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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第五章 調査
311/347

#282 有益

次の日、午前九時

東京本部、第一会議室前…


「ここか……」


藍卯は会議室の前に置いてある看板を見るとそう言った。するとそんな藍卯に誰かが「藍卯、どうかしたのか?」と聞いてきた。なので藍卯は声のする方を見るとそこには三ツ木がいた


「どうしたも何もお前に用だ」


藍卯はそう言いながら三ツ木に近寄った


「用件は?」


三ツ木はそう聞いてきた。なので藍卯は「六王子の件だ。あの捜査は調査部がやってんだろ?」と言った。すると三ツ木は「その件か。ならとりあえず中に入ってくれ。廊下で出来るような話じゃないからな」と言うと、会議室の扉を開けた


「それでどこまで分かったんだ?」


藍卯は会議室に入ると三ツ木にそう聞いた。すると三ツ木は「まだ何も。現場は調査1が調べてるけど今のところ何の報告もないよ」と答えた


「何も分からない? 侵入者すらもか?」


「そうだ。監視カメラを全て確認したが不審者は誰一人として映ってない。だからいま全ての潜入捜査官に関与してないか聞いてるところだ」


潜入捜査官は基本的に何をしようと自由だった。けれど世間に大きな影響を与える行動を取る場合には本部へ連絡を入れる必要があった


「じゃあ潜入捜査官の関与が濃厚だと?」


藍卯がそう聞いてきたが、三ツ木はすぐに「多分ないね。潜入捜査官からこれといって連絡は来てないし」と否定した


「そうか……じゃあ私はもう戻るわ。この件はあんたに丸投げするわ」


藍卯はそう言うと部屋から出ようとした。けれど部屋を出るよりも早く三ツ木が「珍しいな。普段なら関わってくるのに」と言ってきた。なので藍卯は「私も暇じゃない。こういうのはあんたの方が得意だろ」と返した


「確かに調査部にしか出来ないことが多いからな」


「そういうことだ。ただし結果だけは教えろよ」


藍卯はそう言うと扉を開け、部屋から出ようとした。けれど藍卯の前には調査1の岡本が立ちふさがっていた


「これは失礼。急いでいたもので」


岡本はそう言うと藍卯に道を譲った。けれど藍卯は部屋から出ずに「用件はなんだ?」と聞いた


「ですが、これは……」


藍卯が聞いたものの、岡本は答えるのを躊躇った。するとそんな岡本に三ツ木は「どっちの報告だ?」と聞いた


「研究官の調査についてです」


岡本がそう答えると三ツ木は「なら言ってもいい。その件は藍卯も関わってる」と言った。すると岡本は「分かりました」と言うと一回咳払いをした。そしてこう報告した


「対策部対策5の城山統士郎最高研究官の調査ですが、我々の調べでは白だと判断しました」


岡本がそう言うと、藍卯は「そうか。とりあえずこれで槍のコーティングがどうこうは一段落ついたな」と言った


「そうだな。この件は誰かにまとめさせておく」


三ツ木は藍卯にそう言うと、岡本に「ありがとうな。それで六王子の方はどうだ?」と聞いた。しかし六王子ゾンビ対策基地の調査は思ったように進んでいないらしく、岡本は「それが何も……」と申し訳無さそうに言った


「分かった。引き続き調査を頼む」


「了解です。それでは失礼します」


岡本はそう言うと部屋から出ていった


「三ツ木、私も退室させてもらうよ。そんじゃ」


藍卯も岡本に続いて部屋から出ていった。なので三ツ木は部下達のいる所へと移動した……



「良かったんですか? この事言わなくて」


そう言ってきたのは部下の村島だった。なので三ツ木は「さすがに言えないだろ。これは……」と言いながら瀬戸と木暮のいる方向を見た。そこには二人以外にもう一人、女性がいた。けれどその人は手錠と目隠しが付けられており、誰が見ても調査4の人には見えなかった


「何がともあれ、トレイについて分かったことを教えてくれ」


三ツ木は村島にそう聞いた。すると村島は立ち上がり、三ツ木と共に拘束されている女性に近付いた。そしてこう言った


「分かっていることは、奴がトレイと名乗り、対策部と一年近く戦っていたこと。それ以外は性別以外何も分かりません」


それを聞いた三ツ木は「名前もか?」と聞いた。するとその質問に木暮が「どうやらトレイとしか呼ばれたことがないみたいで、ちゃんとした名前……というか戸籍がありません」と言った


「そうか。それで生かしておく意味はあるのか?」


三ツ木は単刀直入にそう聞いた。するとその質問に瀬戸が答えた


「彼女は長い間、トランプ集団の一人として殲滅局と敵対してきました。なので彼女を味方にすればトランプ集団は勿論、それ以上の情報も入手出来ます」


三ツ木はそれを聞くと腕を組み悩み始めた。そして村島に「村島はどう思う?」と聞いた


「我々で匿ってやる。それで良いんじゃないですか? 調査4には簡単な事ですし」


村島はそう答えた。すると三ツ木は「まぁ別に生かすのは簡単だ。俺達はそれよりも大変で面倒な任務をしてきたからな」と言うと、トレイに近寄った


「村島、こいつの持つ情報は使えると思う?」


「使えるんじゃないですかね。末端とはいえ、例の組織のメンバーですから」


三ツ木の質問に村島はそう答えた。すると三ツ木はトレイにつけられている目隠しを取った


「木暮、手錠を外せ」


そう指示されると木暮はトレイにつけられている手錠を外した。すると三ツ木はトレイに「トレイ、お前は調査4にとって生かしておく方が有益だと判断した。だから有益である間は生かしておく」と言った

そして拳銃を取り出すと、それをトレイに向けて「だが忘れるなよ。少しでも変な真似を、また有益でないと判断すれば我々はいつでも殺せる事を……」と言い、拳銃をしまった。そして三人に「村島、木暮、瀬戸にコイツの監視を任せる。もし怪しい動きをしたら躊躇いなく殺せ」と指示を出した



木暮理子きぐれさとこ


潜入捜査官


武器……拳銃

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