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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第五章 調査
305/347

#277 電話

午後十時、六王子市内のとある家にて……


『明日は休みだし久し振りに夜更かしでもするかな』


小牧は心の中でそう言うと本棚に寄り、適当に本を取り出した


『正直なところ、このシリーズ好きだけど何回も読んだからな……電子で何か買うか』


小牧はそう思い、本を床に置いた。そして床に敷いてある布団に座るとスマートフォンを操作し始めた



「、」


突然冨沢からそのようなメッセージが来た。なので小牧はチャット欄を開き「何ですか?」と返信した。すると冨沢から電話がかかってきた


「何ですか?こんな時間に……」


小牧がそう言うと冨沢は「いま暇か?」と聞いてきた。なので「内容によります」と答えた。すると冨沢は「つまり暇ってことか」と言った


『そう解釈するか……』


小牧がそう思うと、冨沢は「いまニュース見てるんだけど、そっち大丈夫か?」と聞いてきた。なので小牧は「大丈夫ですけど、何かあったんですか?」と事情を聞いた。すると冨沢は「テレビつけてみな」と言ってきた


なので小牧は電話を繋いだまま、部屋を移動しテレビをつけた



『現在、六王子市、六王子ゾンビ対策基地で大規模なデモが行われて……』


テレビをつけるとそのようなテロップが流れてきた。そして次の瞬間、アナウンサーが「六王子ゾンビ対策基地上空の映像に変わります」と言った。すると画面にはヘリコプターから撮られた六王子ゾンビ対策基地とデモ隊が映し出された



「分かった?」


冨沢がそう聞いてきた。なので小牧は「電話をかけてきた理由は分かりました。けれど、これは一体……」と聞いた


「三十分くらい前からやってるらしいよ。そんで本部の対策官も駆り出されてるとか……」


冨沢にそう説明をされると小牧は「そうですか。それで僕に何を求めてるんですか?」と聞いた。すると冨沢は「そこでだ。ちょいっと顔出してきてくれない?」と頼んできた


なので小牧ははっきりと「嫌です」と答えた。すると冨沢は「頼む。ちょっとでいいから」と言ってきた



「ちょっとて……ところで六王子基地に用でもあるんですか?それなら電話の方が……」


「いや、用はない。ただの野次馬だ」


小牧が代替案を出そうとすると、冨沢はそう言ってきた。なので小牧は「野次馬くらい自分でしてください」と言い、電話を切ろうとした。すると冨沢が「待ってくれ!理由があるんだ!」と言ってきた


なので小牧は「つまらない理由だったら切りますよ」と答えた


「なら大丈夫。今回の件、そろそろ破られると思ってね」


「破られる?つまり?」


言葉が曖昧だったので小牧は聞き返した。すると冨沢は「六王子基地の正面門が突破される……って意味だよ」と答えた


「何故分かるんですか?」


小牧はそう聞いた。すると冨沢は少し間を開け、こう答えた


「なんとなくだよ」


冨沢がそう言ったときだった。突然付けっぱなしにしているテレビから「ついに衝突が起きました!」と聞こえてきた。なのでテレビを見てみると、そこにはデモ隊が六王子ゾンビ対策基地に無理矢理入ろうとする映像が流れていた


そしてそんなデモ隊に向かって対策官も体を張って押さえていた



パンッ!


突然テレビから銃声が聞こえてきた。するとその音に対してアナウンサーが「今のは銃声でしょうか?」と言った


「はい。おそらくゾンビ対策官側も本気になったのでしょう」


アナウンサーに対して年老いた男性がそう言った


『ん?この解説してる人、何処かで見たことがあるような……』



小牧は解説役として出ている老人を見るとそう思った。しかしすぐに気のせいだと考え、テレビから離れた。そして冨沢に「状況は分かりました。ただ危険なので絶対に行きませんからね」と言い、電話を切った


『大丈夫だと良いけど……』


小牧はそう思いながらテレビを見た。すると先程見た老人がまた映っており、対策官について解説していた。そしてその老人の横に『高木喜一 元ゾンビ殲滅局最高司令官』とテロップが出ていた


『そういうことか。本部の人だったから見たことあったのね』


小牧はそう思うとテレビを消した。そして自分の部屋へと移動した……




高木喜一たかぎきいち


元東京本部最高司令官

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