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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第五章 調査
291/347

#264 赤線

午後一時、六王子大学東門付近にて……


「ここは山にあるというだけあってかなり広い。だからこの紙通り見回りをしてくれ」


宇土は班長達に紙を渡すとそう言った。なので笛中は「それでゾンビを見つけたら倒して報告すればいいんだな?」と聞いた。すると宇土は「えぇ。宜しく頼みます」と答えた


「そんじゃあ行きますか!」


染井はそう言うとこの場を離れようとした。するとそんな染井に宇土は「あの事は忘れないでね」と言った


「あの事?」


染井は立ち止まりそう聞いた。なので宇土は「調査部の件だ。聞いてない?」と言った


「あー、確かにそんな話聞いたな。不審者に関わるなだっけ?」


染井が三ッ木に言われたことを思い出しながらそう言った。すると笛中が「それであってるよ」と言った


「それじゃあちゃちゃっとやりますか」


染井はそう言うと部下のいる所へと行ってしまった


「それでは頼む。分かってると思うが何かあったら報告を」


宇土がそう言うと笛中は「あぁ、分かったよ」と言ってこの場を離れようとした。しかし笛中がいなくなる前に宇土は「それと……」と言った


なので笛中は立ち止まり「それと?」と聞いた


「調査部を見つけたら報告を頼む」


宇土がそう言うと小橋が「え?宇土さんって調査部の事について詳しく知らないんですか?」と聞いた。すると宇土は「何も言われてない。多分それだけヤバいことをするんだと思う……」と答えた


「それも把握した。それじゃあ先に行くよ」


笛中はそう言うとこの場を離れていった。なので林達も続いてこの場を去っていった



ガチャッ!


「宇土!まだ始まらないの?」


突然作戦司令車の扉が開くと米田がそう聞いてきた。なので宇土は「いま始まった所だよ。そう慌てるな」と言い、作戦司令車に入った


そして席に座るとヘッドホンとマイクをつけた



「さて、今回はどうなるかねぇ」


米田がそう言ってきた。なので宇土は「どうなるかは知らんが、少なくとも今回は調査部の迷惑にならないようにやらないとな」と言った


するとその時だった。突然何処からか無線がきたらしく、ピーという音と共に机の上にあるランプが黄色く光った。なので宇土は米田に「俺がとる」と言い無線に出た



「こちら司令、用件をどうぞ」


宇土がそう言うと現場の対策官から「こちら笛中班、調査部を発見しました」との報告がきた。なので宇土は「場所はどこだ?それと調査部の誰だ?」と聞いた


すると対策官かから「場所は二十四号館付近、面識がないので誰かは分かりませんが、武装をしています」と返答がきた。なので宇土は「了解しました。作戦に戻ってください」と言った


「了解しました」


最後に無線でそう聞こえると無線は切れた。なので宇土はタッチペンを持つと、全員で共有される電子メモ帳に「二十四号館付近、武装調査官」と書いた……



本館(一号館)付近にて……


「二十四号館付近に武装した調査官がいるそうです」


そう言ったのは中鈴だった。すると林は「分かった」と答えた


「調査部見つかるの早かったね。そんで二十四号館ってどこ?」


報告を聞いた冨沢がそう言った。すると林が「二十四号館は入った所の近くだよ」と答えた


「まじか。そんな所で調査部は何するつもりなんだ?てかあそこ普通に人通りあるだろ」


冨沢はそう言った。すると林が「まぁそのために調査2連れてきたんだろうな……」と小声で言った



「ねぇ、調査2ってそんなにアレな課なの?」


佐伯が突然そう聞いてきた。けれど小牧も対策部の事は分かっても調査部の事までは知らなかった。なので隣にいる中鈴に「中鈴さん、調査2って何をする人達何ですか?」と聞いた


すると中鈴が「二人とも特殊部って知ってる?」と聞いてきた。なので小牧は「えぇ、特殊作戦に特化した部署ですよね?」と聞き返した


「そう。簡単にいうと対人戦闘のプロ集団だね。調査2はそれの調査部バージョンだよ」


中鈴はそう説明した。するとその会話に冨沢が入ってきてこう言った


「因みに調査2はヤバいこともしてたりするよ」


「ヤバいこと?ですか?」


小牧がそう聞くと冨沢は「そう。例えば拷問だったり……」と言った。するとそんな冨沢の頭を林が軽く叩いた。なので冨沢は「何で叩くんよ」と聞いた


「そうやって根も葉もないことを教えるんじゃない」


林はそう言った。すると冨沢は「確かに証拠はないけど、調査部の時点でご察しじゃん」と言った


「根拠ないんですか……」


冨沢と林の会話を聞き、小牧はそう言った。すると中鈴が「まぁ確かに噂は流れてるけど証拠とかはないな」と言った


「小牧はもう分かってると思うけど、冨沢の話すことの九割は嘘だから信じないでね」


林は二人にそう言った。すると冨沢が「九割は言い過ぎだろ。せめて五割くらいで……」と言った


「五割でも立派なホラ吹きですけどね」


そう言う冨沢に中鈴はそう言った。すると林が「まぁ何にせよ悪ふざけもほどほどにしてほしいね」と言いながら手に持っている地図を開いた


その地図は作戦開始前に宇土から渡されたもので、林班の進むルートが赤線で書かれていた


「ここを右だな」


林はそう言うと右を見た。そこは明らかに山に上っていく道でかなりの傾斜があった


「え?ここ行くの?」


それを聞くと冨沢がそう言った


「一応舗装されてますし大丈夫ですよ」


小牧がそう言うと冨沢は「何で俺は山登りをしてるんだ……」と文句を言いながら坂を登り始めた……



中鈴健也なかすずけんや


ゾンビ対策士長


武器……槍

拳銃

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