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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
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#027 崩壊

永山製薬会社一階、新庄、染井班



「染井班長!奥には誰もいませんでした」


染井の部下はそう言ってきた。なのでとりあえず新庄の耳にいれるために、染井もこう言った。


「新庄二佐、奥は誰もいないようです」


染井がそう言うと新庄からは想像にしなかった答えが返ってきた。


「だから何だ?」


「え?」


「そこだけ確認してもダメなんだよ。雑魚が!」


新庄はそう言うと何処かへ行ってしまった。染井的には、「流石本部一の嫌われ者」……と言いたかったが、何があろうと一応自分より位が上なので言うことはなかった。



「おい早乙女!向こうはどうだった!」


新庄は自分の部下にそう聞いた。


「はい!今向こうの部屋から物音がしましたので慎重に……」


「馬鹿かお前は!慎重に行くな!」


新庄はそう言うと早乙女を突き飛ばしてその扉の前にやって来た。そして扉の前にいた部下の伊東を蹴り飛ばした。


バンッ!


新庄は扉を強く開けると中には三人の人がいた。多分ここの状況を詳しく知らないで働いている民間人だろう…… 一応この会社も大手企業の一つなのだから……



「動くな!」


新庄がそう言うとそこにはいた人達の動きが止まった。


「動いたらゾンビとして即殺すぞ」


新庄がそう言うと早乙女がこう言った。


「殺すのは駄目ですよ。ゾンビじゃないので……」


「お前は後ろにいろ!邪魔だ!」


新庄はそう言うと早乙女を突き飛ばした。そして伊東と衝突した。



「すみません。伊東准官」


早乙女がそう謝ると伊東はこう言ってくれた。


「気にするな。新庄二佐のやることなんていつもと同じだろ」


……と伊東は言った。



新庄班…… それはほぼ毎日のように班長である新庄に暴力を振るわれ、自由にすることがほとんど出来ない班である。一度この事について郡山に話したが、効果が全く無かった……



パンッ!


突然銃声がした。なので伊東と早乙女がその方向を見ると奥の壁に大きな穴が空いてあり、そのすぐそばに人が倒れていた。


「新庄二佐!何してるんですか!」


早乙女はそう言って新庄の元へと近付いていった。すると新庄はこう言った。


「何だ?動いたから撃っただけだ。それとも何か文句でも有るのか?」


新庄はそう言うと早乙女を睨み付けた。その瞬間早乙女には今までの怒りが込み上げてきた。そして新庄の顔面に平手打ちが飛んだ……


「お前…… それがどういう事か分かってるのか!」


ついに新庄はぶちギレた




「染井班長!新庄班が大変な事になってます!」


そう言ったのは染井の部下の三間だった。それから染井がその方向を見るとこう言った。


「私達対策2、I班は新庄班の争いを止める事にする」


染井はそう言うと新庄班のいる部屋に歩いて行った。そして部屋に入ろうとした時だった……



ビシャッ!


突然染井の顔に液体が飛んできた。なのでそれを手で拭いた。するとそれが何か分かった。


「血液?」


染井はそう言うと前を向いた。すると、そこには腕から血を流している伊東がいた。


「伊東?ちょっと!」


染井はそう言って駆け寄ろうとしたが、三間に押さえられてしまった。


「何だよ!」


「染井班長!前が分からないのですか?」


染井は三間にそう言われると前をしっかりと見た。するとそこに黒いマントを羽織っている人がいた……



「可哀相だな。上司が馬鹿だと……」


男性はそう言うと裏口の方へと走っていった。


するとそれを追いかけるように三間も走り始めた。すると染井が三間を止めた。多分裏口にら宗率いる第三部隊がいるから大丈夫ということだろうか……



「伊東准官!」


早乙女はそう言いながら伊東に近付いていった。すると伊東は腕を押さえながらこう言った。


「大丈夫だ。避けたけど、刀の先が当たっただけだから……」


と、伊東は言った。すると染井が三間にこう言った。



「三間、宇土司令へ伝えてくれ」


「分かりました」


三間はそう言われると、宇土のいる作戦司令車に向けて走り出した。



本来はゾンビを相手にするゾンビ対策官。人を相手にするのがどれだけ大変かが分かった瞬間だった……





伊東仁いとうじん


准ゾンビ対策官


武器……剣

爆式銃(撃つと丸い弾が出てくる。衝撃が加わることによって爆発する)


拳銃

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