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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第五章 調査
286/347

#260 命令

東京都のとある住宅街にて……


「小池司令、さすがにこれ以上は……」


そう言ったのは飯田だった。すると小池は「何度もうるさい。黙って私の指示に従いなさい」と命令した


飯田はそう言われると渋々と現場の司令官に指示を出し始めた



芝司令隊はリーダーを小池に入れ替え、新体制として『浜地信明確保作戦』を行った。けれど作戦に甘さがあり、浜地信明を逃がしてしまっていた。なので小池は逃げる浜地を捕まえようと全力で指示を出していた……



「逃がすのは仕方ないとして、それを隠そうとするのはまずいと思うけどなぁ……」


飯田の隣にいる司令官がボソッと言った


小池は浜地信明が逃走したことを本部に報告していなかった。そのため本部はその対策が遅れ、現場の状況が全く掴めていないという最悪の状況に陥っていた



ピピピッ!


「たく、うるさいな。ちょっとは黙っとけよ」


小池はそう言うと無線に出た。すると無線で「小池司令、今すぐに戻ってきてください」と言われた。なので小池は「何回もいうが拒否する。あんたらは手出しするな」と言った


「そうですか。では……」


「早く貸せ」


突然そんな声が聞こえると、無線相手が変わった


「直ちに戻ってこい。お前に話すことがある」


そう言ったのは藍卯だった。藍卯は小池を四鷹対策基地から東京本部に異動させた張本人だった。なのでこの事態を知った藍卯が直接小池に命令を出してきた


「ですが、この対処は私に出来ます」


小池はそう返答した。すると少し間が空くとこう返ってきた


「うるせぇ、これは命令だ。従えないならこっちも手段があるぞ」


藍卯がそう言ったときだった。突然部下達が立ち上がり、作戦司令車から出ようとした。そんな様子を見た小池は慌てて「何してるの!早く席につきなさい!」と言った


するとそれに対して飯田が「指揮は副本部長命令により宇土司令隊に渡しました。なのでもうやることありませんよ」と言った


「そういうことですので、すぐに戻って来て下さい」


そう言われると無線は切れてしまった。部下達も作戦司令車から下りてしまい、小池は一人になってしまった


『……』


小池はゆっくりと席を立った。そしてドアを開けると外にいる部下達に「本部へ戻る」と言った……



東京本部、第一司令室……


「小池司令隊、帰還するそうです」


そう言ったのは堤だった。するとそれを聞いた郡山は「やっとか……それでどうしてくれるんだ?藍卯」と言った


「は?何をだ?」


郡山に言われると藍卯はそう返した


「何をってこの失態をよ。作戦に失敗し捜査対象に逃げられ、しまいにはそれを隠そうとした。お陰で我々はもちろん、通信司令部まで乱れたぞ」


郡山はそう言った。すると藍卯は「勿論今回の件はちゃんと責任を取る」と言い、部屋を出ようとした。なので郡山は「責任取るってどう?」と聞いた


「簡単な話よ。アイツを四鷹に送り返す」


藍卯はそう言うと部屋から出ていってしまった



『さて、小池司令官の件はとりあえずおいといて、現場はどうなってるかな?』


郡山はそう思いながら目の前にあるモニターを見た。そのモニターにはヘリコプターからの映像が写し出されていた


「それにしても首都高を猛スピードで逃走とはなかなかやるな」


郡山が小声でそう言ったときだった。突然米田が「郡山さん。この先を専用車で塞ぎました」と報告してきた。なので郡山は「把握した。もしそれを抜けられたら四鷹に応援、六王子に待機を頼んでくれ」と指示を出した。すると米田は「了解です」と言い、前を向いた


『しかしよく逃走するもんだ。作戦開始の時間からして三十分近く逃げてるのか……』


郡山は空撮を見ながらそう思った。すると突然逃走車の前に先程米田の言っていた専用車が見えた。その専用車は三台で道を塞ぐようにゆっくりと走っていた


『これでいけるか?』


郡山はそう思ったものの、そう簡単にはいかなかった。逃走車は専用車にぶつかりながら無理矢理前に出た


「米田、頼む」


それを見た郡山はそう頼んだ。すると米田から「了解です」と返ってきた


「今回は簡単にはいかなそうだな……」


郡山は小声でそう言うと無線を使い、現場の対策官に指示を出し始めた


郡山佐本こおりやまさもと


ゾンビ殲滅局東京本部、副本部長


武器……拳銃

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