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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
269/347

#244 突入

東京本部、第二会議室……


「藍卯さん。もう始まるので用意してもらえると……」


榎本は郡山とにらみ合いをしている藍卯にそう言った。すると藍卯は「分かった」と言い、榎本の隣に座った。そんな藍卯に郡山は「おい、先にこれからやることを話せ」と言ったものの、藍卯は無視して榎本にこう聞いた


「現場はどこまで用意できてる?」


榎本はそう聞かれると「報告によると、調査官の配置までだそうです」と答えた。すると藍卯は「榎本の方は大丈夫だな」と言い、三ツ木に「お前の方はどうだ?」と聞いた


「悪いがもう少しだけ待ってくれ」


藍卯の問いに対して三ツ木はそう言った、なので藍卯は「たく、しゃーねーな」と言い立ち上がった


すると突然三ツ木のスマートフォンに電話がきた。なので三ツ木は電話を取り、話し始めた。そして話が終わると藍卯にこう言った


「此方も完了だ。二時十五分になったらブレーカーが落ちるようにしたぞ」


「榎本、高梨に伝えろ。二時十五分に作戦を開始しろと」


藍卯がそう指示を出すと榎本は「了解した」と言い、元町に電話をかけ始めた……



都内の住宅街にて……


「二時十五分作戦開始とのことです」


「了解」


高梨はそう言うと無線を切った。すると隣にいる月野木がこう言ってきた


「それじゃあ私は帰るわね。私のやるべき仕事はしたし」


「ありがとね。お疲れ様」


高梨がそう言うと月野木は大通りへと向かって行ってしまった。するとそんな様子を見ていた部下の五十木が「今回の作戦、調査3も関わってたんですね」と言ってきた


なので高梨は「えぇ、二時十五分になったら建物の電気が消えるようにしてもらったわ」と言った


「そうだったんですか……それと建物の中にいる人の人数が分かりました」


五十木がそう言うと高梨は「そっちの方が大切じゃない。先に言ってよ」と言った。すると五十木は「いえ、ちょっと気になったもので……」と言い、頭をかいた


「まぁ良いわ。それで何人なの?」


高梨がそう聞くと、五十木は「潜入捜査官を除いて五人です」と言った


「あら、思ったより少ないじゃない。それで構成とかは分かる?」


「細かいことまでは報告がなかったので分かりませんが、愛護団体のリーダーがいるのは確かです」


「そう。ならそれなりの武装もしてるのかしら?」


高梨はそう聞いた。けれど五十木も潜入捜査官から敵の装備に関する報告をもらっていないため「おそらく……」と曖昧に返した



「さて、そろそろかしら……」


高梨はそう言うと腕時計を見た。只今の時刻二時十四分。作戦開始まで一分になっていた。なので高梨は無線を使い、部下達に「作戦開始まで一分を切った。全員サプレッサーが付いていることを確認せよ」と言った



「高梨さん。この部隊は玄関からですけど、扉開いてるんですかね?」


突然部下の一人が高梨にそう言ってきた。なので高梨は「大丈夫よ。鍵は工作時に開けて、そのままになってるから」と言った


「ですが、もし閉められてたら……」


部下がそう言うと、高梨は「その時は窓から入りましょ。五十木が割ってくれると思うから」と言った。するとそれを聞いた五十木が「え?俺が割るんですか?」と言ってきた。なので高梨は「当然じゃない。貴方が先頭なんだから……」と言った


「え~、俺そういうタイプじゃないんですけど……」


五十木がそう言ったときだった。突然作戦対象の家の電気が消えた。なので高梨は無線を使って「作戦を開始する」と言った


すると先程高梨に質問してきた部下が走って玄関へと向かい、扉を開けた……



「五十木!行け!」


高梨がそう言うと五十木は銃を構えながら家の中に入っていった。そしてそんな五十木に続くように他の部下達も家の中に入っていった……



パンパンッ!


突然二階から銃声がしてきた。その銃声は拳銃で、なおかつサプレッサーをつけていない時の音のため高梨は「平場、盾になってやれ」と指示を出した


するとライオットシールドを持っている部下が階段の前にやってきた。そしてそのライオットシールドを盾にしながら五十木は階段を上っていった



「五十木さん。これ……」


平場は頭についている電灯で少し先の床を照らした


「これは……」


そこには人が倒れていた。なので慎重に近付くと、頭から血が出ているのに気がついた


「死にたてですかね?」


「多分な。それよりこの部屋だな……」


五十木はそう言うと銃についているライトで死体の前にあるドアを照らした


「平場、すまないが死体が邪魔だからどかしてくれない?」


五十木がそう頼むと平場は「了解です」と言い、ライオットシールドを使って死体を廊下のはしへとズラした


「高梨さん。これから銃声元であろう部屋に突入します」


五十木は一階にいる高梨にそう言った。なので高梨は「待って。笹原にドアを開けさせるわ。二人は正面に」と言った


「了解です」


五十木はそう言うと平場と共に扉の正面へと移動した。そして笹原が来るのを待った……




五十木裕心いかるぎゆうしん


三等ゾンビ対策佐官


常備武器……拳銃

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