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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
267/347

#242 予想

東京本部、テロ対策室付近にて……


「藍卯さん。報告です」


藍卯が部屋から出て、エレベーターホールへと向かっていると誰かが突然話しかけてきた。なので藍卯は声のする方向を見るとそこにはフル装備をしている女性対策官がいた


「どうぞ」


藍卯はそう言うとエレベーターホールへと向かって歩き出した。するとその対策官は藍卯の隣につくとこう言った


「通信官の配置完了しました」


「分かった。通信官は四時間ごとに交代させろ」


藍卯はそう指示を出すとエレベーターに乗り込み、一階を押した。すると対策官もエレベーターに乗り込むと「ですが、武装は……」と聞いてきた。なので藍卯は「武装は私が指示を出す。それからだ」と言った


「でもそれだと何かあったとき……」


対策官がそう言ったときだった。藍卯はその対策官を睨むと「夏川准官、君は何か勘違いをしてないか?」と聞いた。けれど夏川は藍卯が何を言っているのか分からなかったため、何も言い返さなかった


すると藍卯は「私を信用できないとでも?」と問い詰めた。すると夏川は「いや、そういう訳じゃ……」と言いながら後退りした。けれど二人がいるのはエレベーターの中のため、すぐ壁に背中がついてしまった


「主司令は私だ。問題が起きたときは私のせいにしろ。それで以上の話だ」


藍卯がそう言ったときだった。エレベーターはチンッ!という音が鳴り、扉が開いた


「わ、分かった……よ……」


夏川がそう言うと藍卯はエレベーターを降りた。そして夏川に「お前には借りがある。そういうことだ」と言うと宇土のいる所へと行ってしまった



東京本部付近の交差点にて……


「結局あれから何も起きんな」


そう言ったのは冨沢だった。するとそんな冨沢に林はこう言った


「まぁ時間が時間だからな。こうして暇してられるのもいまだけだぞ」


「それゃ分かってるけどさ、多少は何か起きてくれないと暇なんだよねぇ~」


冨沢はそう言うと手に持っている銃をガードレールに寄りかかるようにして置いた。するとそんな行動を見た林は冨沢に「冨沢、今回はちゃんと持っておけ」と注意した。すると冨沢は「何で?」と聞き返した


冨沢は普段から雑なところがあり、銃の扱いもかなり酷かった。けれどそんな行いがあるとはいえ、ちゃんと結果を残してきたということもあるため、林はそれらを全て見逃してきていた。けれど今日の林はいつもと違った……


「今回はちょっと待ってアレかも知れないからな」


「アレ?」


「作戦に不備というか、問題点らしきものを見つけてな」


冨沢の問いに林はそう答えた。するとそんな会話を近くで聞いていた中鈴は「それって防衛範囲のことですか?」と言い、二人の会話に入ってきた


「防衛範囲?ですか?」


中鈴に続くように小牧も会話に入ってきた。すると林は「あぁ、それのことだ」と答えた


「防衛範囲について何か不備ありました?私も作戦資料に目を通しましたが、これといって不備を見つけられなかったのですが……」


佐伯がそう言うと、中鈴が「今回の作戦は普段より圧倒的に時間がかかるだろ?それなのに一つの防衛場所の人数も少なければ、交代要員もいないのは流石にヤバいだろ……ってことだよ」と説明した


するとそんな説明に対して林も「あぁ、中鈴の言う通りだ」と言った


「じゃあ何で藍卯に言わなかったの?中鈴は仕方ないとして、林は普通に会えるだろ?」


冨沢は道路のすみに座りながらそう聞いた。すると林は「いや、このことは上層会議で宇土さんが言ってたことなんだよ。けど、藍卯に悪口言われて終わったけどね」と言った


「あー、なるほどなるほど……てか普通にヤバくね?普通に作戦終了までこのまま待機だったら死ぬぞ」


冨沢がそう言うと、小牧が「もしかしてさっき冨沢さんに注意した理由というのは……」と言った。すると林は「あぁ、これだ。今のままだとかなり危険だからな」と答えた。すると冨沢は慌てて立ち上がり、銃を持った


「てか普通にこれだけの人数じゃ対して持たないだろ。主司令はバカか?」


「藍卯は無茶苦茶な作戦を立てることはしないから、何かしらの理由でもあるんじゃない?俺は知らないけど……」


林は冨沢にそう言った。するとそれを聞いた冨沢は「何かしらの理由?」と聞き返した


「あくまで予想だよ。俺は何も聞いてないからね」


林にそう言われると冨沢は「林が知らないって事はまた例の人達が何かやってんのかな?」と言った


「例の人達?」


「そりゃあ調査部のことよ」


小牧の問いに対して冨沢はそう答えた……






夏川汐莉なつかわしおり


准ゾンビ対策官


常備武器……拳銃

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