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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
263/347

#239 固定

午後十一時五十分、東京本部一階……


「早く用意をしろ!もう時間がないぞ!」


そう言ったのは宇土だった


宇土率いる宇土司令隊は東京本部の防衛を担当することになっていた。なので宇土達はこの本部一階に作戦に必要な機材を集めていた


「宇土、準備は間に合いそうか?」


そう言ったのは布田だった。すると宇土は顔をあげると「えぇ、何とか……」と答えた


「しかし、今回は知らない人が多いな」


布田は辺りを見回しながらそう言った


「まぁ東京本部の防衛は第四、第五部隊と調査2、そして埼玉支部の人達ですから自分もほとんど知りません」


宇土は作業をしながらそう言った。するとそんな宇土に誰かが「あらあら、貴方らはかなり他の部署との交流がないんですねぇ」と言われた。なので宇土が声のする方を見るとそこには新宮がいた


「いや、普通ないだろ」


宇土はそう言った。すると新宮は突然真面目になって「まぁそんな事はどうでもよくて……それより作戦の方はどうなの?」と聞いてきた。なので宇土は「話によると対策基地が頑張ってるみたい」と答えた


「それは俺も聞いたな。確かテロ参加者を捕まえまくってるんじゃなかったか?」


「えぇ、自分もそう聞いてます」


宇土はそう言いながら頷いた。するとそれを聞いた新宮は「つまりは相変わらずの強引逮捕か」と小声で言った



「宇土!そろそろ最終確認しとかなくていいの?」


そう言ったのは米田だった。すると宇土は「やべぇ、忘れてた!」と言うと、どこからか拡声器を取り出してきた。そしてそれを使って「あー、本部防衛担当の班長は至急ここに来て下さい!」と叫んだ


すると三人の埼玉支部所属の対策官が宇土達のいるところにやって来た。なので宇土はその三人に「貴方たちが班長ですか?」と聞いた


「はい。埼玉対策1所属の昆川三佐です」


昆川は宇土にそう言った。するとそれに続くように「姫野准官です」「山本二佐です。よろしく」と簡単な自己紹介がされた。なので宇土は「本部防衛の司令を担当する宇土です。指示は私が出すのでよろしく頼みます」と言った


「それじゃあ全体で確認するよ!」


宇土は布田と新宮を見ながらそう言った。そしてホワイトボードに何かを書き始めた……


「とりあえずこんな感じで広がってくれ」


宇土がそう言うとここにいる人達はホワイトボードを見た。ホワイトボードには東京本部付近の簡単な地図がかかれており、誰がどこに行けば良いかがかかれていた


「ちょっといい?私はどこに行けば良いの?」


新宮はホワイトボードを見ると宇土にそう聞いた


「名前書いてないのか?」


隣にいた布田はそう言うとホワイトボードを再び見た。けれど何処を探しても新宮の名前を見つけられなかった


「うん。確かに無いな」


布田がそう言うと、宇土は「新宮はここ待機で。さすがに二人しかいないのに前に出すことは出来ないからね」と二人に説明した


「あー、確かに第五部隊は二人だけだったもんな」



新宮が隊長をする第五部隊には固定のメンバーが新宮を入れ、二人しかいなかった。なので本来第五部隊は作戦時、対策2から人を入れ活動する部隊だった。そんな事もあって今回みたいな本部総出の作戦の場合、第五部隊は他から人を入れることができず、固定メンバーの二人だけになってしまうのだった


「あっそ。ならここで待機させてもらいますよ」


新宮はそう言うと壁に立て掛けてあったサブマシンガンを手に取った


「そうそう、今回は出来る限り人を殺さないように頼むよ」


「え?何でよ」


新宮は宇土にそう聞いた。するとそんな新宮に布田が「いや、普通は殺す方がおかしいからな。そこは忘れずに」と突っ込んだ


「確かにそうだけどさぁ……」


「因みに理由は藍卯に聞いて。俺は理由まで教えてもらってないから」


宇土は二人にそう言うと腕時計を見た。そして皆に「さて、もう少しで時間だ。それぞれ配置についてくれ!」と指示を出した


「それじゃあ気を付けてな」


布田はそう言うと部下達のいる所へと向かって行ってしまった



「新宮さん。指示は何と?」


突然男性対策官が新宮にそう聞いてきた。すると新宮は「ここ待機だとよ。適当にのんびりしてようぜ」と言うと宇土達が用意した机に座った


「新宮さん。さすがに迷惑では?」


「大丈夫大丈夫。考えすぎよ」


新宮はそう言うとかるく笑った。するとそんな新宮に向かって宇土が「いや、邪魔だけど」と言った。けれど新宮は「まぁ良いじゃないの」と言って机から降りようとしなかった


なので宇土は「綿谷さん。申し訳ないが何処かへやってくれないか?」と新宮の部下に頼んだ。すると綿谷は「了解しました」と言った。そして新宮の腕を掴んで何処かへ行ってしまった



「さて、今の時間は……」


宇土はそう言いながらパイプ椅子に座った。すると隣に座っている米田が「零時まであと一分ほどだよ」と言ってきた



『東京本部防衛作戦』開始まであと一分。宇土達の準備は既に終わっており、あとは敵が来るのを待つだけだった……


綿谷恵司わたやけいじ


二等ゾンビ対策佐官


武器……槍

短刀

拳銃

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