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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
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#231 不可解

「内容はエース、デュースといった過激派を見なくなった件……何か情報があればお願いします」


柏木はみんなにそう聞いた。すると榎本は「エースって夏くらいまで対策部と派手に戦ってたやつですか?」と聞いた。すると柏木は「そうだよ」と言って頷いた


「柏木さん。はじめから話した方が良くないですか?榎本さんを見る限り、何でそんな話を?って顔してますし……」


織部がそう言うと柏木は「確かにそうだな」と言って榎本に冊子を渡した。そしてその冊子を指差しながらこう言った


「それにエースらに関する事件がまとめてある。あとで目を通しておいて」


「了解です」


榎本はそう答えると渡された冊子を机の上に置いた。すると柏木は続けてこう言ってきた


「一応確認。エースらについて知ってることを言ってくれないか?」


「え?何でそんなことを?」


榎本は対策部のためエースらについては一番詳しいと思っていた。なので柏木達に何を確認されるのか不思議に思い、そう聞いた。すると田宮がこう言った


「とりあえず言ってください。これから話すことはそれについてのことなので……」


榎本はそう言われると「あぁ、そうですか……」と言い、発言することを頭の中でまとめ始めた。そして少しするとこう言った


「エースらがおこした初事件は今から三年ほどだったかと…… その事件は専用車を襲撃するというものでしたが、今年には殺所の爆破、新庄二佐の殺害、東京駅攻防戦での九人の殺害などがありました……」


榎本がそう言うと田宮は「うん。それだけ知っているなら本題に入ろう」そう言うと柏木を見た。すると田宮からの合図を受け取った柏木はこう言った


「本題は、何故これだけの事をやってきた奴等が今になって大人しくなっているのか……だ!」


柏木がそう言うと榎本は「何かこんな話、雑談としてしたことがあるような……」と言った。すると田宮が「それは奇遇ですね。捜査4でもそんな話があったよ」と言った。するとその二人の発言を聞いた柏木は「結局みんな思ってることは同じだったんですね」と言った


そしてそんな柏木の横で織部は何回も頷いていた



「それで、エースらは今どうなってるんですか?」


榎本はそう聞いた。が、柏木は首を横にふると「資料管理課は数学記号の脱走の件以降、新たな情報は入ってないぞ」と言った。するとそれに続くように元町が「情報管理課も同じです」と言った


「さすが情報系、捜査4はマル食品の強制捜査以降から何もです」


田宮はそう言うと、織部に「調査部さんは何もありますよね?」と聞いた。すると織部は「えぇ、もちろんあることにはあります。けれどエース達に関するものは何もありません」と言った


すると榎本は「え?全く情報がないの?」と聞いた。すると織部は「はい。正確には数学記号の方なら色々とあったのであります。けれど、エース達……つまりはトランプの方は全くです」と答えた


「仕方ないですね。調査4はエースらに送っていた潜入捜査官を手放したわけですし」


元町はそう言った。すると榎本は「あぁ、そうか。十月にやったマル食品羽町工場の件でバレたのか。なら仕方ない……」と言った


「織部さん。まさかあの件ではそんなことがあったんですね」


榎本の話を聞いた田宮は織部を見てそう言った。すると織部は圧に屈しそうになりながらも「いや、そういうルールになってまして……」と答えた


「羽町作戦で何かあったのか?」


そんな織部を見た柏木は田宮にそう聞いた。すると織部はこう言った


「いや~、ちょっと色々とありまして……部署関係のことで……」



織部がそう言うと榎本は心の中で「なるほどね」と言った


今回の情報交換会議には捜査4がいるものの、捜査4は情報を扱う部署ではなかった。なので情報管理課、資料管理課と違って裏で起きていた事件を全く把握していなかった。なので田宮はその事を織部に問い詰めているのだと榎本は考えた



パンパンッ!


突然元町が手を叩いた。なので榎本が元町を見ると、元町はこう言った


「話が脱線しているため、話を戻しますよ」


元町にそう言われると、柏木は「あぁ、すまない」と言ってゴホンッ!と咳をした。そして「結局どこもエースらの現在について把握していなかったわけだが、皆はこれをどう思ってる?」と聞いた


「どうというのは?」


田宮がそう聞いた。すると柏木は「そのままですよ。何しろあんだけ暴れた連中が突然大人しくなったんですから」と言った。すると今度は織部がこう言った


「しかも奴等が大人しくなったと思ったら、今度はゾンビ愛護団体が活発的になっています。エースらが殲滅局を潰したいなら今暴れればいいのに……というおかしな事についてですよ」


「確かにそうだね。何でエースらはゾンビ愛護団体と一緒に大暴れしないんだ?そうすれば本部なんて簡単に占拠できるはずなのに……」


田宮はそう言うと考え始めた


この事については色々な部署の多くの対策官が思っていることだった。けれどこの事についてちゃんと話し合いがされるのは今回がはじめてだった……



上丘笑輝かみおかしょうき


ゾンビ対策士長


武器……槍

拳銃

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