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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
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#222 回答

調査3専用室……


「和倉さん。ゾンビ菌貰ってきました」


才所はそう言うと、先程右京から貰った瓶を渡した。すると和倉は「ありがとう」と言い、瓶を紙袋にしまった。そして椅子の上に置いてあるアタッシュケースを持つと、才所にこう言った


「それじゃあ行こうか」


和倉はそう言うと棚から車の鍵を取り出した。そして月野木に「それでは行ってきます」と言った


「ミスしないように気を付けてね」


和倉にそう言われた月野木は、今している作業を一度中断してそう言った


「了解です」


和倉はそう言うと部屋から出ていった


「才所さんもね」


「はい」


月野木にそう言われると才所はそう返答し、一礼してから部屋を後にした。東京本部から西野原電機までは車で三十分ほどかかる。なので和倉と才所は少しでも早く現場に到着するため、走って駐車場へと向かった……



西野原電機付近、作戦は司令車にて……


「宇土どうするの?藍卯は何て言ったの?」


そう言ったのは米田だった。米田は今回の強制捜査で、予想外の事が起きたためか焦っていた


「まぁ落ち着け」


宇土は米田の肩に手を置くとそう言った。すると米田は「あ、あぁ」と言い、口を閉じた


「全員聞け!これより二次作戦を行う。神尾、綿貫、林、冨沢、小橋以外の対策官を今すぐ本部に帰らせろ!」


宇土は部下達にそう指示を出した。すると屋島は「了解」と言い、無線を使って今言われたことを現場の対策官に伝え始めた


「え?二次?まさかアレやんの?」


今の流れを見て、米田はそう聞いた。すると宇土は「あぁ、いま調査官が向かってるとの連絡があった。おそらく三十分後には着くだろう」と言うと椅子に座った


「まぁ、証拠品がないという時点で大体予想でしたけど……けど、何で五人以外の対策官は帰らせるの?」


米田も席につくと宇土にそう質問した。すると宇土は「さぁ」と答えた。そして机の上に置いてあるペットボトルを取るとこう言った


「理由までは聞いてないけど、おそらくスパイ対策じゃないか?」


宇土はそう言うと水を飲んだ


「ん?何故それでスパイ対策になるんだ?」


米田はそう聞いた。すると宇土は「五人の共通点があるでしょ?何だか言ってみ」と言った。すると米田は腕を組んで考え始めた。しかしすぐに「分からん」と言い、宇土に回答を求めた


「いやいや、少しは考えなよ」


宇土はそう言い、米田に何かしらの回答をするよう求めた。しかし米田は「いや、別にそういうのいらないから」と拒否した。しかし宇土は自分の腕時計の針を見せるとこう言った


「調査官の到着まで三十分はあるんだ。それまでの暇潰しだと思って何が回答してみ。そしたら教えて上げるよ」


宇土にそう言われると米田は仕方なく考え始めた。そして暫くするとこう言った


「分かった!」


「回答をどうぞ」


宇土は資料を机の上に置くとそう言った


「答えは階級だ!この五人の共通点は階級が准ゾンビ対策官ということだ!」


米田は自信満々にそう回答した。しかし宇土は手でバッテンをつくると「違うよ」と言った。そして続けてこう言った


「答えは入局時期さ。この五人は五年前から対策部にいて、信用性があるからね」


宇土がそう言う、米田は「うわ、また五年前の作戦かよ。あほくさ」と言い、手に持っていたヘッドフォンを机の上に投げ捨てた



東京本部は五年前に行われた『上野公園新平地作戦』への参加の有無で、信用性が大きく変わっていた。なので、この事を何回も聞かされていた米田は『またか……』と思っていた


するとアホらしくなり、溜め息をついている米田に宇土がこう言った


「米田、今回は五年前の作戦じゃないよ」


「はい?じゃあ何?」


「今回はただ単に対策官歴が長い人を残しただけさ」


宇土はそう説明した。すると米田は椅子に座り直すとこう言った質問した


「でも、何で五年前何だ?十年前とかでもいいだろ?」


「神尾、林、小橋班の中には十年前からいる人は一人しかいないよ」


宇土はそう答えた。東京本部はこの三班に限らず、ほとんどの対策官がここ五年に入局してきた人だった。なので東京本部では対策部に限らず、その他の部署でも十年前からいる人はほとんどいなかった


「確かにそうか。十年前からだと神尾だけか……」


米田は少し考えるとそう言った


「因みに米田の回答した階級だけど、小橋班の双葉も准ゾンビ対策官だよ」


宇土がそう言うと米田は固まってしまった。そして少しすると頭を押さえて「あー、双葉も准か。忘れてた……」と言った


「まぁそう言うことだ」


宇土はそう言うと、机においた資料を取った。そして資料を読もうとした。すると突然、無線を担当していた屋島がこう言った


「宇土司令長!神尾一佐が直接話したいと言ってますが、どうしますか?」


「え?あぁ。受け取ろう」


宇土はそう言うと、戸惑いながらも屋島のいる場所に移動した。そして神尾と無線で話すために、マイク付きイヤホンを無線機にさした……



和倉伊吹わくらいぶき


准ゾンビ対策官


常備武器……拳銃

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