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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
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#219 令状

西野原電機、店内にて……


「全員動くな!」


そう言ったのは小橋だった。今回の西野原電機強制捜査では、小橋班が最初に突入することになっていた。なので小橋は店の中に入ると、店員にそう言った


「金ならないぞ!この店はたいした儲けがないんだ!」


小橋の近くにいた店員がそう言ってきた。なので小橋はその店員を見るとこう言った


「儲けてる儲けてないはどうでもいい。それより我々はこういう者でして……」


小橋はそう言うと、店員に対策手帳を見せた。するとそれ。見た店員は「なんだ。強盗じゃないのか」と言い、上げていた手を下ろした


「と、いうわけで今から強制捜査を行います」


小橋は店員にそう言った。するとその店員は「は?」と言い小橋に近寄ってきた。そして小橋の目の前に立つとこう言った


「強制捜査ってどういうことだね」


「そのままですけど何か?」


小橋は店員の質問に対してそう答えた。すると店員は「令状見せろや」とドスのきいた声で言った。しかし小橋達は『西野原電機強制捜査』を行うにあたって裁判所から令状を貰っていなかった。なので小橋はこう言った


「それは無理だ。令状をとってない」


「は?なら帰りな。令状がないとかお話にならん」


店員はそう言うと小橋の肩を押し、店から追い出そうとした。しかし小橋はそんな店員のことを無視して「突入!」と叫んだ


すると今度は小橋班だけでなく、神尾班と林班も店の中に入ってきた


「小橋!林!作戦通りいくぞ!」


神尾はそう言うと部下を連れてバックヤードへと行ってしまった


「何をしている!違法だぞ!」


そんな様子を見ていた店員は小橋にそう言った。すると小橋は隣にいた双葉にこう指示した


「こいつを連れていってくれ。作戦の邪魔だ」


「了解です」


双葉はそう言うと店員の腕を掴んだ。そして無理矢理店の外に連れ出した


「何をする!」


その間、店員は暴れていたものの力でねじ伏せることができた。なので双葉は店員を店の外に出すと、近くに止まっている専用車の後部座席に乗せた


「星水、作戦中コイツがここから出ないよう見張っていてくれ」


双葉は専用車の近くで何もせず突っ立っていた星水にそう言った。すると星水は敬礼しながら「了解しやした!」と答えた


「んでんで、どんな阿保を連れ出してきたのかなぁ?」


双葉が再び店の中に入ると、星水は専用車の後部座席に乗らされている店員を見た


「違法行為だ!解放されたら警察を呼ぶぞ!」


店員がそう叫ぶと、星水はあまりの阿保さに「何言ってるの?あんた」と言ってしまった。すると男は星水にドア越しでこう叫んだ


「当たり前だろ!令状もなければ拉致監禁もする。これが許されるわけないだろ!」


星水はそう言われると、店員の乗っている専用車の中を見た


「あらら、手錠つけられちゃってるのか」


「どう考えても違法行為だ!」


店員はそう叫んだ。しかし今回の『西野原電機強制捜査』で行っている行為は全て合法だった。なので星水は店員に「私達はあくまでゾンビ対策法の下、取り締まりをしてるのよ」と言い、専用車から離れた……



ゾンビ対策官は警察と違い、令状を取らなくても強制捜査をすることができた。しかしその事を知らない人が多いため、度々「違法!違法!」と叫ぶ輩がでていた


「世の中には阿保がいるものだ」


星水は少し離れたところから専用車を見るとそう言った……



西野原電機店内……


「じゃあやろうか」


林は使い捨て手袋を手につけると小牧達にそう言った


「林二佐、これも全て見るのですか?」


林に質問したのは小牧だった。なので林が小牧のいる場所を見るとこう言った


「あ、あぁ。大変だとは思うが念のためだ」


林は小牧がいるネジ売り場を見るとそう言った


「こんなちっこいのも調べるのかよ。面倒くさ!」


冨沢はそう言うと林から使い捨て手袋を貰い、それを手につけた


「電気屋ですから仕方ないですね。これでも神尾班よりは楽だと思いますよ」


佐伯は冨沢にそう言うと、見せにおいてある商品を調べ始めた


今回の作戦では、神尾班の担当は売り場以外の全ての捜査だった。なので当然のことながら倉庫の担当も神尾班だった。なのでそれと比べると林班の担当は可愛いものだった


「佐伯の言うとおり、神尾班よりは楽なんだから文句ばっか言ってないでやるよ」


林はそう言うと捜査のため、店のどこかへ行ってしまった……


加地月菜かじつきな


四等監視官


常備武器……拳銃

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