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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
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#208 信用

東京本部、対策2専用室……


ガチャッ!


小牧は扉を開いた。すると林はこちらを見ると「おはよう」と言ってきた。なので小牧も「おはようございます」と言うと部屋の中に入った


「林!あれはどうなってるの?」


冨沢も小牧に続いて部屋に入ると、林にそう聞いた。しかし質問の仕方が悪く、林は「あれって?」と聞いてきた


「あれだよ。強制捜査!」


冨沢がそう答えると林は「あぁそれね」と言うと、自分の机に置いてある茶封筒を取った。そして中から資料を取り出すと、冨沢にこう言った


「西野原電機強制捜査のこと?」


林はそう聞くと資料を冨沢に渡した。すると冨沢は「そう」と答えると林から資料を受け取った


「え~、担当は……」


冨沢はそう言いながら、強制捜査の担当が書いてある紙を探し始めた。するとそんな冨沢に小牧がこう言った


「あの冨沢さん。この強制捜査、C、D、E班が担当みたいです」


小牧がそう言うと、冨沢は資料を見るのをやめて小牧を見た。そして「ソースは?」と聞いた。すると小牧は小橋班専用スペースを指差してこう言った


「いや、だってあれ……」


「何があるってんだ?」


冨沢はそう言うと、小牧が指差している方向を見た。するとそこには「担当!C、D、E!」と書かれているホワイトボードを持っている星水がいた


「何してんの……」


冨沢はそれを見ると、いつになく真面目にそう言った。すると星水は冨沢にこう言った


「いやー、何か面白い話してるなぁーと思って」


星水はそう言ったあとは、笑ってごまかし始めた


「そんな面白い話じゃないと思うんだが」


冨沢はいつもとは違い、冷静に突っ込んだ。するとそんな冨沢の横で小牧が林にこう聞いた


「林二佐、結局強制捜査の班はC、D、Eであっているのでしょうか?」


「あぁ、あってるよ。作戦開始日は分かる?」


林はそう聞いた。すると小牧は「それは分かります。一週間後ですよね?」と言った。するとそれを聞いた林は頷いてこう言った


「把握してるね。この強制捜査については近くなったら作戦会議があるはず。だからそれまでは通常で」


林はそう言うと、部屋から出ようとした。しかし林がドアノブを掴むより早く、扉が開いた……



「林はい……るね」


そう言って部屋の中に入ってきたのは榎本だった


「ん?どうした榎本」


林は榎本を見るとそう言った。すると榎本は手帳を取り出すとこう言った


「林!やっとあの事を話せるときが来たよ」


榎本は手帳を開くとそう言った。しかし林には榎本が何の話をしているのかさっぱり分からなかった


「はい?」


「だからあの事だよ。エース達より上の連中のこと」


榎本は林にそう言った。しかしその情報は機密情報として扱われているものだったので、林はそれを聞いたところでどういう意味か理解できなかった


「ごめん。何言いたいのか分からない」


林はそう謝った。すると榎本は頭を押さえて考え始めた。そしてすぐにこう言った


「じゃあ一から話そう。まずゾンビ愛護団体総本部の強制捜査が発表された会議覚えてる?」


榎本は総質問した。もちろんその会議の事は林も覚えていた。なので「もちろん」と答えると榎本は「だよね」と言った。そして続けてこう言った


「その会議の前、俺が『事件とかじゃない。すぐに終わる』って言ってたの覚えてる?」


榎本はそう質問した。しかしいくら会議のことは覚えていたとしても、そんな雑談までは林も覚えていなかった。けれど、会議の前に榎本が何かを言っていたということは覚えていた……


「榎本が何か言ってたということだけは……」


榎本は林からそう聞くと「はぁ」とため息をついた


『これは覚えていないやつだな』


榎本は心の中でそう思った


林は対策2の中でも重要なポジションにいる対策官だった。なので会議なども沢山あり、過去に行った会議などはほとんど忘れてしまっていた


『仕方ない。これを見せるか』


榎本はそう思うと、手帳に挟まっている写真を取った。そしたその写真を林に見せた


「林を信用してるから見せるけど、これ誰か分かる?」


榎本がそう言って写真を見せると、林は手でその写真を隠した。そして榎本に「信用してくれるのはありがたいが、ここで見せていいのか?」と言った


榎本は林にそう言われると、周りを見た。林の周りには冨沢や小牧、星水がいた


「あ、ちょっとこっちの部屋に来てくれない?」


榎本はそう言うと写真が見えないようにしながら手帳に挟んだ


「全く。周りを確認してからそういうのは出さないと……」


林は呆れながらそう言った。すると榎本は「まぁ別に良いよ。これくらいはいつもの事だし」と言うと部屋の扉を開けた。そして情報管理課専用室に行くために、部屋を出た


「いつもって、もっとダメだろ」


林は榎本の発言にそう突っ込みながら部屋を出た……



「冨沢さん。何かあったんですか?」


林と榎本のやり取りを終始見ていた小牧は冨沢にそう聞いた。しかし冨沢も二人の間で何があったのか分からないらしく「さぁ、何かあったんじゃない?」と答えた



星水夏希ほしみずなつき


一等ゾンビ対策官


武器……短剣

拳銃



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