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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
225/347

#204 映像

東京本部、本部長室……



バンッ!


榎本は本部長室の扉を開け、中に入った。部屋の中には今回の『スーパーマーケットLIV強制捜査』に関わっている三ツ木、秋好がいた


「部下から爆発が起きたと聞いたのですが、どういうことですか?」


榎本はそう聞いた。するとそれを聞いた三ツ木がこう言った


「それについてだが、これを見てみな」


三ツ木はそう言うと机に置いていたノートパソコンを榎本に見えるようにずらした


「これは……」


榎本が画面を見ると、その画面にはSNSの呟きが書いてあった


「見ての通りSNSだ。これを見る限り全国のLIVの店が爆発しているようだ」


三ツ木はそう言うとSNSに載っていた写真を拡大した。そこには火が出ている店が写っていた。すると今度は秋好が手帳を取り出すとこう言った


「この件について部下に調べてもらったところ、半分の店舗で爆発しているとの事だ」


秋好はそう言った


おそらくここまで大きな事件を起こしてしまった以上、『スーパーマーケットLIV』は潰れるだろう。しかし、それと同時に爆発と炎のせいで証拠隠滅もされてしまい、ゾンビ愛護団体と何処まで深い関係だったかなど分からなくなってしまった


「とりあえずこれでLIVは潰れるはずだ。だから愛護団体の資金源を潰す、という意味では成功だな」


三ツ木はそう言うとノートパソコンの電源を切った


「だな。LIVの偉い奴等はこれで罪も重くなるしな」


秋好はそう言うとスマートフォンを取り出した。そして関東ゾンビ殺所場にいる部下に電話をかけ始めた……



今回の『スーパーマーケットLIV強制捜査』は全国で同時に開始していた。なので店が爆発した時間もだいたい同じだった。幸い東京都にはLIVの店が二つしかなく、爆発したのは羽町店だけだったので良かったが、中部、関西は大変なことになっていた


そんな色々と大変なことが起きた『スーパーマーケットLIV強制捜査』は無事とは言えないものの、何とか終わった……




午後三時、東京本部、対策課専用室……


「やっと終わった!」


冨沢はそう言うと自分の椅子に座った


林班は店が爆発したあと、瓦礫の下敷きになった警察官の救出をしていた。爆弾から離れたところにいた警察官は無事だったものの、爆弾を解除しようとしていた警察官四人が死亡した


「そういえば発見した腕ってどうなったから分かります?」


小牧は林にそう聞いた。すると林は少し考えるとこう言った


「多分燃えたと思う。逃げるとき誰も持っていなかったから……」



今回の作戦では沢山の証拠品が見つかっていた。けれど、ほとんどの証拠品は避難の際、店に置いてきていたためなくなっていた。しいてあるものといえば、潜入捜査官が仕込んでいた銃くらいだった


「結局どうすんだろうね。証拠品のほとんどが燃えちゃったけど」


冨沢はそう言うと冷凍庫からアイスを取り出した。そして袋を開けるとアイスを食べ始めた


「少なくともLIVの偉い人は捕まるはず。だけど、愛護団体の残党がどうなるかは分からない」


林はそう言った


ゾンビ愛護団体は『ゾンビ愛護団体総本部強制捜査』以降、潰れたことになっていた。しかし、それは東京都での話であり、他の県にはゾンビ愛護団体の支部が残っていた


すると突然佐伯が皆にこう言った


「ちょっと見てもらっていいですか?」


「ん?」


冨沢はそう言うとアイスを食べながら佐伯の持っているスマートフォンを見た。そのスマートフォンには動画が再生されており、覆面を被っている男性が写っていた


「なにこ……」


「うるさい」


林は喋ろうとしている冨沢を黙らせた。すると映像に写っている男性がこう言った


「一月三日、我々ゾンビ愛護団体はゾンビ殲滅局への報復を行う。全国の仲間よ、今こそ立ち上がれ!」


覆面をしている男性がそう言うと、覆面をしている仲間が目隠しをされている人を連れてきた。すると覆面をしている男性は拳銃を取り出し、こう言った


「どこの人間かは知らんが、スパイが入っていた。もしこういうやつがいたら……」


パンッ!


覆面をしている男性は、目隠しをされている人の頭に銃口を突き付けると、発砲した


「ちょっと手が滑った!」


冨沢は映像の男性が撃ち殺す直前、そう言うと小牧を強く押した。すると小牧はあまりにも突然だったため、床に倒れてしまった。しかしその直後、銃声が聞こえると何で冨沢が押したのか理解した



「仲間よ。ゾンビ対策官は悪だ。見つけ次第殺せ」


覆面をしている男性がそう言うと、動画は終わった



「佐伯、この動画はどこで見つけたんだ?」


林は動画が終わるとそう聞いた


「SNSからです。この映像が載せられてから十分ほどしか経っていませんが、凄い話題になってます」


佐伯はそう言うと林にその画面を見せた。すると林は自分のスマートフォンを取り出し、佐伯が開いている画面を自分のスマートフォンで開いた


「みんなはしばらく休憩してていい。俺はこれについて話してくる」


林はそう言うと、これについてどうするか相談するために小橋の所に行った……



「あの…… 一体これは……」


小牧は立ち上がるとそう言った。小牧も初めの方は皆と一緒に動画を見ていた。しかし見ている途中、突然冨沢に押され動画の後半は音しか聞けていなかった


するとそんな小牧に佐伯はこう言った


「見ない方が良いと思うよ。思ったよりグロいから」


「まぁ、俺がナイスだったってことよ!」


冨沢はアイスを食べながらそう言った


小牧はゾンビの死骸は見ても大丈夫だったが、人の死体に関してはリアルでも映像でもダメだった。なので小牧は冨沢に「あ、はい。どうもです」と言うと席に座った……



仲野昂祐なかのこうすけ


ゾンビ殲滅局、東京本部長


武器……拳銃

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