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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
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#198 突然

「警察?」


冨沢はその手帳を見るとそう言った


ゾンビ殲滅局は警察との関係は良好で、互いに一部のものを除いて情報共有していた。しかしいくら関係良好とはいえ、冨沢には何故ここに警察官が来たのか分からなかった


「はい。そうです」


早坂はそう言うと手帳を閉じ、小牧に近寄った。そして小牧に一枚の紙を渡した


「それじゃあ宜しく頼むね」


早坂はそう言うと部屋から出ていってしまった


「何貰ったの?」


冨沢はそう言いながら小牧の席に移動した。小牧は早坂から貰った紙を見た。するとそこには『後で連絡して』と書かれていた


「何かやったの?」


冨沢は横からその紙を見るとそう言った。しかし小牧は早坂に何かした記憶がなかった。なので、何故このような紙を渡してきたのか全く分からなかった


「それより連絡ってどうすれば……」


「そんなのメールか電話かじゃね?」


冨沢はそう言った。しかし早坂と会ったのは昨日が初めてなので、当然のことながら早坂の電話番号、メールアドレスなど知らなかった。すると隣にいた佐伯がスマートフォンを取り出すとこう言った


「電話番号これだよ」


佐伯はそう言うと画面を小牧に見せてきた。なので小牧はお礼を言うと、近くにあった要らない紙に書き写した


『とりあえず今は仕事中だし、帰ったらメール送ってみるか』


小牧はそう言うと早坂の電話番号を書いた部分の紙を破き、手帳に挟んだ


「なんか小牧の事だしメールするの忘れそう」


「まさか、冨沢さんじゃないんですから」


小牧はそう言うと手帳をしまった。すると冨沢は小牧の肩を意味もなく叩き、自分の机に戻っていった


『帰ったらメール。忘れないようにしなくちゃ』


小牧は心の中で自分にそう言い聞かせた……



次の日

午前十一時、スーパーマーケットLIV羽町店付近……


「封鎖完了しました」


そう言ったのは伊東だった。今回の作戦では、安全のために付近の道路を封鎖することになっていた。なのでその作業を先程までやっていた


「分かった。待機場所に移動して」


宇土がそう言うと伊東は「了解」と言い走っていった……



『この作戦で何かが出てくる……か……』


宇土はこれから強制捜査を行うスーパーマーケットを見ると、そう心の中で言った。宇土は司令官になってから、幾つもの作戦で主司令になってきた。けれど、ここまで緊張するのは初めてだった


「宇土、何やってんだ?」


突然後ろから米田の声が聞こえた。なので宇土はゆっくりと振り向いた


「今回の作戦、裏が凄いなと思ってな」


宇土がそう言うと米田は宇土の隣まで来た。そしてこう言った


「確かに事前に入手している情報が今までとは違うしね」


強制捜査は掃討作戦などのゾンビを倒す作戦とは違い、作戦前に色々な情報が入ってくる。司令官はその情報を元に作戦を練るのだが、今回の強制捜査は他のものより明らかに情報量が多かった


「しかもその情報の一部は警察が持ってきたから驚きだよね」


「警察と関係良好とはいえ、何であんな情報を渡してきたのか不思議に思ったくらいだよ」


宇土はそう言うと作戦司令車へと行ってしまった


ゾンビ殲滅局は警視庁と関係がよく、ゾンビ関係の情報に至っては度々共有していた。しかしそれでも重要な情報は互いに共有しようとしなかった


『重要な情報を渡すと手柄を取られる。それが分かっているのに言ってくれたということは、警察じゃ対処できないということなのか?』


宇土はそう考えながら作戦司令車に入った。そして一番奥にある椅子に座った。そして椅子を回転させて体の前にモニターがくるようにすると、部下達にこう言った


「朝の会議でも言ったが、今回の作戦には裏がある。その報告が来たら伝えろ」


「了解です」


部下達はそう言うと、作戦前の最後の確認に移った。このペースでいけば十分後には開始できる。宇土は心の中でそう考えた




堤准一つつみじゅんいち


准高司令官


武器……拳銃

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