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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第一章 新人
21/347

#020 大胆

午前十一時四十五分


「すいませんね。排水に時間かかっちゃって」


この公園の管理人のおじさんはそう言う


「いえいえ」


林もこう言っているが実際はかなり疲れている。何せ昨日からずっと仕事(殲滅活動)だったからだ。もしこの後に臨時休暇でもなかったら、ネット上にブラック企業だと晒すつもりでいた




それから十五分ほどすると池の中の水は人でいう足首までの高さになり、池の中にいたゾンビが見えた


「六体か……」


林がそう言う。小牧も池の中を見るとそこにはすでに倒れているゾンビがいた。これは後で知った話だか、どうやら宮島が倒したらしい……


「意外と深いな。双葉!狙えるか?」


小橋はライフルを持っている部下にそう聞いた。


「狙えます」


双葉はそう言うと池に近づいた。そして持っていたライフルを構えた。そして狙いを定めると引き金を引いた。すると、引き金を引いたと同時に一体のゾンビの頭に当たった


「ヘッドショットです。双葉准官」


小橋の部下の女性が双眼鏡を見ながらそう言った。


「小橋!下まで降りるのは面倒だから銃を使うか?」


「多分それがいい」


小橋のその答えを聞くと林は拳銃を取り出した。そしてゾンビのいる方向へと一発撃った…… が、ゾンビにはかすりもしなかった。しかし、それもそのはずで、林は対策2の対策官の中でも拳銃の腕は下から数えた方が早いくらい下手だった


「菊川!双眼鏡ばかり覗いていないで撃ってくれ」


「分かりました」


双葉にそう言われると菊川は少し大きめの銃を拾い上げた。そしてゾンビに狙いを定めた


「この距離から当たるかな?」


パンッ!


菊川の撃った弾は狙ったゾンビではなく手前にいたゾンビの足に当たった。普通の銃なら足に当たっても何もおこらないが、菊川の使っている銃は普通のものではなかった。なので、ゾンビから炎があがった


「当たった……」


正直に言って菊川は少し驚いていた。なにせ、この火玉銃は近距離、中距離にしか使ったことがなかった為、あの距離は無理だと思っていたが当たったからだ





それからしばらくの間、池の底にいるゾンビに撃ちまくっていると次第に数が減ってきた。そして残り二体になったところで、誰かが池の底へと飛び降りた


「撃つのをやめろ!」


林はすぐにそう言った。そして下を見るとその人は一体目のゾンビを殺していた。そして二代目のゾンビに向かって走り始めた



ザスッ!


そんな音がするとゾンビの両足が無くなった。そして次の瞬間、ゾンビの首が消えた……


「小橋はんちょー!倒しました!」


池の底からそう聞こえてきた


「分かったから早く登ってこい!」


その人は小橋にそう言われると、這い上がってきた



「冨沢!あいつ誰だか知ってる?」


「知らん」


林と冨沢の会話はすぐに終わった。すると、自分の事を話していると気づいたのか、小橋と話していた人が此方にやって来た


「私、星水夏希、一等ゾンビ対策官です。よろしく!」


……と星水は言った。林的にはいろいろと突っ込みたい所があったが、今それをやるとしらけると思ったためしなかった




「小橋三等佐、林三等佐!お待たせしました」


そんな声が聞こえると林と小橋はすぐに振り返った。すると、そこには一人の女性がたっていた


「遅いよ柚木!もっと早くこれなかったの?」


林はそう言った。……が、これくらい強い言い方になっても仕方無い。何しろ何時間も待たされたのだから


「すみません。それよりゾンビは……」


「もう倒したよ」


「はぁ……」



これは後で分かったことだが、何故ここまで柚木班の到着が遅れたかと言うと、宇土が柚木に行けと言い忘れていたらしい


(柚木班は代々木公園新平地作戦には参加せず、本部に待機していた)



しかし何があったにしろ、これで林、小橋班も帰れることになった。なので小牧は一番に代々木公園から飛び出した……







菊川凜きくかわりん


ゾンビ対策士長


武器……火玉銃

拳銃

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