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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第四章 復帰
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#187 警備

深夜0時、対策4、情報管理課専用室……


「戻りました」


突然扉が開くと元町がそう言いながら入ってきた


「何か分かったことある?」


榎本は椅子に座ったままそう聞いた。すると元町は榎本の机にビニール袋にしまわれている制御装置を置いた


「現場にあった制御装置は未使用みたいです。そして現場にあったゾンビの解剖結果です」


元町はそう言うと数枚の紙を榎本に渡した。榎本はその紙を受け取るとサラッとではあるが、全ての紙に目を通した


「要はゾンビにされたということか……何とか生存者の口を割ることはできない?」


榎本はそう言った。ゾンビ愛護団体の職員のほとんどは特殊部隊のお陰であの世行きになってしまった。しかし一部の職員は病院に送られていた。なので榎本はこの職員から話を聞けないかと考えたのだ


「それですけど、既に及川さんがやっていまして……」


「そうか。じゃあ例の件やってて、この調べは俺がやるから」


榎本はそう言うと手帳を取り出し、林に見せた数学記号が書かれているページを破いた。そしてそのページを元町に渡した


「了解です」


元町はその紙切れを受け取ると部屋の奥に行ってしまった


情報管理課は誰でも知っているような情報から極秘情報まで様々な情報を扱っている。なのでそれらの情報を漏らさぬよう情報管理課の専用室は二つに分けられていた


いま榎本のいる場所は普通の対策官でも入れるスペースだが、その奥のスペースは情報管理課の人間しか入れない場所になっている。そしてその奥のスペースで何をしているのかも普通の対策官には明かされていなかった


つまりそれだけ情報管理課は情報を漏らさないようにしているのだ



ガチャッ!


扉が開くと部屋の中に及川が入ってきた。榎本は報告を聞くために及川に話しかけようとした。が、先に及川がこう言った


「何も吐きませんでした。一応コレをチラつかせたりはしたんですけどね」


及川はそう言うと榎本に拳銃をチラッと見せた。ゾンビ愛護団体の人間は昔から拘束されても何も吐かなかった。なので榎本は例え収穫ゼロでも別に何とも思わなかった


「まぁ仕方ない。あとは警備部に任せよう」


榎本はそう言うと机の中から一枚の紙を取り出した。そしてその紙にボールペンで何かを記入し始めた


「これ警備部に渡しておいて」


榎本はそう言うとボールペンを机に置き、紙を及川に渡した。その紙には「愛団 情報なし 引き継ぎ」とかかれていた


「榎本さん、資料忘れてますよ」


「あ、確かに」


榎本そう言うと机の上にある資料をまとめ始めた。そしてその資料の上にクリップをつけると及川に渡した。及川はその資料を受け取ると情報管理課の部屋から出ていった


東京本部にはいくつかの課がある。ゾンビと戦う『対策部』、人間と戦う『特殊部』、そしてパトロール等をする地域密着型の『警備部』、その他にもあるがゾンビに関係のあるのはこの三つだ……



東京本部、警備部資料管理課……


「失礼します」


及川はそう言いながら扉を開けた。その部屋は他の部屋よりも暗く、窓がなかった


「ん?何の用かな?」


近くの棚を漁っていた男性がそう言って及川を見た。なので及川はその男性にこう言った


「捜査の引き継ぎお願いします。詳しくは資料にまとめてありますので」


及川はそう言うとその男性に資料を渡した。男性は資料を受け取ると紙をパラパラとめくった。そして及川にこう言った


「了解。今回も上手くやっておこう」


男性はそう言うと部屋の奥にある扉を開けようとした。しかし男性が扉を開けるより早く及川がこう言った


「柏木さん、あとこれもです」


及川はそう言うと柏木に現場で見つかった制御装置を渡した


「ありがと、それじゃあ結果がで次第そっちに行くから」


「了解です」


及川がそう言うと柏木は扉を開け、奥の部屋に行ってしまった


この警備部に属する資料管理課。及川のいる情報管理課と名前は似ているものの仕事内容は全然違った


対策部情報管理課はあくまで法律で認められている範囲内で行動する。しかし警備部資料管理課は法律で認められていない事、例えば拷問などしたりするという……


しかしそれはあくまで噂であり、それが本当なのかどうかは一部の人間にしか分からなかった


『あの部屋だけは何回行っても慣れないわ』


及川は情報管理課専用室に戻る途中、そんな事を考えた。警備部資料管理課は警備が徹底されており、部屋には窓すらなかった。そして部屋のあちこちに監視カメラが設置されていて気が休まるような空間ではなかった




元町世南もとまちせな


中等製作官


武器……拳銃

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