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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
162/347

#147 噂

午後三時

東京本部、第一会議室前の通路……


その会議室どは上層会議が行われていた。そんな会議室の前に元町はいた。彼女は上層会議のメンバーでないので会議室に入れなかった。なのにここにいるのには理由があった。それは上層会議に参加している人を待っているのだ


ガチャッ!



突然第一会議室の扉が開いた。どうやら上層会議が終わったらしく、宮島や有川といった対策官達が部屋から出てきた。元町は会議室から出てきた一人の男性に話しかけた


「聴きたいことがあるので少し来ていただけませんか?郡山副本部長」


「何の用だ?」


郡山は元町に話しかけると立ち止まり、そう言った


「この話は他の人に聴かれたくないので、非常階段まで来てもらえますか?」


「分かった。ついていこう」


郡山はそう言うと元町と共に非常階段へと向かった。そして非常階段につくと元町はこう質問した


「伊中について詳しく教えて下さい。アイツはいつセブンというポジションを手にいれたんですか?」


元町はそう質問した。元町の所属する対策4情報管理課ができたのは今から五年前の冬。「上野公園新平地作戦」で多くの対策官を失った年の冬にできたのだ。なのでできたばかりの情報管理課は「上野公園新平地作戦」を生き残り、その作戦でのショックからゾンビと戦うことができなくなってしまった人達が仕事をしていた


しかしそんな情報管理課は四年前、つまり郡山が高木元最高司令官から副本部長の座を受け継いだときに体制は大きく変わった。郡山は情報管理課に目をつけると、有能な人のみを残し使えないと判断した人を関東にある支部に異動させた。なので結果として現在の東京本部情報管理課は優秀な人のみで構成されているのだった。なので情報管理課をここまで優秀にさせたのは郡山のお陰だった


「アイツは五年前から潜入調査を開始した」


「五年前ってことはあの大規模作戦の時に入れ替わったということですか?」


元町はすぐにそう聞いた。しかし郡山はそれ以上伊中の事については話さなかった


「伊中の事は本人に聞きな。そうすればセブンが誰だったのかも分かるよ」


郡山はそう言うと非常階段から出ていってしまった。元町は一人になるとゆっくりと階段を下り始めた。そしてスマートフォンを取り出すと及川に電話をかけた。そして電話が繋がるとこう言った


「私の予想した仮説あってるかも知れません。その仮説で調査を続けませんか?」


元町はそう言うと避難階段を下りていった……



対策1、第一部隊専用室……


「十一月始めにある大規模作戦は参加しない。代わりに殺所の防衛に行く」


そう言ったのは宮島だった。するとそれを聞いた真中はこう言った


「でもなんで殺所の防衛に?あそこボロボロになって現在は修理中で使っていないはずでは……」


真中はそう言った。現在、関東ゾンビ殺所場はサイスとシンクに襲撃されたことにより、第一監獄棟が崩れ落ちていた。なので現在は収容していたゾンビを全て殺し、建物の再建をしていた


「確かにそうだね。すでに崩れ落ちてるところを襲撃してどんな意味があるんだろう?」


藁谷がそう言った。第一部隊に所属する人はただ強いだけではなく、状況に応じて立ち回りを変えることのできる対策官が集まっている。なので、宮島はさっそく藁谷が痛いところをつかれるとこう言った


「何で殺所が襲われるのかなんて気にしなくていい。あくまで俺らは防衛が仕事だ」


宮島はそう言うと逃げるように部屋から出ていった。宮島は何故殺所が狙われているのか知っていた。が、それを部下に教えることは出来なかった。何故ならもしこの部隊にスパイがいた場合、今まで築いてきたもの全てが崩れ落ちてしまうからだ


「少しの間どこかいくか……」


宮島はそう言うとどこかへ時間を潰しに行った。そんな宮島の居なくなった対策1、第一部隊専用室では部下達がこんな話をしていた


「どうやら殺所に何か秘密でもあるみたいだな」


そう言ったのは菱田川だった。関東ゾンビ殺所場には昔から数多くの謎があった。例えば、地下に強いゾンビを入れておく監獄がある。建物のあちらこちらに武器が隠されているといったものだ。もちろんこの二つは危険生物独房と緊急時に使うサブマシンガンのことだ。しかしこのような謎はまだ沢山あった


「殺所の地下研究室。これのことかな?」


そう言ったのは陣内だった


「何だそれは?初めて聞いたが」


「これは殺所の地下に巨大な研究室があって、そこでゾンビの研究をしているというやつらしいですよ」


陣内が言ったこの殺所の地下にある巨大な研究室。これが本当だったらエース達は間違いなく潰しにくるだろう


「じゃあ真偽を確かめに行きませんか?」


そう言ったのは真中だった。しかし他の人には誰に真偽を確かめにいくのか分からなかった


「誰に聞きに行くの?」


藁谷はそう聞いた。すると真中は自信満々にこう言った


「情報管理部の榎本さんです。あの人、口軽いので教えてくれますよ」


真中はそう言うと部屋から出ていってしまった。藁谷も、極秘情報を握っている情報管理部が口軽いのはどうなのかと思いつつも、真偽が知りたいため真中と共に対策4専用室へと向かった……




藁谷夏結わらがいなゆ


准ゾンビ対策官


武器……サーベル

フォールディングナイフ

拳銃

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