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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
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#146 強引

次の日、東京本部第一会議室……


「例の作戦がバレた」


そう言ったのは仲野だった。それを聞くと郡山はこう言った


「それはどういうことだ?」


「情報管理課が間違って作戦の資料を渡してしまったそうだ。昨日その件について謝罪された」


仲野はそう言った。昨日仲野のいる本部長室には榎本が来ていた。そして榎本に「マル食品羽町工場作戦」がバレてしまったと伝えられたのだ


「どうしますか?作戦実行日を早めますか?」


宇土がそう言った時だった。突然藍卯は立ち上がると皆の前に立った。そしてこう言った


「作戦は予定通り進める」


「でも……」


「黙れクソ司令。作戦実行日、エースを含めた一部のメンバーは殺所を襲撃するとの情報が入った。今井、宮島、布田は殺所に行け」


藍卯はそう言うと仲野の隣に座った。藍卯は仲野以外には敬語を使わない。そして皆呼び捨てにする。この藍卯の態度については前々から直そうとしていた対策官もいたが、藍卯はいまだに直っていなかった


「クソ司令から一言!作戦当日までどうやって誤魔化すんだ?」


「無視だ。例え信用が落ちようとな」


藍卯は宇土の質問に対してそう答えた。どうやら藍卯は何があろうと作戦実行日を変えないようだ。そんな藍卯の考えには不安があったが、宇土はその指示に従うことにした


「分かった。作戦通り話を進めよう」


「だが、大丈夫なのか?本部にスパイがいたらバレてると思うが」


そう言ったのは有川だった。現在の東京本部は確実にスパイがいないとは言い切れなかった。なのでもしスパイがいたら、全ての情報がエース達に流れていることになる


「問題ない。今回はwin-win…… それに隠し駒もあるわ」


藍卯は皆にそう言った。しかし林は藍卯の言ったwin-winウィンウィンの意味が分からなかった。一つ目のwinウィンはゾンビ殲滅局のことだして、もう一つは誰が得するのだろうか?林はそこが分からなかった……



それから一時間後、対策4専用室……


その部屋では情報管理課の榎本と共に林がいた。どうやら林は五年前の「上野公園新平地作戦」について聞かれているようだ


「山田太郎って知ってる?」


そう質問したのは榎本だった。いま対策4情報管理課では数名を除いて、ほとんどの人が山田太郎について調査していた。しかし山田太郎に関する資料はほとんどなく、捜査は難航していた


「知ってるよ。俺が入局したとき、有川班に所属していた人だ。だけど同じ班になったことないから詳しくは知らない」


「それじゃあ困るんだよ。何か思い出せないの?」


榎本にそう言われると林は立ち上がった。そしてこう言った


「悪いけど、俺本当は今日休みなの。そろそろ帰るよ」


林はそう言うと部屋から出ていってしまった


「追いかけなくていいんですか?」


「あぁ、別にいいよ。それより佐瀬対策官の方はどうなったんだ?」


「その件ですが、確かに首のない遺体を見たそうです。それと不思議なことも聞けましたよ」


榎本と及川の会話に元町が入ってきた。元町はそう言うと榎本はこう聞いた


「不思議なことって?」


「当時、例の作戦で前線にいた有川班は死者を三名出しました。そしてその三名の死因ですが、山田対策官は首を斬られたこと。雨ヶ崎対策官は背中にあった斬り傷だと言っていました」


当時の有川班は強くて若い対策官で構成された班だった。なので上野公園新平地作戦では前線に出ていた。そのとき有川班と共に前線に出ていた班はほとんどがゾンビに噛まれて死んでいった。しかし有川班の死者はまるで人に殺されたかのような死に方をしていたのだ


「一体有川班に何があったんだ?」


榎本はそう言うと机の上に置いてあった資料を手に取った。すると及川がこう言った


「あと一人は?」


「え?」


「もっちゃん。あと一人有川班から死者出てるわよね?その人の死因は?」


及川は元町にそう言った。一班五人という構成はゾンビ殲滅局が出来た時からかった制度だった。なので当然五年前も一班五人だった


「それがあと一人は行方不明だそうです。しかし作戦後に公表された殉職者の名前の欄に書いてあったそうですよ」


「元町、その対策官の名前は分かる?」


榎本は元町にそう聞いた。すると元町は手に持っていた資料を見るとこう言った


八津畑絢菜やつばたけあやな、一等ゾンビ対策官だそうです」


「でも何で彼女は行方不明なんだろうね?他の殉職者は全員発見されてるのに……」


及川はそう言った。現に上野公園新平地作戦終了後には公園の外に殉職した対策官の遺体が運び出されていた。その遺体はほとんどが綺麗に残っておらず、体に一部が足りなかったり臓器が飛び出したりしており、見るに耐えない状況だったと生き残った対策官は口を揃えて言っていた


「作戦終了後の東京本部は人手不足で情報管理がずさんだったらしい。もしかしたら生きてるかもな。八津畑対策官……」


榎本はそう言うと資料を持ってどこかへ行ってしまった。元町は榎本の言ったことが気になった。それは何故生きているなら姿を現さないのかだった。元町はそれについて少し考えた結果、二つの答えが出た


一つ目は死亡説。そして二つ目は潜入捜査官、またはスパイ説だった……



八津畑彩菜やつばたけあやな


一等ゾンビ対策官(五年前)


武器……槍

拳銃

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