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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
160/347

#145 矛盾

東京本部、第二資料庫……


「そういえばもっちゃんは伊中さんについてどこまで知ってるの?」


そう言ったのは及川だった。及川と元町は対策5から引き継いだ「山田太郎」という対策官の調査をしていた。この第二資料庫は東京本部の中では一番広く、地下にあった。なので外の光が入らないため資料も色が落ちることがなかった


「そうですね…… どうやってあの組織に潜りこんだのかは知りませんが、だいたいの事は知ってますよ」


「そうなんだ。他にも伊中さんみたいに潜入調査中の人いるのかね」


及川はそう言うと棚から段ボールを下ろした。そして中に入っている資料を取り出し始めた


「どうなんでしょうね?去年の二月にも柚木さんが正体バラしましたし、そろそろ限界があるような気もしますけど……」


柚木莉子。彼女は現在、対策2のL班の班長をしているが、去年の二月までは潜入捜査官としてエース達のいる組織に潜入していた。組織にいたとき、柚木は「ジョーカー」と呼ばれており、エース達からもかなり信用されていた。しかし彼女は「セブン」にスパイだとバレてしまい、組織から追われる立場になってしまった


「柚木さんには悪いけど、伊中さんを信用させるためにはあれしかなかったのよね」


柚木はあの組織に最初から潜入捜査していたわけではなかった。柚木は前まで潜入捜査をしていた仲間から「ジョーカー」というポジションを引き継いだだけだった。しかし伊中は違った。伊中はいつからか分からないけれど、情報管理課が出来たときにはすでに「セブン」として潜入捜査していた


「ですが、伊中さんは一体いつから潜入捜査を……」


元町はそう言うと段ボールの中にしまわれていた資料を取り出した。そしてその資料を机の上に置くと一冊のファイルだけ床に落ちてしまった。なので元町は机に置くためにそのファイルを手に取るとたまたま中に書かれている文字が目に入ってきた


「ん?これは……」


元町はそう言うとファイルを開いた。そして中に入っている資料を見るとそこには「山田太郎」という文字が書かれていた


「及川さん。見つけましたよ」


「もう見つけたの。とりあえずそれを調べてみようか」


及川はそう言うと脚立から降りた。そしてファイルを持っている元町の所へと移動した。そして元町と共にそのファイルに入っている資料を全てとりだし、調べ始めた……



そのファイルには三十枚の資料が入っており、その全てを調べ終わるまでに三時間かかった


「もっちゃんの方には何か美味しい情報あった?」


及川はそう言った。及川の調べた十五枚の資料はほとんどが「上野公園新平地作戦」の計画書でこれといって重要な情報はなかったのだ。なので元町が調べた十五枚に賭けるしかなかったのだ


「ありましたよ」


「どんなやつ?」


及川はそう言うと元町が持っている資料を覗きこんだ


「この資料に山田太郎の所属していた班の構成が書かれてありました。これを見る限りどうやら有川班に所属していたようです」


元町はそう言うとその資料を及川に渡した。そして机の上にある資料を手に取ると再び口を開いた


「そして彼は上野公園新平地作戦終了後に頭がない状態の遺体で見つかったようです」


「ちょっと待って!山田太郎の遺体って確か……」


及川はそう言うと元町から渡された資料を手に持ったまま、城山から受け取った資料を取り出した。そして山田太郎の死因が書かれている紙を取り出した


「ほら!おかしいよ。城山さんの調査だと死因は溺死、遺体の損傷は少ないって書いてあるんだよ」


及川はそう言うと元町にその資料を見せた。この資料は「上野公園新平地作戦」が終わってから作られたものだ。なので本部は人手が足りず、誰の遺体なのか分からない状況で作ったものなのかも知れない。と、元町は考えた


「とりあえずこのレポートを作った対策官に聞いてみましょう。今もいればの話ですが……」


元町はそう言うと資料の一番下を見た。そこには「佐瀬由宇 ゾンビ対策士長」と書かれていた


「今もこの対策官は有川班に所属してるよ。佐瀬対策官にはもっちゃんが聞いてきて。私はこっちを漁ってるから」


「分かりました」


元町はそう言うと資料を持って部屋から出ていった。この資料庫を調べて分かった矛盾点。どちらが正しいのかは佐瀬に聞かないと分からなかった……




午後五時、対策2専用室……


「林バイバイ。俺は帰るよー」


そう言ったのは冨沢だった。冨沢は東京本部に来てからずっと勤務時間が終わると一番に帰る人間だった。なのでその光景が普通になっていた


「ちょっと待ってくれ。皆に話すことがある」


林にそう言われると冨沢は立ち止まった


「何かあるの?」


「あぁ。休み明けに中宮マンションを調べに行く。今回は久し振りのこの班だけでの行動だ。休みだからってはしゃぎすぎるなよ」


「分かったよ。子供じゃないんだから。バイバイ」


冨沢はそう言うと帰ってしまった。冨沢が帰ったあとも小牧は仕事を続けていた。しかし「マル食品羽町工場作戦」が何なのか気になって全然仕事は進まなかった……



山田太郎やまだたろう


ゾンビ対策士長(殉職時)


武器……槍

拳銃

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