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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
159/347

#144 発覚

東京本部、対策4情報管理課……


「悪いけど、これの調査お願いできますか。途中までは調べてあるので」


そう言ったのは対策5の研究員である城山だった。城山の所属する対策5では、伊中と蒔村という優秀な研究員を二人も失い路頭に迷っていた。なので城山も小牧の槍について調べている余裕がなくなってしまったのだ


「分かりました。この調査は私達が引き継ぎますね」


情報管理課に所属している女性はそう言うと城山から資料を受け取った


「第一資料庫は全て調べたのであとは第二、第三です。よろしくお願いします」


城山はそう言うと部屋から出ていってしまった。するとその女性は資料を近くの机に置くとこう言った


「もっちゃん!暇ならこの調査手伝ってくれない?第二資料庫広いから一人だと心配で」


「構いませんよ。すぐに行きます」


元町はそう言うと第二資料庫の鍵を取った。この対策4情報管理課は東京本部にある全ての部屋の鍵の管理をしていた。なので情報管理課の人間ならどの部屋にも自由に出入りすることができるのだった


「調べる内容は上野公園新平地作戦で殉職した山田太郎という対策官。いかにも偽名って感じがするわね」


「及川さん。とりあえず行きませんか?それくらいの話なら向こうでもできますし」


元町はそう言った。すると及川は元町を見てこう言った


「相変わらず真面目ね。もっちゃんは」


及川はそう言うと元町と共に第二資料庫へと向かって歩き始めた……



東京本部、対策2専用室……


ガチャッ!


扉を開けたのは林だった。林は上層会議が終わるとすぐに対策2専用室に戻ってきたのだ。しかし林は部屋に入るといつもとは違う空気が流れていることに気づいた


「冨沢に小橋、それに伊東まで何があったの?」


林はそれを見るとそう言った。林班の座席の前には冨沢と小橋、伊東が立っていたのだ。いつもならこの三人が揃うことがないので、何があったのか気になっていた


「林さん、ちょっといいですか?」


そう言ったのは成田だった。成田の所属する川中班は林班の隣の隣に席があった。そんな距離まで会話が聞こえるほど冨沢達は極秘情報で盛り上がっていたのだ。なので成田は林を連れて一回部屋の外に出ると、先ほど榎本が間違って持ってきてしまった「マル食品羽町工場作戦」についての資料のことを話した


「というわけでこの情報が流れてるわけです」


林はそう言うと頭を押さえた。まさか上層会議のメンバーでない成田から秘密にしていた情報を聞くことになるとは予想していなかった


「林、何してるんだ?」


林はそう言われると後ろを見た。するとそこには神尾と笛中がいた。この二人は今回流出した極秘情報を知っているため、林はその事について話した。すると笛中はこう言った


「それはやらかしたね。口封じさせる?」


「いや、それはきついだろ。何しろ二つ離れた川中班まで極秘情報がバレたんだ。今頃対策2全体に広がってるぞ」


神尾はそう言った。このとき、すでに対処法は一つしか残されていなかった。その対処法とは作戦を早めることだった。でないと、この作戦がエース達にバレる確率が上がってしまうからだ


「仕方ない。笛中はこれを本部長達に伝えてきて。俺と林は何とか広まらないようにしとくから」


「分かったよ」


笛中はそう言うと本部長室へと向かって走り出した。そんな笛中を後にしながら林と神尾は対策2専用室へと入った……



都内のとある建物にて……


「エース、予想通りだよ。どうやらセブンは殲滅局の潜入捜査官みたいだよ」


「やっぱりか。こっちからスパイとして潜らせた割には盗み出した情報が少ないと思ったんだよ」


エースはそう言うと立ち上がった


セブン。彼の本名は伊中俊。セブンは十年ほど前からエース達と共にいた人物だった。しかしセブンはどんなときでも仮面を外さなかったためエース達もセブンの顔を知らなかった。なので元からセブンはスパイだったのか、途中から入れ替わったのかエース達にも分からなかった


「だからあの時、羽町にセブンを残したのね。だとするとあのアジトはバレたかな?」


「あぁ、だからあのアジトは捨てる。ついでに対策官への土産として改造ゾンビでも置いといてやろうかね」


エースはそう言うとニヤついた


「セブンは殺すか?」


「いや。無視でいい。むしろ邪魔なやつを捕まえようとしてくれてるんだ。放してていいよ」


エースはそう言うと五枚の写真を投げ捨てた。その写真には誰かの顔写真が写っていた。しかしそれらの写真は赤色の絵の具で塗り潰されていたので、誰の写真か分からなかった……


「デュースは忘れるなよ。俺達がやってるのはあくまでゾンビを街に放すのが仕事だ。対策官を殺すのが目的じゃない」


エースはそう言うとどこかへ行ってしまった。するとデュースは一人になるとボソッとこう言った


「利用しようというわけか……」


デュースはそう言うと剣を持って立ち上がった……



成田優芽香なりたゆめか


三等ゾンビ対策佐官


武器……レイピア

拳銃



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