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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
151/347

#137 賭け

東京本部対策4専用室……


「元町世南、中等製作官、情報管理部所属。どうやら対策5の伊中に情報を提供していたようです」


そう言ったのは一ノ瀬だった。一ノ瀬は同じ班の片原と共に元町世南を調べていた。しかし彼女の所属する北音寺班は、班長である北音寺と相須が殺所での戦いで負傷したため病院におり、鵜野はサイスとシンクに殺害されてしまった。なのでこの調査は二人だけで行っていた


「まずは彼女の周りの人間に話を聞いてみようか。伊中に情報を渡していたようだしスパイの可能性もある」


片原はそう言うと近くにいた製作官に話しかけた。しかし一ノ瀬は今回の元町の調査が、何かおかしいような気がしてたまらなかった。いつもの調査なら、その調査対象にバレることなく行っているのだが、今回はなぜか元町にガン見されていた


「まさか裏で仕組んでいたり……」


一ノ瀬がボソッと言ったときだった。一ノ瀬の後ろに誰かが来た音がした。なので後ろを見るとそこには捜査対象の元町がいた


「さっきから私について調べているようだけど、何か用かしら?」


「えっと……」


元町に突然聞かれると一ノ瀬はなんて答えたら良いのか分からず、黙ってしまった。するとそんな一ノ瀬に元町はこう言った


「人の秘密は知らない方が良いよ。秘密を知ることで消されることもあるのが現代社会だから」


元町はそう言うと対策4専用室から出ていってしまった。元町は何が言いたかったのだろうか?脅してでも自分の秘密を知られたくなかったのか、それとも他に隠したい事でもあるのか…… しかし元町が何をしたかったのかは分からなかったが、怪しい人物だとして調査を打ち切ることはなかった


「一ノ瀬、少し良いか?」


そう言ったのは片原だった。なので一ノ瀬が片原に近寄ると片原はこう言った


「さっきから話を聞く限り、元町製作官は日頃から怪しい事をしていたみたいだよ。他の人のパソコンを操作したり本部の資料庫にちょこちょこ行ったりしてたみたいだし……」


「なら元町さんはスパイですか?」


一ノ瀬がそう聞くと片原は首を振ってこう言った


「いや、どうやらスパイでもないみたい。元町がよく副本部長室に行くという証言があったからね」


この東京本部では、副本部長である郡山に何かを報告しにいくという事はほとんどない。なので元町は郡山に何を話にいったのか?一ノ瀬はそう考えると一つの答えにたどり着いた


「元町製作官って郡山副本部長が指揮する潜入捜査官ですかね?」


一ノ瀬がそう言うと、片原は頷いてこう言った


「多分ね。確証はないけど賭け事してみる?」


片原はそう言うと一ノ瀬に、仲野に提出する元町世南の報告書を見せた。その報告書には「スパイの可能性なし」と書かれていた


「捜査始めてたいして時間たってないので、報告書は明日出しましょ」


一ノ瀬はそう言うと対策4専用室から出た。すると片原がこう聞いた


「賭けする?」


片原がそう聞くと一ノ瀬はこう言った


「もちろん。今回の調査は何か裏があるようなので……」


一ノ瀬はそう言うと対策2専用室へと向かって歩いた。この人物を調査するには一人当たり五時間はかかるものだった。しかし二人は元町の調査にはまだ一時間もかかっていなかった。なので報告書は適当に書いて、仲野に提出するつもりだった……



次の日、午前9時、本部長室……


「元町世南中等製作官の調査終了しました」


片原はそう言うと仲野に報告書を渡した。仲野はその報告書を読むと片原にこう言った


「ありがとう。戻っていいよ」


仲野がそう言うと片原は本部長室から出ていった。すると仲野に一人の女性が近付いた……


「それには何て書かれていますか?」


仲野はそう言われると顔をあげた。すると目の前には元町がいた


「ああ。どうやら彼らは賭けに出たようだ」


「あの片原という対策官に賭けに成功したこと教えるなんてことしませんよね」


元町は仲野を見ながらそう聞いた。すると仲野は元町にこう言った


「もちろん教えないよ。これでバレたら今まで積み上げてきたものが、全て崩れるからね」


仲野がそう言うと、仲野の机の下から藍卵が出てきた。藍卯は仲野と「マル食品羽町工場」のことについて話していたが、片原が来てしまったのでここに隠れていたのだ


「積み木じゃないから簡単に崩す訳にはいかない。例の作戦については作戦前日に発表する。問題ないな?」


藍卯は仲野にそう聞いた。なので仲野はこう言った


「問題ない。それより作戦失敗だけは避けてくれよ」


「分かった。確実に成功する作戦を立てておく」


藍卯はそう言うと本部長室から出ていってしまった。元町と二人っきりになった仲野は、元町にこう言った


「今回のやり方をとって俺の信用性は落ちると思う?」


仲野は元町にそう聞いた。仲野は次に行われる大規模作戦のために、上層会議のメンバーから新宮と宇土をはぶき、確実に白だと分かっている人物だけで作戦を立てていた。なので小牧や一ノ瀬みたいに疑っている対策官も少なくなかった


「多分信用性は落ちていると思いますよ。とくに新宮さんと宇土司令からは……」


元町はそう言った。新宮と宇土は仲野とかなり仲がよかった。もしこの事を知ったら二人はどう反応するだろうか…… それが気になって仕方ない仲野だった……






一ノ瀬祐実いちのせゆみ


准ゾンビ対策官


武器……刀

拳銃

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