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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
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#123 疑惑

午前十一時、関東ゾンビ殺所場取調室……


この関東ゾンビ殺所場はゾンビを捕らえておくだけでなく、ゾンビ化の疑いがある者を入れる牢獄、ゾンビに関するスパイから話を聞くための取調室もあった。そんな殺所の第一取調室に布田は入れられていた


「さて、何故ここに連れてこられたのか話して貰おうか」


布田は手を組んで北音寺にそう言った。本来質問するのは北音寺だが逆になっていた


「布田特官がスパイの可能性がある。なので本部長の指示で捜査することになりました」


「じゃあ何で俺がスパイだと思ったんだ?」


布田がそう聞くと北音寺は一台のスマートフォンを取り出してこう言った


「これが上層会議後の会議室に落ちているのを本部長が見つけたそうです。そのときスマホに入っていたメモ帳を見てしまったそうです。なのでスマホに布田特官の指紋が付いていたので、事情聴取になったという訳です」


布田はそのスマートフォンを見るとすぐに第四部隊が調査していた築井のスマートフォンだと分かった。しかし築井のスマートフォンを調査することは仲野に伝えずにやっていた。なので信じてもらえるか不安だった


「それは築井中広のやつだ。アイツが自殺した場所に落ちてたんだ」


「では何故報告しなかったのですか?」


北音寺は布田にそう質問した。しかし布田が報告しなかった理由は、スマートフォンを回収したことを忘れていたからだった。そんな時、ふと築井の遺体はどうなったのかと考えた。もしまだ残っているのであれば、指紋を取って調べることができる


「指紋は調べたのか?」


布田はそう質問した。布田にはもうこれしかなかった。もし自分以外の指紋がついていなかったら、スパイと思われるだろう


「調べました。その結果、布田特官の指紋が出ました」


「そのとき、誰のか分からない指紋が出なかったか?」


布田はそう聞いた。あのスマートフォンは築井が持っていたものだ。なので殲滅局が築井の指紋のデータを持っていなくても、誰のか分からない指紋くらいは出ているはずだ


「はい。謎の指紋なら出ました。こっちの指紋は調べても誰の指紋とも合いませんでした」


「その指紋が築井のやつだ。築井の遺体から調べてみると良い」


「そうですか。築井の遺体は警察が持っているので、調べるのに少し時間がかかりますが、良いですか?」


布田は北音寺にそう言われた。もちろん布田はスパイ疑惑がはれるのであれば何時間とかかっても構わなかった。なのでこう言った


「もちろん。何時間でも待つよ」


北音寺はその言葉を聞くと部下の一ノ瀬を連れて部屋から出ていってしまった。布田はスパイ疑惑がはれるまで、この取調室にいなくてはならない。しかし謎の指紋が、築井のものだと分ければスパイ疑惑がはれるため苦ではなかった


それから三時間後、布田はスパイではないと判断され、いつもの業務に戻った……



それから数日後の午前六時、普段なら夜担当の対策官しかいないこの時間に、今日に限ってはほとんどの対策官がいた。今日は「10月1日」埼玉支部改革作戦が行われる日だった。この作戦が行われるのは午前八時だった


この作戦を立てる藍卯の話によると、埼玉支部の対策官が油断しているところを狙ったとのことだ。なのでこの時間から埼玉支部改革作戦に参加する班はその用意を、東京都防衛にあたる対策官は本部で待機をしていた



東京本部第四会議室……


この会議室には「埼玉支部改革作戦」に参加する全対策官が集まっていた。そしてこの作戦の主司令を務める芝が作戦での流れを説明していた。


その作戦を聞いているあいだ、小牧は不安で堪らなかった。小牧は過去に芝が主司令を務めた作戦、「大東京埋めた場ゾンビ殲滅作戦」に参加したことがあった。あの作戦で小牧のいる林班は無事だったものの、九条班は死者四人をだす被害がでていた。それにあの作戦では、対策1が参加しなくても成功できただろという批判もあった。そんな芝の批判を沢山聞いてきたので、自然と主司令は宇土の方がいいと思っていた



「主司令が芝司令で大丈夫か心配だわ」


そう言ったのは冨沢だった。冨沢も小牧と同じ事を考えていた。しかし本人に聞こえてないとはいえ、この場で口にするのはいけないと思った林は冨沢の手を軽く叩いた


と、そんな事をしている間に作戦前の確認が終わった。なのであとは埼玉支部に向かうだけだった。しかし作戦開始時間の午前八時まで時間があるため、対策2専用室へと向かった



東京本部、対策2専用室……


「みんな気を付けろよ。ゾンビと戦うより危険だから」


そう言ったのは林だった。人間はゾンビより危険というのは、人間には知能があり武器を使う。それに何かあっても人間の場合、殺してはいけない。なのでゾンビと戦うより危険なのだ


「もし俺が死んだとしても林がなんとかしてくれるから大丈夫だよ」


冨沢はガムを噛みながらそう言った。小牧はこれはフラグなのかと思ったが、冨沢は元埼玉支部の対策官だったので、今回の作戦は余裕なのだろう。それに普段はふざけていても作戦のときは真面目になるので大丈夫だろうと考えた


「今更ごちゃごちゃ言いたくないけど、これだけ言わせてくれ」


林はそう言うと立ち上がった。そして部下達を見てこう言った


「皆この作戦で死ぬなよ」



芝由喜しばゆうき


准高司令官


武器……拳銃

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