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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
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#122 自傷

次の日、午前九時、東京本部本部長室……


その部屋には仲野と北音寺がいた。どうやら昨日仲野が頼んだスマートフォンの調査を報告しに北音寺が来たようだ。しかし仲野の様子がいつもと違った……


「それは本当なのか?」


仲野は恐る恐る確認した。すると北音寺ははっきりとこう言った


「はい。指紋検査の結果、布田特官だと判明しました」


それを言われたときの仲野はなんて返せば良いか分からなかった。布田とは仲野が司令官補佐の時からの知り合いで、役割は違えど共に死線を乗り越えてきた仲だったのだ。なので布田がスパイとは信じたくなかった


「しかしこのスマートフォンには他にも指紋がついていました。なので布田特官のものではない可能性もありますが……」


仲野は布田を疑いたくなかった。しかしもし見逃せば東京どころか世界問題になるかも知れない。なので仲野は覚悟を決めてこう言った


「布田を殺所で事情聴取せよ。特官だろうときっちりと調べてくれ」


「了解です」


北音寺はそう言うと本部長室から出ていってしまった。部屋に一人になった仲野は手を組んでこう言った


「布田、すまない……」



それから三十分後、第三会議室……


その会議室には対策1の隊長である宮島、新宮、八代、布田がいた。対策1は週に一回情報交換をするためにこの会議室に集まっていた。そんな会議室の扉が突然開いた


ドンッ!


「二人は布田特官を、一ノ瀬は車を用意しろ」


そう言ったのは北音寺だった。すると布田の後ろに北音寺の部下の二人がきた。そして布田の両腕を掴んだ


「布田特官、殺所まで来てもらえますか?拒否権はありませんが」


北音寺がそう言うと部下の二人は強引に布田を立たせて会議室から出した。その一部始終を見ていた新宮は何が起きたのか理解できなかった。しかし布田が何かに巻き込まれているということは分かった


「ちょっとまて、どういうことだ?」


布田は北音寺にそう聞いた。しかし北音寺はその質問には答えず、こう言った


「詳しくは殺所で話します」


そう言うと布田を一階まで下ろし、一ノ瀬の用意した殲滅局専用車に乗せた。そして布田が逃げないように部下の男性対策官が有川の横に座った


「私の座る場所ないけどどうすれば?」


そう言ったのは相須だった。そんな相須に北音寺はこう言った


「お留守番だ」


北音寺はそう言うと車に乗り込み、殺所に向かって車を走らせた……



東京本部対策1、第四部隊専用室……


「鏡谷、ちょっときてくれ」


宮島は部屋に入るとそう言った。第四部隊副隊長の鏡谷はなぜ自分が呼ばれたのか分からなかったが、とりあえず部屋の外に出た。すると宮島がこう言った


「布田がスパイの可能性で殺所に連れていかれた」


「え?」


鏡谷はそう言われると頭が真っ白になった。しかし鏡谷は布田のことを、副隊長と立場から見てきている。なので布田のことはよく知っている。もしかしたらスパイだと疑われる行為をしたのかと考えた。すると築井のスマホが無くなった事を思い出した


「もしかしてそれはスマホが絡んでませんか?」


鏡谷は宮島にそう聞いた。しかし宮島は首を振ってこう言った


「分からない。仲野に聞いてみたけど、特官が取り調べを受けるだけあってか教えてくれなかったから……」


「そうですか……」


この事を同じ部隊の仲間に伝えるべきか…… 鏡谷は少し考えた。しかし伝えたところで都倉がまたやらかすに決まっている。なのでこの事は同じ部隊の仲間には教えないと決めた


「業務の方はいつも通りやってくれだって。それじゃあ」


宮島はそう言うと第一部隊専用室へと行ってしまった。鏡谷は気まずさもあったが、部屋に入った。この第四部隊専用室では作戦でのレポートを作ったり、武器の手入れをしている対策官がほとんどだった。鏡谷は宮島と何を話していたか聞かれたくなかったが、すぐに聞かれてしまった……


「宮島特官と何を話してたの?」


そう聞いたのは都倉だった。しかし鏡谷は教える気がないので無視した。すると都倉は突然ポケットからナイフを取り出した。そして自分の手首に近付けた


「私なんてどうせ信用されてないのね。死んだ方がいいわ……」


鏡谷はそれを見るとすぐに都倉がナイフを持っている右手を掴んだ。そして都倉のナイフを奪った


「どうやったらそんなにマイナス思考になるのかねぇ」


鏡谷はそう言うと都倉から回収したナイフを右手に持った。すると都倉がこう言った


「それ私のナイフ……」


「自分を傷付ける為のナイフなら持つのをやめろ。それにな……」


バッ!


「こんなことしたって痛いだけだろ」


鏡谷は都倉にそう言った。しかし都倉はその言葉を聞いているか分からなかった。それより怯えていた


「血が……」


都倉は鏡谷の左腕を見るとそう言った。鏡谷は都倉の持っていたナイフで自分の腕に切り傷をつくった


「ちょ、鏡谷さん、何してるんですか!」


そう言ったのは同じ部隊の仲間だった。その対策官は鏡谷の腕から血が垂れているのを見て驚いたが、すぐに絆創膏を持ってきた


「痛くないの?」


都倉は恐る恐る聞いた。しかし鏡谷はその質問には答えず、部屋から出ようとした


「どこに行くの?」


「用事で元町製作官のところへ」


鏡谷はそう言うと部屋から出ていってしまった。鏡谷が部屋から出ていってから都倉は何かを考えた始めた。その様子を全て見ていた同じ部隊の仲間は、二人に何があったのか気になって仕方なかった……



都倉維佐とくらいさ


准ゾンビ対策官


武器……レイピア

拳銃

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