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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
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#102 本部長

今から五年前の八月一日……


上野公園には大勢の対策官の死体とゾンビが倒れていた。この日は殲滅局が日本で初めて新平地をつくろうと、上野公園で実施した日だった。なので、当時の東京本部も確実に成功させるために全職員を「上野公園新平地作戦」にまわしていた。しかし……



「もう何がどうなってるのか分からない……」


そう言ったのは佐瀬だった。佐瀬は作戦参加当時はゾンビ対策士長だった。そんな佐瀬の横には有川が座っていた。


「仕方ない。こんな状況になって冷静にしろなんていう方が無理だ」


有川は疲れきっていた。作戦終了時、有川班は有川と佐瀬しかいなかった。残りの三人は作戦中にはぐれてしまったのだ。なので残りの三人が今、生きているのか死んでいるのかすら分からなかった。


「有川二佐、ここにいましたか」


そう言って有川の隣に座ったのは笛中だった。彼の班は後方に配置されていたのもあってか全員が無事だった。しかし、今も公園内に残る大量の死体を見ると素直に喜ぶことが出来なかった……


「被害の状況にですが、公園内にいた対策官の約6割、司令官は二人を除いて他行方不明だそうです。なお、公園内の作戦司令車にいた本部長、副本部長も行方不明です」


「笛中、生き残っている上層会議のメンバーを集めてくれ。今すぐに!」


「了解!」


笛中はそう言うと走って行ってしまった。しかし、当時の上層会議のメンバーは有川、布田、仲野、高木以外どんなに探してもいなかった……



次の日、本部長室……


そこには上層会議のメンバーで生き残った仲野、有川、布田、高木がいた。しかし他の人はまだ見つかっていなかった。


「皆に言わなくてはならない話がある。これを見てくれ」


そう言ったのは仲野だった。当時の仲野は対策3の仲野司令部隊、司令長で最高司令官だった。しかし仲野の司令部隊は公園内の作戦司令車に配属されており、部下は全員目の前でゾンビに喰われ本部長の死亡も見ていた。


「これは?」


有川はそう言うと仲野がだした紙を見た。すると有川と布田は一瞬固まってしまった。しかしそれも当然だ。その紙には「上野公園新平地作戦死亡者」と書かれていたのだ。そこには作戦に参加した対策官、司令官の名前がずらりと並んでいた。そこには本部長、副本部長の名前と共に有川班の残り三人の名前も書いてあった。


「この通り東京本部は作戦前の約五割の人を失ったうえに作戦失敗になった。だからまずは新しい本部長を決めようと思う……」


仲野がそう言うと有川と布田は対策3の最高司令官で、この中で一番歳上の高木を見た。


「高木最高司令官。本部長をやっていただけませんか?」


仲野は高木にそう言った。しかし高木の答えは予想とは違った。


「いや、自分より仲野…… お前がやった方がいい」


突然高木にそう言われると仲野は少し困ってしまった。すると高木は続けてこう言った。


「現に今もまとめられてるじゃないか。二人も仲野が本部長になってもいいよな?」


高木は有川と布田を見てそう言った。


「勿論。高木司令が良いならそれでも構わない。どうする仲野」


布田は仲野にそう言った。仲野は少し考えると三人にこう言った。


「分かりました。自分が今日から本部長になります!」


仲野は三人にそう言った。すると高木は突然立ち上がった。そして部屋から出ようとドアノブに手をかけた。すると一瞬立ち止まって仲野にこう言った。


「仲野本部長、私は今日でこの上層会議のメンバーから外してくれ。対策3の代表は宇土にしてくれ。幸運を祈る」


高木はそう言うと部屋から出ていってしまった。仲野には高木が何をしたかったか分からなかったが、そんな事を考えている暇などなかった。そこからは三人で新しい上層会議のメンバーを決め、すぐに班を再構成した。そして新しく九人の班…… 四つの部隊を作った。この部隊のリーダーとなる隊長は本部でも強い四人を選んだ。その一人にまだ二十歳のゾンビ対策士長の宮島有都も隊長になった……


そして新しい上層会議のメンバーは、本部長の仲野、そして郡山、宮島、有川、布田、宇土になった。



そしてそれから一年後、たまたま地下鉄の通る穴を掘っていた工場現場から昔使われていたと思われる下水管が見つかった。この下水管を調べるために本部から強い対策官を九人おくった。しかし帰ってきたのは宮島、有川、布田、笛中の四人をだけだった。


この時穴の中で何が起きていたのか知っている四人はそろってこう言った。


「下水管の中に真っ白のゾンビがいた。そのゾンビが仲間をどんどん喰っていった。そして斬っても再生して効果が無かった」


……と




現在、東京美術館……


「と、いうのが笛中二佐から聞いた話だ」


林はそう言うとコーヒーの缶をゴミ箱に棄てた。すると小牧は林にこう言った。


「その白神と呼ばれているゾンビって再生型ゾンビのことですよね?宮島特官なら電撃棒で簡単に倒せたのでは……」


「いや、当時はまだ宮島は電撃棒を持っていない。下水管捜査あとから宮島は白神を倒すために電撃棒を持ち始めたんだ」


林は小牧ににそう言った。第六回東京地下処理作戦まであと少し…… 白神について知れば知るほど恐ろしいものだと思い始めた小牧だった……



佐瀬由宇させゆう


二等ゾンビ対策佐官


武器……刀

短刀

短剣

拳銃



「上野公園新平地作戦」についてはいつか番外編にストーリーとして載せます(多分)

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