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僕らはゾンビ対策官  作者: ソーダ
第二章 弱体化
110/347

#100 特注

次の日、午前八時

東京本部対策2専用室……


「おはようございます」


そう言って林班の席に来たのは小牧だった


「おはよ。そう言えば小牧凄いじゃん!あれに選ばれるなんて!」


そう言ったのは冨沢だった。しかし小牧には冨沢が何について話しているのか分からなかったため「えっと、何の話ですか?」と聞き返した


「え?知らないの?」


小牧が第六回東京地下処理作戦のメンバーに選ばれていることなど知らないのも当然だった。何故なら小牧は林とかと違い、他の班との関わりもほとんどなく、林からも聞いていなかったのだ


「お!来たか。ちょっとついてきてくれないか?何も持たなくていいから……」


そう言ったのは林だった。林は自分の机に置いてあった書類を手に取った


「よっしゃ!ちょっと待ってろ」


冨沢はそう言うと手に持っていたペットボトルをゴミ箱に投げ捨てた。そして上着を着ようとした。するとそんな冨沢に林はこう言った。


「お前じゃない。小牧の話」


林にそう言われると冨沢は席に座った。そしてこう言った。


「知ってる。どうせあれの事だろ?班の事は任せろ」


冨沢がそう言うと林は小牧を連れて部屋から出ていってしまった。すると冨沢は林の机に置いてあった一枚の紙を手に取り、それを中鈴の机に置いた


「今回のメンバーはかなり面白そうだね」


冨沢にそう言われ、中鈴はその紙を見た。その紙には第六回東京地下処理作戦に参加するメンバーが書かれていた……



東京本部、本部長室……


「え?何か悪いことしました?」


本部長室の前にくると小牧は林にそう聞いた。


「悪いことじゃない。だけど良いことでもない」


林はそう言うと本部長室の扉を開けた。すると中には宮島や有川、笛中達がいた



「これでメンバーはそろいました。今回の第六回東京地下処理作戦のメンバーはこの九人です」


そう言ったのは宮島だった。しかし小牧には何を言っているのか分からなかった。さすがに地下処理作戦については入局してから何回か聞いてきているが、実際のところかなり危険だということしか知らなかった


「分かった。それじゃあこの鍵は宮島に渡しておこう」


仲野はそう言うと宮島に鍵を渡した


「作戦は美術館防衛作戦が終わってから決行します」


「分かった。次は作戦決行前に来てくれ」


「分かりました」


宮島がそう言うと部屋にいた作戦参加メンバーは部屋から出ていった。小牧と林に押されながら部屋を後にした



「林三佐、もう何がなんだか分からないのですが……」


小牧がそう言うと、小牧の横に笛中がやって来た


「小牧はなんで呼ばれたか知らなかったの?」


「はい……」


「なら仕方ない。これを見してあげるよ」


笛中はそう言うと一枚の紙をポケットから取り出した。そしてその紙を広げると小牧に見せた


「え?本当に?」


その紙にはこう書かれていた……



「 第六回東京地下処理作戦について……


実行日……東京美術館防衛作戦終了次第


メンバー……宮島有都、有川栄光、布田景、神尾輝昌、笛中叶多、林秀介、新宮沙音、桜庭爽斗、小牧英介


作戦責任者……宇土舞哉」


と書かれていた。しかし小牧には分からなかった。なぜ入局してから一年も経ってない自分が、優秀な対策官だけが参加する作戦に出るのか?その答えはすぐに分かった


「まぁ地下処理作戦なんてシンクを倒した時と同じくらいのレベルだから小牧なら大丈夫だよ」


小牧はそれを聞くと、理由はそれかと気付いた。しかし小牧がそんなことを考えているとも知らずに、林は小牧の肩を叩いていた……



「そうだ。新宮と小牧にはこれをあげないとね」


笛中はそう言うと懐から何かを取り出した。そしてそれを二人に渡した


「なんですか?これ……」


小牧はそう言いながらそれを受け取った。するとそれが短刀だと分かった


「これは東京地下処理作戦に参加する対策官だけが持てる特注の短刀だよ。切れ味とかは普通のと変わらないけど、持ち手の所に参加した数字が刻み込まれてあるんだ」


「ある意味使い勝手は悪くなったと思うがな」


笛中に説明に神尾が鋭く突っ込んだ。すると林が自分の短刀を取り出した。そして小牧に持ち手に刻み込まれている数字を見せながらこう言った。


「例えば俺のだと4、5、6と書いてあるから第4.5.6回に参加したって事だ。今のところこの数字が1~6まで揃ってるのは特官と笛中二佐だけだよ」


林はそう言うと自分の短刀をしまった。そんな林の説明を近くで聞いていた笛中は誇らしげに小牧にこう言った。


「ようするにこの数字の数が多いほど強いみたいなものだよ。まぁこの短刀じたい普段は使わないけどね」


確かにこの特注の短刀を普段から使っている対策官を見たことがなかった。いつもそばにいた林も普段から机の上にすら出していなかった。ようするにそれだけ大切な短刀なのだろう。小牧はそう思いながら短刀をしまった……



小牧英介こまきえいすけ


一等ゾンビ対策官


武器……槍

特注の短刀

拳銃



ついに100話!しかも1話を載せたのも去年の12月!12月っていいですね


(詳しくは「100.5 pride」に載せます)

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