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地下室の男
ザー・・・・・・
雨が降ってる。うるさい。うるさい。うるさい。うるさい。
ああ嫌だ。ここは地下だ。それなのに何故、雨音が聞こえる?
わからない。わからない。わからない。わからない。
「ああ・・・・・・」
煩わしい。ああ、助けてくれーああ。あああああああ
メールを送信しますか?
はい
ああ煩わしい。
こんな夜は、あの日を思い出す。
『ミナト、いいかい?よく聞くんだ。僕の言うことをね。もしも僕がいなっくなったとしたら、ザー・・・にいる、だから・・・・』
ザー・・・・・・・
ああ。聞こえない。アイツはどこへ行ったんだか。忘れた。忘れてしまったよ。
いつからオレはここにいるんだっけ?この建物を造ったのはいつだったっけ?忘れてしまったよ。
ガタっ
「ああ、またか。チッ、アイツら本当にうるさいなぁ」
音のした方に目をやると、床に、階段口がぽっかりあいてるのが見える。
「・・・・・・コーラがもうない」
取ってくるか。
重い足を引きずって、階段口へむかった。