表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
94/100

「作戦に感謝とか言うなつってんだろ ――元勇者はまた来て、罠はまた正しく動きました」

元勇者がまた来ました。

罠は今日も動きました。

感謝されました。なんで。


 元勇者レオンが、性懲りもなくまた来ました。2度目です。


 今日の罠は、レオン専用の誘導封鎖罠(ガイドロックトラップ)です。

 第一罠(ファーストトラップ)で視線を奪い、第二罠(セカンドトラップ)で足場を限定し、第三罠(サードトラップ)で正面から止める。


 今日は、本当に罠には自信があります。


 ═══════════════════════════

 ダンジョン配信中(登録者:344)

 女神様「マスターは今日も、名前を置いています」

 剣士「元勇者、また来た」

 杖つかい「罠の空気が硬い」

 ═══════════════════════════


 レオンは昨日より奥まで進んだ。

 視線誘導罠が発動する。壁の水晶が一斉に光り、レオンの視線を右へ奪う。

 その瞬間、足場制限罠が床を沈めた。


「うまい」

「感謝はいただかなくて大丈夫です」

「まだ言ってない」

「先に処理しました」


 レオンは跳び、一本だけ残った足場に着地した。

 そこは、私が用意した場所だった。


「君の作戦には、いつも助けられた」


 言葉が、足元に落ちたような気がした。


「......では」


 なぜ記録に残らなかったのか。

 なぜ私の名前は、誰の話にも出なかったのか。


 それを言えば、たぶん何かが変わる。

 でも今は、罠の途中です。


「今は攻略中です」

「そうだな」


 封鎖陣を斬ろうとした瞬間、ガルルがまた前に出た。


「ガルル、待ってください」


 ガルルは止まった。今日はすぐに引いた。でも、私の足元からは離れなかった。


「いいダンジョンだな」

「評価はギルド査定員へお願いします」

「君はいつも、そうやって話を()()()

「罠もずらします」


 封鎖陣が起動し、レオンを入口へ戻した。


「また来る。今度は、ちゃんと話をしに」

「来るならダンジョン攻略目的でお願いします」

「ありがとう」

「だから感謝はいただかなくて大丈夫です」


 コートにはこう書いた。

【レオン:二回目】

【なぜ:保留】

【ガルル:縦振り二回目】

【罠:成功】


 感謝するなつってんだろ。なぜ、については保留にします。

 てめえも罠も空気読みすぎなんだよごらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

【今回の登場キャラクター】

・ハルカ:今日も困る廃ダンジョンのダンジョンマスター(DM)

・シア様:配信では女神様。距離が少しずつ近い。

・常連英雄/モンスターたち:今日も用途を間違える面々。


【今回のズレパターン】

 コメディ強化回。罠は機能しても、感謝と解釈がズレました。


 ═══════════════════════════

【今話のダンジョンデータ】


 ダンジョンランキング(だんじょんらんきんぐ) :711位 → 670位

 配信視聴者数      :344名 → 352名

 本日の用途       :元勇者再来足止め会場

 コートのメモ(今話)  :「なぜ:保留。罠:成功。話:後回し」


【モンスター管理状況】

 スライムA:稼働率0%(ぷるぷる)

 スライムB:稼働率0%(見守り)

 ガルル:稼働率0%(礼または首振り)

 ドラゴンウォーム:稼働率0%(天井)

 ═══════════════════════════


 少しでも楽しんでいただけたら、ブックマーク登録・評価・コメント・レビューで応援いただけると励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ