Ep.4-1【放課後カフェ】
これからは話数稼ぎのために1話を3分割くらいにしようと考えてます。
それと少し『設定集─本作品の解説』を更新したことをお伝えします。
溶真の掌から橙色の熱の塊が僕を目掛けて放たれた。
その熱の塊は、炎というにはあまりにも熱く、まるで太陽の一部を具現化したかのようだった。
「無愛想なのに意外と熱いんだなッ!!」
僕はそう叫びながら、熱塊に自ら向かっていく。
【全能発動:凍結】
僕の身体は冷気を纏い、微かな水色の光を放つ。
両手で熱塊を掴む。
プシュゥゥゥ、という音と白煙を立てながら、僕の身体と熱塊は互いに反発し合う。
熱塊が僕の冷気を徐々に貫通する。
熱で冷気が融解され、僕の腕からはボトボトと水が流れていた。
全身の冷気を掌のみに集中させる。
一瞬、両手から強い水色の光が放たれ、光が止む頃に熱塊は消失していた。
僕の腕に緑の光が広がり、手の火傷が癒された。
僕と溶真は睨み合う。
お互いの髪が風に揺られ、緊張が走る。
溶真は右腕に熱塊を纏う。
それを模して、僕も右腕に冷気を纏う。
お互いが足を踏み込んだ、次の瞬間──
「ストーップ!!」
七海先輩が間に割って入る。
僕と溶真が能力を解く。
「何故止める?」
「それは心夜くんが悪い子じゃないからだよぉ」
「なら何故最初から止めなかった?」
「心夜くんの能力が見れそうだったから」
「あ……。」
僕はハッとする。
* * *
人の賑わうカフェがある。
仕事終わりの会社員や、学校終わりの学生、熱々なデートをしている男女。
その中に、僕、七海先輩、そして溶真もいる。
僕と溶真は和解をし、三人同じテーブルに座っている。
四人用のテーブル席の壁側に七海先輩、通路側に溶真。
そしてその向かい側に僕が座っている。
僕は紅茶を、溶真はコーヒーを、七海先輩はジャンボパフェを注文していた。
「ねぇねぇ、二人は何も食べないのぉ?」
「甘いのは苦手だ。」
「妹の手料理が待っているので」
「あ、妹いるんだぁ」
先程まで異能バトルをしていたとは思えないほど、僕らは自分達のペースで談話している。
これは喫茶店の能力なんだろう。
「ちなみに二人って知り合いなんだよねぇ?出会った経緯はぁ?」
七海先輩が僕らに尋ねる。
「クラスメイトみたいです。お互いの存在を認識したのは、今日の体力測定で俺に負けた溶真が睨んできたからです。」
「負けたから睨んだんじゃない。能力を使っていたから注目していただけだ。」
「いや能力使ってないし!あと絶対睨んでたし!」
そんな僕らの会話を聞きながら、七海先輩はハッと何かに気づいたように口を開く。
「ねぇ、心夜くん?君の能力って、何?」




