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能力頼りの万能者  作者: うさぎめい
蒼の章─平和な日常編─
7/11

Ep.4-1【放課後カフェ】

これからは話数稼ぎのために1話を3分割くらいにしようと考えてます。

それと少し『設定集─本作品の解説』を更新したことをお伝えします。

溶真(ようま)(てのひら)から橙色の熱の塊が僕を目掛(めが)けて放たれた。


その熱の塊は、炎というにはあまりにも熱く、まるで太陽の一部を具現化したかのようだった。


無愛想(ぶあいそう)なのに意外と熱いんだなッ!!」


僕はそう叫びながら、熱塊(ねっかい)に自ら向かっていく。


【全能発動:凍結】


僕の身体は冷気を(まと)い、(かす)かな水色の光を放つ。

両手で熱塊を掴む。

プシュゥゥゥ、という音と白煙を立てながら、僕の身体と熱塊は互いに反発し合う。


熱塊が僕の冷気を徐々に貫通する。

熱で冷気が融解(ゆうかい)され、僕の腕からはボトボトと水が流れていた。


全身の冷気を掌のみに集中させる。

一瞬、両手から強い水色の光が放たれ、光が止む頃に熱塊は消失していた。


僕の腕に緑の光が広がり、手の火傷が癒された。


僕と溶真は(にら)み合う。

お互いの髪が風に揺られ、緊張が走る。


溶真は右腕に熱塊を纏う。

それを()して、僕も右腕に冷気を纏う。


お互いが足を踏み込んだ、次の瞬間──


「ストーップ!!」


七海(ななみ)先輩が間に割って入る。

僕と溶真が能力を解く。


何故(なぜ)止める?」


「それは心夜(しんや)くんが悪い子じゃないからだよぉ」


「なら何故最初から止めなかった?」


「心夜くんの能力が見れそうだったから」


「あ……。」


僕はハッとする。



* * *



人の(にぎ)わうカフェがある。

仕事終わりの会社員や、学校終わりの学生、熱々なデートをしている男女。

その中に、僕、七海先輩、そして溶真もいる。


僕と溶真は和解をし、三人同じテーブルに座っている。

四人用のテーブル席の壁側に七海先輩、通路側に溶真。

そしてその向かい側に僕が座っている。


僕は紅茶を、溶真はコーヒーを、七海先輩はジャンボパフェを注文していた。


「ねぇねぇ、二人は何も食べないのぉ?」


「甘いのは苦手だ。」


「妹の手料理が待っているので」


「あ、妹いるんだぁ」


先程まで異能バトルをしていたとは思えないほど、僕らは自分達のペースで談話している。

これは喫茶店の能力なんだろう。


「ちなみに二人って知り合いなんだよねぇ?出会った経緯はぁ?」


七海先輩が僕らに(たず)ねる。


「クラスメイトみたいです。お互いの存在を認識したのは、今日の体力測定で俺に負けた溶真が睨んできたからです。」


「負けたから睨んだんじゃない。能力を使っていたから注目していただけだ。」


「いや能力使ってないし!あと絶対睨んでたし!」


そんな僕らの会話を聞きながら、七海先輩はハッと何かに気づいたように口を開く。



「ねぇ、心夜くん?君の能力って、何?」

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