番外編5 どこで覚えた
お久しぶりです。
日常の短いエピソードです。
「おとーさんは、どういう人が好きなの?」
食堂で昼食を食べているときのことだ。
向かいに座るシャルがマセたことを訊いてきた。
「なんだ。どこでそんな言葉を覚えたんだ?」
どうせエリーの悪影響だろう。
仲が良いのは構わないが、変な知識を覚えてしまうのは考えモノだな。
「いいのっ。教えて」
「ううんとな。髪は金髪で」
「うんうん。それで?」
「背は、小さいほうがいいな」
「ふうん」
シャルが半目をする。
なんかいきなり機嫌悪くなったな。
おまえの特徴を上げているだけなんだが。
「おとーさん、あのね、教えてあげる」
「うん。何?」
「あんまりね、ちっちゃい子が好きって言わないほうがいいんだよ? オトナがそういうことを言うとゴカイされるから」
「どこでそんなことを覚えたんだよ」
エリーに会ったら言っておこう。シャルに余計なこと教えんなって。
「じゃあ、エリーは好きじゃないの?」
「好きだぞ」
ちっちゃい子が好きって言った分を挽回しようと思って言ったら――。
「……ふうん」
さっきよりもシャルの機嫌が悪くなった。
「おとーさん、エリーとご飯食べたらいいんじゃないの?」
ぷん、と怒ってしまった。
幼いとはいえ、オンナなんだな。
おとーさんをエリーに取られるのが嫌だったのか?
そう思うと、頬がゆるんでしまった。
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こちらも面白いので是非読んでください!
まだ5万字と短く、キリのいいところで締めているので読みやすいかと思います。
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