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完璧超人に神が与えたのは【絶望】だった
「父さん、このたびは自分の卒業記念で念願のオーストラリア旅行を実現させてくれてありがとう。」
「はははっ。なあに私の後釜が超優秀であったのだからこれくらいはせんとな!まだまだ足りん位だぞ。」
楽しそうに団欒する親子。
ここは、成田国際空港からシドニーへ向けて飛び立とうとする飛行機の機内。機体左窓側の2席に座った彼らは、離陸に向けて徐々に速度をあげていく風景を目にしてそう語った。
これから起こる事に気が付くこともなく……
恋愛小説とはなんぞや?