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Hug  作者: 遠藤 敦子
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 メスの白猫の「ちー」は「結月(ゆづき)ちゃん」こと石井(いしい)結月(ゆづき)の家で飼われている。ちーは結月ちゃんの机に結婚相談所のパンフレットや婚活パーティーのチケットが置いてあるのを発見した。結月ちゃんはまだ26歳で若い。そんなに焦る年齢じゃないのにと、ちーは考えていた。


 そんな時、石井結月は合コンで知り合った経営者(有名私大卒。20代後半にして年収2000万円)と付き合い始める。結婚前提の交際なので、結月は有頂天になっていた。まさか自分が高学歴で高年収の経営者と付き合えるなんて思っていなかったからだ。

 恋人を初めて家に招待した際、ガラガラガシャーンとものすごい音がした。結局ちーはクローゼットからは出てこなくなる。それ以降も恋人とちーが仲良くなることはなかったのだ。


 恋人は毎週末、結月ちゃんの家に来ていた。ちーは結月ちゃんの恋人のことが好きではなかったので、彼が帰るまでタワーかクローゼットに隠れていたのだ。またこいつ来たと思っていたし、週末が来るのが怖かった。なぜならば恋人がちーに手を出してくるから。

「私、ちょっと自販機で飲み物買ってくる」

 結月ちゃんはそう言って家を出て、徒歩1分のところにある自動販売機に行った。その隙に恋人がちーにちょっかいを出してきたので、ちーは彼に噛みついて引っ掻く。そのタイミングで結月ちゃんが帰宅し、恋人がちーに手を出しているのを目撃してしまった。

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