ソードアートオンライン Dies irae Also sprach Zarathustra 6
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Dies irae Also sprach Zarathustra 6
(ディエス・イレ アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ)
時刻は"夜の11時半"ぐらいである
その頃、、、クリスハートである菊岡誠二郎はログアウトをして総務省に向かった
菊岡誠二郎
なっ!こ、、これは、、いったい、、、
菊岡誠二郎
っ!おい!しっかりしろ!、、、っ!
菊岡誠二郎は近くに倒れている職員に呼びかけた
だが、時すでに遅いと言うのはこの事で、すでに死んでいるのだ
そして、周りを見渡すが菊岡誠二郎の目の前に広がっていたのはとてつもない悲惨な現場だった
血生臭い匂いが漂い、敷地内に居た警備員を含む職員は酷い姿になっていた
身体がバラバラに切断されている者
串刺しになっている者
銃弾を浴びせられた者
顔が潰れている者
そう、そこはまるで"戦場"、"狂気に満ちた空間"で戦死した人たちの末路であるかのようだった
菊岡誠二郎
くっ!一刻も早く合流しなければ!
菊岡誠二郎
だが、その前に保険を掛けとく必要があるな、、、、、
菊岡誠二郎は携帯を取り出し、とあるところに連絡を入れた
菊岡誠二郎
私だ、緊急事態だ、、、、、、ああ、"君たちに"しか頼れないと思う
菊岡誠二郎
ああ!頼んだよ
そして菊岡誠二郎は携帯の通話を切り、非常時に使う隠し通路から地下深くの司令室に向かった
だが
その後ろに聳え立つビルの屋上に2人の姿がいた
聖槍十三騎士団黒円卓第四位ヴィルヘルム・エーレンブルグ=カズィクル・ベイ(串刺し公)と第八位ルサルカ・シュヴェーゲリン=マレウス・マレフィカルム(魔女の鉄槌)である
ヴィルヘルム
はっ!シュピーネの野郎と新米騎士が第二のスワスチカを開く所を見物するつもりだったが
ヴィルヘルム
まさか、あんな隠し通路があるなんてな
マレウス
ええ、しかも、あのお兄さん(菊岡誠二郎)、焦るあまり、私たちがここにいる事も気づいていないみたいだし
マレウス
どう見ても入ってくださいお願いしますって言ってるようなものじゃな〜い〜
ヴィルヘルム
はっ!ちげーねーなぁ
そう、今、聖槍十三騎士団黒円卓第五位の後を継いだサチ・ターガ・ディ・ターウラ(悲しみを背負いし少女)と第十位ロート・シュピーネ(紅蜘蛛)は通信ネットワーク内仮想空間管理課がある総務省にいた
そこで第二のスワスチカ(黄金錬成)を開くための贄となる者たちを虐殺しているのだ
そして、ここはスワスチカを開くためのキーポイントとなる場所でもある
つまり、彼は総務省の人間を使う事で第二のスワスチカを開こうとしているのだった
そして
ヴィルヘルムはニヤリとしながら、興味深そうに言った
ヴィルヘルム
つうか、あの"エセ淫乱女"
ヴィルヘルム
ただもんじゃねぇーな、あれは
マレウス
それに関しては同感ね
ヴィルヘルム
いったいどんな聖遺物(渇望)の持ち主なんだよ、どうせ、メルクリウスの野郎の事だから相当やべぇ〜"代物"だろうけどな
マレウス
うぅ〜ん、あの子から聞いた話だと、連れて行きたい"想い人"がいるみたいなのよね、多分、それに関する"渇望"じゃないかしら?
ヴィルヘルム
はっ!察するにあれかぁ?
ヴィルヘルム
メルヘンチックな持ち主の新米騎士様は"そいつのために"接吻の乙女"になったって事かよ、病気だなぁおい
ヴィルヘルムとマレウスが言っているのは聖槍十三騎士団黒円卓第五位の後を継いだサチ・ターガ・ディ・ターウラである
彼女はとある"想い人"を良き所に誘おうとしているのだった
マレウス
そうねぇ、現代風に言ったらヤンデレ(死神)って言うやつね
ヴィルヘルム
はっ!上手い事言ってんじゃねぇ〜よ、、、、それより
ヴィルヘルム
あの野郎(菊岡誠二郎)、応援を要請してやがったな
マレウス
ええ、そして、おそらく、"彼ら"でしょうね
ヴィルヘルム
はっ!だろうなぁ〜、おそらく今現時点で頼れる勢力がいるとしたら、"あいつ"しかいねぇー
ヴィルヘルム
おそらく、クリストフ(ヴァレリア)の野郎は"そう言う事も見越した"上で、シュピーネと新米騎士に第二のスワスチカを開いてもらおうとしてるんだろうよぉ
ヴィルヘルム
たぁーく、悪趣味にもほどがあるぜ
ヴィルヘルムはやれやれと言う素振りを見せる
マレウス
まぁ〜どちらにしても、私たちが手を出す事はできないと思うわよ
ヴィルヘルム
ああ、おそらく、俺たちがこの戦場に介入したら、クリストフが現れて止めに来るだろうよ
ヴィルヘルム
まっ!それはそれで面白くなるだろうがな!
ヴィルヘルムはそう言いニヤリとしながら空を見つめていた
まるで、"そこに何かがある"と言うばかりである
そして、ヴィルヘルムは自身がターゲットとしてきるシヅキと遊佐司狼の事を思い出し、ニヤリと笑い言葉を発した
ヴィルヘルム
待ってろよ、、、てめぇは俺が気持ちの良いほど吸い殺してやる、、、、覚悟しとけや、、、小僧共
そして
総務省内にて
聖槍十三騎士団黒円卓第三位首領代行ヴァレリア・トリファの命により総務省の職員達を虐殺していた
シュピーネ
形成(イェツラー!)
Yetzirah―
シュピーネ
我に勝利を与えたまえ!!!!
Sieg Heil Viktoria!!!!
(ジークハイル・ヴィクトーリア)!!!!
その瞬間、ワイヤーが蜘蛛の糸のようにシュピーネから放出され、職員に襲いかかる
職員A
あああああああ!、っ!
職員B
うっ!っっっっっぶはぁ!!
シュピーネ
いやぁ〜良い音色(悲鳴)で鳴いてくれますねぇ〜
シュピーネ
ふぅーん、なんだか私、歓喜(恐怖の悲鳴)を聞きすぎるあまり恐怖(快楽)を覚えてしまいそうですよ〜
切り刻まれ、死肉になる者
糸で首を絞められ切られる者
吊り下げられ、拘束される者
それはワイヤーを変幻自在に操る
シュピーネの形成位階、獄舎の絞殺縄 (ワルシャワ・ゲットー)(Warschau Ghetto)による惨殺劇が繰り返されている
サチ
まっ、シュピーネさんたら〜、お上手ですねぇ〜
シュピーネ
ふひひひひひひ!、お褒めいただき恐縮ですよぉ、サチ
シュピーネは狂乱者のように笑いながら、サチの問いに答えた後、とある職員が叫びだす
職員C
くそ!!俺たちをどうするつもりだ!、、っ!
それはシュピーネのワイヤーで吊り下げられた職員が勇気を振り絞りシュピーネとサチに語りかける
シュピーネ
ふむ、それはあなた方が考える事ではありませんよ?
職員C
なにぃ、、、、?
シュピーネ
どうぞ、安らかにお眠りなさい、、、、Auf Wiedersehen
(さよなら)
そして、シュピーネは吊り下げられた職員を粉微塵に切り裂いた
職員D
ひっ!ひひひひひひひひっ!
今シュピーネとサチがいるフロアーに生き残っている職員は1人だけ
その職員は片隅に追い込まれ、恐怖のあまり立てなくなっていた
職員D
やっ、、、やだ!、、、死にたくない!、、、た、助けてくれ!
恐怖に怯える職員にサチは優しく声をかける
サチ
あら、私は助けているじゃないですか〜
職員D
、、、、、、?
職員Dはサチが何を言っているのかわからない
なぜなら、これだけの同僚を切り刻み虐殺しているサチを目の前にしているのだから
そして、サチは次のように言葉を発する
サチ
これからあなたは"良き所"に行くのですよ?
職員D
よ、、、、良き、、、所、、、、
サチ
はい、良き所です、、、ですが、、、今のまま(身体)では行く事ができないのです、、、だから、、、
そして、サチは職員Cの顎をクイっと上げて、こう告げる
サチ
Gute Nacht. (グーテ ナハト)
おやすみなさい
職員D
っ!!
そして、サチは職員Dに接吻をして、自身の聖遺物である槍、恋人掠い(リィーブファーバー)で心臓をひと刺しにする
職員の口から流れ出す血を飲みながら、殺したのだ
そして、職員はぐったりとし、倒れ込む
職員D
、、、、、、、、、
サチ
うふふ、ご馳走様でした
ある程度職員を虐殺した後
シュピーネが言葉を発した
シュピーネ
いやはや、お見事ですねぇ〜、殿方を安心させて、一気に仕留める、うぅ〜ん、さすがマレウスから教えを受けた甲斐がありますねぇ〜
サチ
ええ、マレウス准尉からのご指導の賜物と言うもの、そしてシュピーネ少尉の戦闘面でのご指導があってこそです!
シュピーネ
お褒めの言葉とても嬉しく思いますよぉ〜、ですが
サチ
ええ、油断は禁物、、、ですね?
シュピーネ
ええ、その通り、この先は彼らの司令室、気持ちを引き締めて行きましょう
サチ
ヤボール(了解)
そして、シュピーネとサチは奥に通ずる通路を歩き始めたのだ
そして
クリスハートがログアウトした直後
とある者たちがキリト達、幻想の英雄の目の前に現れた
遊佐司狼と本城恵梨依である
現在、両者とも武器を構えた状態である
そして、キリトたちは剣を構えたまま、遊佐司狼と本城恵梨依に問いを投げた
キリト
お前達は、、、、何者だ!
ユウキ
完全に僕たちの攻撃を意図も簡単に回避してたよね
アスナ
ええ、しかも、私たちが攻撃した時、的確に剣だけを狙ってダウンさせようとしてたわ、、、、
レイラ
そう考えると、どう見ても只者じゃないよな?
遊佐司狼
おいおい、そんなに詰め寄って質問するなよ、たくよ、モテる男はつらいぜぇ〜
ノアル
っ!!
そして、見るからに遊佐司狼に怒りをあらわにしているノアルが言葉を発した
ノアル
、、、、よくも、、、そんな、、、いけしゃあしゃあと言葉が出てくるよね!!、、、、下手したらみんな死んでたって言うのに!
遊佐司狼
おうおう、怒るねぇ、まっ、そう言うタフな女、俺は好きだぜ
ノアル
はっ?、何言ってんの?あんた、、、、
ソフィア
、、、、、なんだろう、、、本当にムカつく奴やつなんだけど!
遊佐司狼
まあ、待てよ、そんなカッカするなって
遊佐司狼はやれやれと言う素振りを見せた
それを見ていた本城恵梨依は呆れ半分で言った
本城恵梨依
ああ、司狼?あんたがそうさせたんでしょうが、、、、、
遊佐司狼
あれ?そうだっけぇ?、、、まあ、"仕方ねぇ〜からそう言う事"にしといてやるよ
本城恵梨依
全く、、、あんたは、、、、
遊佐司狼
まあ、それはそれとして、、、だ
遊佐司狼はそう言い、自身の得物をしまった
本城恵梨依もそのタイミングと同時に得物をしまった
遊佐司狼
なあ、噂の世界(sao)を生き抜いたゲーマーさん達よ
遊佐司狼
別にお前らを取って奪う(食おう)とする"連中"とは違うんだからよ
遊佐司狼
ここはイーブン(公平)にいこうぜ〜
ユキ
その割には挑発してるように見えたけど
カナ
ええ、そうですね、それにその言い方だと、私たちが知らない事も知ってそうですよね?
遊佐司狼
、、、、あぁ、知ってるぜ、"色々とな"
レイラ
なに!?それは本当なのか?
遊佐司狼
ああ、"こっちは色々と"連中"の届く位置"にいるからなぁ〜、知ってて当然って言うヤツだぜ
リーファ
だったら、ここに来た目的は、私たちに情報を提供するため?
遊佐司狼
悪いけどよ、、、、、、その答えはノーだ
クラマ
なんだと?
遊佐司狼
まあ、ぶっちゃけた話、お前らと連中が戦争を起こしてドンぱちをやらかそうがどうでもいいのさ
遊佐司狼
俺たちが欲しいのはお前らが持ってるカギ(情報or"能力")だ
カナ
カギ?それは私たちの知っている情報が目当てと言う事ですか?
遊佐司狼
ふふ、まあ、"あながち間違い"じゃねぇーな
遊佐司狼
俺たちは自分達の有利な方向に進めたい、ああ、お前らみたいなゲーマー(凡人)にわかりやすく言えば、一種の攻略だな
遊佐司狼
お嬢ちゃんがさっき言っていたその、、、情報っつうのが攻略(未知)に必要って言うわけ
遊佐司狼
その過程で、味方になりうる存在であり、敵側になりうる存在でもある
クラマ
お前ら、、、、まさか!?、、、、
本城恵梨依
まあ、誤解がないように言っとくけど、、、、、、
本城恵梨依はクラマに向けて伝えた
本城恵梨依
別に連中のスパイでも協力関係者でもないの
本城恵梨依
ただ単に、私たちは住処を荒らされたくないわけ、簡単に言うと"防衛策"が欲しいのよね
クラマ
え?、防衛策?
クライン
おいおい、さっぱりわからねぇーぞ
遊佐司狼
おいおい、お前らならわかると思うけどな〜、まっ、これも灯台下暗しって事なのかねぇ
クライン
なんだとぉ〜!
エギル
まあまあ、落ち着けって、クライン
クライン
だけどよ
リウビア
だったらこうしよう
収拾がつかなくなってきたのでリウビアはある提案を持ち出した
リウビア
そちらの情報を提示してくれ
遊佐司狼
あぁん?おいおい、さっきも言っただろ?お前らに渡す事は出来ねぇーって
リウビア
ああ、確かに、俺たちに情報を渡す事はできないと言ったね、、、、だったら、俺達の情報をお前達が買い、俺がお前達の情報を買うって言うのはどうだ?
遊佐司狼
、、、、、、、、
本城恵梨依
、、、、、、、、
リウビア
お前達の行動や話を聞いていると、俺たちが今欲しい情報をいろいろ知ってるように見えた
リウビア
俺たちの情報がその防衛策になるかわからないが、情報を売買する事で俺たちは利害関係が成立する
リウビア
そしたら、お前達の情報を知る事ができるし、俺たちもお前達に情報が手に入る事ができる
リウビア
お前が言っていた、イーブンに繋がるんじゃないか?
本城恵梨依
ふぅ〜ん、なるほどねぇ〜、司狼?どうする?
遊佐司狼と本城恵梨依は顔を見合わせてリウビアに答えた
遊佐司狼
オーケー、良いぜ、"そう言う事ならお前らに情報を渡すさ"
リウビア
よし!
キリト
流石だな!
リウビア
情報屋として当然の事をしたまでだよ!
遊佐司狼
そんじゃ、"前払い"という事で一つ教えといてやるよ
クラマ
え?
遊佐司狼
言っただろ?"前払い代わり"だってよ
遊佐司狼
そこの情報屋が言ってた通り、今お前らが欲しがってる情報って奴を持ち合わせている、、、、例えば、そうだな
遊佐司狼
お前らのツレ(シヅキ)の在処やそいつに"借り"(きっかけ)を作らせちまったっ事も含めてな
全員
!?
遊佐司狼
まあ、そう言う事だ、"お仲間さん"が心配なら、、、、
その瞬間
遊佐司狼は転移結晶を手元に出した
キリト
なっ!おい待て!
そして、遊佐司狼は後ろを向き、転移結晶を使った
キリトが止めに入ろうとした時、遊佐司狼はキリト達に顔だけを向き、こう伝えた
遊佐司狼
"ボトムレスピット"に来な、、、、、そこで"話し合い"をしようぜ、、、、じゃあな!
本城恵梨依
まったねぇ〜
こうして、遊佐司狼と本城恵梨依は転移結晶でその場を去った
残された者達は唖然とするしかなかった
つづく