ソードアートオンライン Dies irae Also sprach Zarathustra 3
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Dies irae Also sprach Zarathustra 3
(ディエス・イレ アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ)
神父トリファ
表向きは教会の神父にして帰還者学校の先生
そして、裏では
幻想の英雄及びキリトたちサイドの敵である聖槍十三騎士団黒円卓の1人、第三位ヴァレリア・トリファ=クリストフ・ローエングリーン、神を運ぶ者である
彼が聖槍十三騎士団の1人であることを知った彼らは驚きを隠せなかった
リズベット
うそ、、でしょ!、それって、ほ、本当なの、、、?
アスナ
、、、、、、、
リズベット
っ!!
アスナはリズベットの答えに無言で頷いた
シリカ
何かの間違いとかじゃないんですか?
クレハ
そうですよー、例えば、ゲームアカウントがそっくり同じ名前とかで、リアルでは違うとか、、、、
リウビア
いや、間違いじゃないよ
キリト
ああ
キリトはリウビアに相槌を打ち、話し続けた
キリト
あの雰囲気といい、喋り方、そして、なにより、俺たちが生徒である事も知っていた
クレハ
!?
ソフィア
それは間違いなさそうね、、、
レイラ
そうだね
レイラは腕を組み眉間にシワをよせて話し続けた
レイラ
おそらく、トリファ先生は今後、俺たちの目の前に現れる時は敵として来ると考えといた方が良さそうだな
キリト
ああ、だからみんな、くれぐれもトリファ先生に会った時は気をつけてくれ
クラマ
ああ、わかった、気をつける事にしよう
クラマがそう言うと他のみんなも頷き了解を得た
中にはショックを受けている者もいた
それほど、ヴァレリアの先生及び神父としての信用が高い事がわかる
レイラ
トリファ先生が聖槍十三騎士団のメンバーの1人って事は、今俺たちが認知しているメンバーは全員で7人てことか
クラマ
ああ、だが、その中に名前と特徴だけしか、わかっていないメンバーが2人いるな
カナ
ええ、第七位、あらゆるものを破壊する者"マキナ"と第九位、フィールドを炎で覆う者、ザミエルですね
レイラ
ああ、その2人はまだわからない事が多い、十分に気をつける必要があるな
アスナ
ええ、それに他の聖槍十三騎士団の情報がわからないのは不安だけどね
リウビア
いや、わかっているメンバーはまだいるよ
レイラ
そうなのか?
リウビア
うん、シヅキと離れ離れになった時に"もう2人いたんだ"
クラマ
そうなのか!?
リウビア
うん
ユウキ
それって一体誰なの?
シノン
話の流れ的に私たちに敵意を向けている感じじゃなさそうだけど
リウビア
そうだよ、彼らは敵じゃない、むしろ味方だよ
キリト
そうか、一体誰なんだ?
リウビア
みんなも知っている人たちだよ
リウビアはそう言い彼らが誰なのか話した
リウビア
櫻井戒とベアトリスだよ
ノアル
え!?あの2人が!?
リウビア
うん
リウビアはことの経緯を話した
櫻井戒とベアトリスはヴィルヘルムを倒すためにシヅキに力を貸すこと、そして、それは聖槍十三騎士団黒円卓に敵対する、つまり彼らの味方である事を意味する
キリト
そんな事があったのか
リウビア
ああ
リウビアは握り拳をもっと力強く握りしめた
それはリウビア自身が後悔に苛まれているからである
アルゴ
リウビア、、、、、、
リウビアはシヅキたちにを助け出す前に拘束されたと言う事実に少し後悔に苛まれているのだ
アルゴは少し心配そうにリウビアを見ていた
アルゴだけではなく、ここにいるメンバー全員がリウビアを心配しているのだ
そして、それを見ていた、クラインが言葉を発した
クライン
よぉーし!こうなったら、シヅキたちを見つける事を最優先にしようぜ!
リウビア
え、、、、
レイラ
ああ、クラインの言う通りだ
レイラ
おそらく、櫻井戒とベアトリスはシヅキと一緒にいる可能性が高そうだな
クラマ
だな、それに聖槍十三騎士団に攻められたとしても、連中のメンバーだった櫻井戒、ベアトリスがいれば、他のメンバーの情報も知る事もできるって事だ!だから
クラマはリウビアの肩を持ち答えた
クラマ
そんなに深刻そうな顔をするな、リウビア
リウビア
クラマ、、、、、
エギル
だれだって、後悔したくなる時はある、だが、そんな時こそ、仲間の力を借りて、前に進むって事ができるだろ?
ユキ
ああ、そのために俺たちがいる事だしね
カナ
そうですよ、それにリウビアには風の刃の皆さんもいるんですから
そう、リウビアは風の刃のメンバーの1人である
そして、カナがそう言い終わるとキリトは暖かな目でリウビアに話しかけた
キリト
リウビア、確かに今何をすれば良いか、わからなくなっているのかもしれない、でも
キリト
そう言う時に大切なのは"情報"だ、リウビア、君はアルゴと一緒に情報を集めて、俺たちと一緒に戦ってほしい
"情報"それはプレイヤーにとって大切にしなければならない
情報がなければ、フロアボスや敵と戦う時に不利になりやすい
そして、何より、情報があるないでは、信憑性に関わるもの
リウビアはその大切な役目を司るプレイヤーである
だからこそ、キリトは次のように言うのだ
キリト
だって、俺たちはいちプレイヤーの前に友達だろ
リウビア
キリト、、、みんな、、、、、、
リウビアはみんなの仲間への思いやりの気持ちに心が躍るような状況だった
リウビア
ああ!ありがとうみんな!、俺かアルゴのどちらかに情報が入ったら知らせるからな!
全員
ああ!
一連の流れがひとまとまりした時、とある2人が現れた
ユイ
みなさん、お待たせしました!
ストレア
ヤッホー、みんなただいまー!
キリト
おっ!ユイ、ストレア、戻ってきたか!
アスナ
おかえり、2人とも!
彼から女たちの名前はユイとストレア
自我を持った、NPCであり、キリトとアスナの娘たちである
クリスハート
もしかして、キリト君、ユイちゃんとストレアくんに調べ物を頼んでたのかい?
キリト
ああ、今回の事で俺たちもこのままではいられないと思ったからな
クリスハート
なるほどね
彼女たちはキリトに頼まれて、"とある調べ物"をしていた
キリト
それでユイ、何かわかったか?
ユイ
はい、色々調べてきた結果なのですが、不可解な事がわかりました
キリト
不可解な事?
ストレア
うん、それも本当なのかなって思うよな事ばかりだよ
レイラ
うん?それはどう言うものなんだ?
ユイ
順を追って説明します
アスナ
うん、よろしくね
そうするとユイとストレアは今まで調べてきた事を話し始めた
ユイ
まず最初にパパたちが遭遇したと言う"聖槍十三騎士団、黒円卓"なのですが、どうやら、半世紀前にドイツと言う国で結成された軍隊である事がわかりました
全員
っ!?
キリト
半世紀前だって!?
ストレア
うん、詳しく言うとね、第二次世界大戦時、ナチスドイツの裏の裏で結成された軍隊みたい、しかも、噂では、半世紀前から黒円卓のメンバーは、ほぼ変わってないみたい
リズベット
メ、メンバーが変わってないって、そんな事あり得るの?
クリスハート
その噂なら、我々も認知している
そう言い、クリスハートはメガネの位置を調整して、続けて話した
クリスハート
ユイちゃんとストレアくんの話を補足する形にはなるが、彼らは当時の総統、アドルフ・ヒトラーを護衛するSS、つまり親衛隊の中でも“最後の大隊”と呼ばれる残党から選ばれた最強の力を持つ"十三人"の軍隊で構成されているみたいだ
親衛隊
当時の総統、アドルフ・ヒトラーを護衛する親衛隊として1925年に創設、ナチス政権獲得後、1933年以降に政府の警察組織として進められた
保安警察(ゲシュタポと刑事警察)、秩序警察、親衛隊情報部、強制収容所など第三帝国の主要な治安組織・諜報組織はほぼ全て親衛隊の傘下に置かれていた。1934年には正規軍である国防軍から軍事組織の保有を許可され、親衛隊特務部隊(後の武装親衛隊)を創設した。以降特務部隊以外の親衛隊員は一般親衛隊と呼ばれるようになったのだ
クロウ
十三人だけでそんな事が、、、、
クリスハート
ああ、たったそれだけの人数で、国家すらも滅ぼし得る最悪の軍団だったらしい
シリカ
らしいってどう言う事ですか?
クリスハート
おそらく、ユイちゃんたちの方がそこら辺は詳しく、調べていると思うよ
ユイ
はい、、、、、
そして、クリスハートはユイとストレアにバトンタッチする形で話を交代した
ユイ
実は奇妙な事に、彼らは終戦後、行方をくらまし、生きているのか死んでいるのか、そもそもそんな者たちが本当に存在したのか、不思議な事に誰も分からないまま、噂だけが広がったみたいなんです
レイラ
それって、おとぎ話とかではないんだよな?
ユイ
はい、ドイツの歴史や色んな文献、書物を調べていった結果になります
クラマ
なるほど
ストレア
まるで、"高位次元の存在が歴史を上書き"したみたいな状態なんだよね
キリト
高位次元、、、、、神みたいな存在って事だな
エギル
おいおい、とんでもない話だな
リーファ
はい、それにそれが噂ではなく事実なら、現在まで衰えていないって言う事ですよね、、、、、
ソフィア
そんなの普通だったら考えられないよ
クラマ
ああ、そうだな、でも、これまでの話を組み合わせたら、ありえない事ではないよな
レイラ
ああ、にわかに信じられないけどね
そして、レイラは少し考え込み、一つの結論を出した
レイラ
おそらく、聖槍十三騎士団黒円卓のメンバーは何らかの"異能力"を持ち合わせていると考えた方が良さそうだ
キリト
そうだな、実際俺たちもトリファ先生の異能力をこの目で見たからな
アスナ
そうね
クライン
あれを見ると異常者の集まりって感じがするからな
クラインが話し終わった時、黙っていたユキが口を開いた
ユキ
一つ聞いても良いかな?
ユイ
はい、なんでしょうか?
ユキ
半世紀も前から存在していたって事は俺たちが知らないメンバーの名前は確認できたのかな?
ユイ
いいえ、半世紀前から存在したと言う事とメンバーが変わらないと言う噂だけで、全員の名前までは確認できていません
ユキ
そうか
ストレア
でも、第一位と第十三位の異名は調べはついてるの
フィリア
それはなんなの?
ユイ
第一位は愛すべからざる光と破壊公と記載されていました
キリト
破壊公、、、、、
レイラ
どう考えても、破壊の限りを尽くすような異名だね
クラマ
ああ
キリト
、、、、、、、、
キリトの脳裏には一つの記憶が浮かんだ
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破壊
崩壊、終焉、旧秩序の死とそれを成す力
抑制出来ぬ自然、大災書
旧神共の黄昏、、、、、、、最後の戦争
怒りの日だよ、私はそれを待っている
by.Grand Guignol with sizuki16
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キリトは皆に伝えようか迷っていた
それはみんなを巻き込みたくないと言ったそう単純な事ではなく
"この話を話す事は許されない"と言った恐怖がキリトにはあった
そう、キリトが考えているとレイラが次の言葉を発した
レイラ
ユイちゃん、それでもう1人の異名はなんなんだ?
ユイ
はい、それが、、、、、
アスナ
ユイちゃん?
ユイ
すみません、おそらく、皆さんを混乱させてしまうかもしれません
キリト
ユイ、もしかして俺たちにとって"悪い知らせ"なのか?
ユイ
はい、、、、、おそらく皆さんが想像している以上だと思います
クラマ
俺たちが想像する以上、、、、、
そこにいるメンバーが喉唾を飲むような雰囲気を醸し出した
それは不安からなるものである
キリト
そうか、、、聞かせてくれ
ユイ
わかりました、、、、
するとユイは重たい口を開き答えた
ユイ
水銀の王と記載されてました
全員
っ!?
そう、ユイがメンバー全員に伝えた事
それはドイツの昔の資料に全員が知っている名前が記載されていたのだ
"メルクリウス"
かつてデスゲームであるsaoを生き抜いた仲間にして、幻想の英雄の1人と同じ名前、カール・エルンスト・クラフト・"メルクリウス"である事だ
時は同じくして、聖槍十三騎士団黒円卓サイド
ヴァレリアたちの話が済んだ時、1人の女性が現れた
聖槍十三騎士団黒円卓第十一位、リザ・ブレンナー=バビロン・マグダレーナ(大淫婦)である。
バビロン
あなたたち、あの子達に何を仕掛けるつもり?
ヴァレリア
ふふ、なに、そんな大した事ではありませんよ、リザ
バビロン
どうかしらね、ここに"あなたたち"がいる事で何をするのかはおおかた検討はつくわよ
そう、ここにいるメンバーは全員が優しさの概念がないメンバーが揃っているからである
特にヴィルヘルムは極悪である事には間違いない
ヴァレリア
ほう、ならば、我々が彼らに何かしでかした場合、我々に歯向かうと、、、そう言うのですか?
バビロン
返答次第ではそうなる事もあるわよ、ヴァレリア
するとバビロンはヴァレリアに睨みを効かせる
美女が起こると怖いと言うものがある、それに近いと言う事だ
ヴィルヘルム
くっひひひひひ、おい、バビロン!
ヴィルヘルム
お前さん、俺たちを相手にするにはちょっと荷が重いんじゃねぇーか?
マレウス
ええ、そうね、ここにはあなたが操る死体もない、この状況で私たちと戦うつもり?
ヴィルヘルムは狂気に身を纏っている
そして、マレウスは小悪魔のように笑う
バビロン
ええ、そうね
バビロン
確かに私だけだったら貴方たちを止めるのは難しいでしょうね
バビロン
でも、彼も一緒ならどうかしら?
ヴィルヘルム、マレウス
っ!?
すると突如、屋上のフェンス越しに、"人影"が現れた
そして、その人影はヴィルヘルム、マレウスに襲いかかった
つづく