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ソードアートオンライン Dies irae Also sprach Zarathustra 12 (ディエス・イレ アルゾ・シュプラーハ・ツァラトゥストラ)

Zarathustra(ツァラトゥストラ)

それはとある"大災害"を引き起こす"理"をその身に受けるべく、とある人物が用意された"誘雷針"

狂える想念を込めて意志を持つに至った器を備えし、超越する人の(ツァラトゥストラ・ユーバーメンシュ)

そして、それは女神の守護者たる"存在"

シヅキはその"ツァラトゥストラのカケラ"を所持している、いや、"シヅキそのもの"がカケラの一つなのだ



シヅキ

、、、、、お前は、、一体何を、、、言って、、、、


シュピーネ

まぁ〜、そのような表情をするのも無理はありませんねぇ〜、、、、聖餐杯猊下も驚きを隠しきれていないようでしたし、、、、、


シヅキ

聖餐杯、、、、ヴァレリアの事か、、、、


シュピーネ

ええ、その通り、ですが、まさか、あなたのような平民風情が、選ばれるとは副首領閣下(メルクリウス)は何を考えているのやら、、、、


シヅキ

副首領閣下?


シュピーネ

ええ、我々、聖槍十三騎士団を束ねる双首領の一柱にして、我々が目指すヴァルハラと言う神秘を説いた人物なのですよ、、、、、、、まっ、あなたにわかりやすく言ってあげましょうか?


シヅキ

いや、いい、もう誰だかわかってるから、、、、



そして、シュピーネはニヤリと笑いながこちらを見ていた

それを気にせず、シヅキは語り始めた



シヅキ

"メルクリウス"だろ?


シュピーネ

ふひひひひひひひぃ!ええ!その通りですよ!


シヅキ

、、、、、、、、、、、、、っ!



その時シヅキの脳内にはある一つの光景が浮かんだ

それはとある3人が自身の世界(渇望)を貫き通すために戦っているのだ

その世界を作り出した絶対的存在、水銀の蛇

黄金の立て髪と全てを破壊の愛で満たす絶対的存在たる黄金の獣

そして、英雄たる存在、刹那

彼らは己れの理を流出させていた

そのビジョンがシヅキの脳裏に映し出されていたのだ



シヅキ

、、、、、、、、(今のって、、、)


シュピーネ

おや?、、、シヅキさんどうなさいましたか?


シヅキ

お前には関係ない事だ、そんな事より!(いや、今はどうでも良い)



そうシヅキは今、脳裏に映し出された光景を心の奥にしまい込んだ

そして、シヅキはシュピーネにメルクリウスの事を問いただす事にしたのだ



シヅキ

、、、、お前、、、なにか知っているのか?、、あいつ(メルクリウス)の事


シュピーネ

ええ、知ってますよ、少なくともあなた達よりはね


シヅキ

やっぱり、、、、だったら、教えてくれ、、、、あいつの事を


シュピーネ

ふひひひ、ええ、良いでしょ、、、ただし、わたくしの提案を受け入れる事ができるのならね


シヅキ

提案?


シュピーネ

ええ、では問いましょう、シヅキさん?



シュピーネは一呼吸おき、語り始めた



シュピーネ

わたくしと共に"聖槍十三騎士団"を討ち倒しませんか?


シヅキ

っ!?



シュピーネの言葉はシヅキにとって驚きでしかなかった

なにせ、聖槍十三騎士団黒円卓には仲間であるメルクリウスを討ち倒すと言う事なのだから



シヅキ

俺に、、、、メルクリウスを、、、仲間を殺せって言うのか?、、、お前、、、、


シュピーネ

おやおや、殺すなどとおこがましい〜、まぁ、意味合いでは間違ってはいませんが、いったい、何を驚いているのですか?



聖槍十三騎士団のトップに君臨する者

そして、メルクリウスはその者と同等の地位に立つ者であると考えて良い

シュピーネが言っている事はそのトップに君臨する人物とメルクリウスを討ち倒し、その組織、聖槍十三騎士団を破滅、または乗っ取るのかとシヅキは考えついた

だが、そんな事はどうでも良い、問題なのは、、、、、



シヅキ

ふざけるなよ、、、、仲間を殺す?、、、、そんなの俺にできるわけないだろ!?


シュピーネ

おやぁ?出来ないと、、、、そうおっしゃいますか?


シヅキ

ああ!そうだ!



確かに俺は言った、あいつの前で

聖槍十三騎士団と戦うと


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


シヅキ

良いだろ!お前が俺たちをもて遊ぶんだったら!



シヅキは剣を抜き、カリオストロ(メルクリウス)に剣を向けて言う



シヅキ

俺は全力でお前たち(聖槍十三騎士団)と戦ってやるよ!カリオストロ!いや!



シヅキの渇望は凄まじい勢いを見せた、そしてカリオストロ(メルクリウス)の予想を上回るほどに



シヅキ

"メルクリウス!!"




          Grand Guignol with sizuki 9

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



そして、その中にはメルクリウスも含まれていた

だが、、、、



シヅキ

俺だけじゃない!幻想の英雄のみんな、それにキリト達だって



俺が戦うと言ったのは"殺す"と言う意味ではないのだから



シヅキ

同じ事を言うはずだ!!



だが、それはシヅキ自身が言ってるだけの戯言、、、、、

シヅキの中に"存在する魂"達は違う



シュピーネ

ふひひひひ!では、、、、問いましょう、、、、あなたの"それは"なんのためにあるのか、、、ご存知なのですか?


シヅキ

え?



シュピーネの指先はシヅキの装備している聖遺物、メトシェラを指していた



シヅキ

これは、、、あいつが、、、お前達と同等の力を得るためにもらった力、、、、、


シュピーネ

本当にそうだと思いますかぁ?、、、、いや、、、あなたはわかっているはず、、、


シュピーネ

その聖遺物は他に更なる"秘めた力"が眠っている事をぉ!


シヅキ

、、、、、っ!!、、、、



シヅキは薄々気づいていた

この聖遺物、メトシェラから感じる力

メトシェラは吸血鬼の長である

だが、それ以外にも秘めたる聖遺物であると感じていた

それは神々をも、超越するとされる剣、言うなれば"神殺しの剣"に近いのだとシヅキはそう認識していた

そのようにシヅキは自身の持っているメトシェラの事を考察していた最中、シュピーネは話を続けた



シュピーネ

シヅキさん?あなたはそれを知りたくはないのですか?


シヅキ

、、、、、俺のもう一つの力、、、、、


シュピーネ

ええ、ですが、物事には順序があるのですよ、シヅキさん、、、あなたが知りたいと思う事は、こちらの用件が済んでから答えましょう



嬉々として語るシュピーネは、舐めまわすような目で俺を見てくる



シュピーネ

おそらく、薄々勘付いてるとは思いますが、今現在我々を率いているのはクリストフ、、、、すなわち聖餐杯猊下です


シュピーネ

しかし彼は、結局のところ代行にすぎないぃ〜


シヅキ

代行?


シュピーネ

そう、つまり仮の盟主という事ですね


シュピーネ

一時的な、今だけの、期間を限定された権利、、、、、、ゆえに本来の首領閣下がお戻りになれば、その大半を剥奪される事になる


シュピーネ

そして、クリストフは権力の座に固執しているのではないかと、わたくしは考えております


シュピーネ

まあ、少なくとも、ベイ辺りはそれをわかった上で、したがってるのでしょう、真偽のほどは分かりませんがね


シュピーネ

ただ私が見る限り、あの方はそこまで俗な欲望を持っているようには思えない、、、、


シュピーネ

彼は権力の座や栄華栄達など歯牙にもかけない、むしろ鬱陶しいとさえ思う御仁だ


シュピーネ

首領代行の地位など、あの方にとっては"罰ゲーム"のようなものでしょう


シュピーネ

私にはそれが分かる、なぜなら、真にそれを欲しているのがこのわたくしなのですからね


シヅキ

なに?、、、、、


シュピーネ

よいですか、シヅキさん、、、、、あなたも覚えておきなさい


シュピーネ

手を結ぶなら、"自己と正反対である人種"の方が信用できるものなのですよ


シュピーネ

わたくしは黒円卓を掌握したい、いや、別に同胞たちを虐げたいわけではない、ただ、約束させたいのですよ


シュピーネ

わたくしがやる事に、以後一切干渉するなとね


シュピーネ

この六十年、他の者らにとっては屈辱と退屈の期間だったかもしれません


シュピーネ

だがしかし、わたくしにとっては掛け買いのない至福の時だったと言っていい


シュピーネ

誰にも縛られず、命令されず、自由に生を謳歌できた


シュピーネ

殺したい時に殺し、喰らいたい時に喰らい、犯したい時に犯し、奪いたい時に奪う、、、、、


シュピーネ

これこそが人間!!!、今さら過去の遺恨や妄執に付き合うなど、、、、くだらなすぎてご免被るっ!!


シュピーネ

そのために、あの五人には永劫こちらの世界には干渉しないでいただきたいのですよ


シュピーネ

まぁ、あなたがここにいる以上、副首領閣下(メルクリウス)の再来を防ぐのは困難でしょうが、それもまた不可能ではない


シュピーネ

シヅキさんもう一度言いましょう、、、わたくしと手を組みませんか?


シュピーネ

"あなた方"の力をお借りできれば、共に永劫の自由を獲得する事も夢ではないぃ!


シュピーネ

わたくしはね、シヅキさん、、、、、もはや誰の下にもつきたくない、、、、それが、怪物の下ならなおさらだぁっ!


シヅキ

怪物?、、、、


シュピーネ

えぇ、あなたも聞いているでしょ〜


シュピーネ

黒円卓の首領、副首領、そしてその下につき従う、三人の大隊長



するとシヅキの脳裏に誰かの記憶が入り込んできた

そして、シヅキがメルクリウスから聞いた情報と次第に重なりあっていった



ザミエル

(フィールドを炎で覆うもの)


マキナ

(あらゆるものを破壊する)


シュライバー

(狂気に満ちた神速の持ち主)


そして


黄金の獣、、、、メフィストフェレス

        (愛すべからざる光)


極限といって過言でない戦争の化け物たち



シュピーネ

私は彼らに二度と会いたくないぃ〜



いつの間にかシュピーネの顔から薄笑いが消え、その身も小刻みに震えだしている

こいつは恐れているんだ

その五人と再会し、膝下に組み伏せられる事を病的に忌避している



シュピーネ

ですからぁ!、、、あなたを狙うベイやあなたの同士の1人を狙うマレウスの目を掻い潜り、いらぬ横槍が入らぬようにするという条件のもと、私はクリストフと新たに我々の元に入ってきたサチに協定を持ちかけ、そして結んだのです!


シヅキ

なっ!まさか!


シュピーネ

そう!、あの時、あなたの友を拘束したのも、協力する時にわたくしが提案したものでしてねぇ


シュピーネ

わたくし達がリウビアさんを捕える事で、あなたの中の"秘めたる力"が目を覚ますのをうながしたぁ〜


シュピーネ

そして、目を覚ました時、あなた以外のレギオンもあなたと同様に"秘めたる力"つまりツァラトゥストラが目を覚ます!!!


シュピーネ

もう、ここまで話していれば、薄々勘づいているでしょぉ〜


シュピーネ

我々の目的、、、、、いえ、私以外の者らの望みは、あなた方と戦い、それと同時進行でスワスチカを開き、あの五人を"本当の意味で"こちらに呼び戻す事ですよ!!!


シュピーネ

そうする事で、我々は"個々の望み"を達成できる!!!


シヅキ

なら、なぜ、俺たち以外のプレイヤーを殺しているんだ、、、、、、


シヅキ

ここだけじゃない!!、、、ゲーム内でゲームオーバーになった瞬間に現実世界で死んでいる人達だって大勢いる!!、、、、あのデスゲームのように!



そう、ゲーム内で聖槍十三騎士団と戦った者は現実世界にフィードバックされる

つまり、死ぬと言う事だ



シュピーネ

なぜ、、、、、、我々があなた達以外の人を殺し、魂を簒奪するかですかぁ、、、、、答えは単純な足し算ですよ


シュピーネ

千人分の命を持てば、千倍の生命力を獲得できるぅ!!


シュピーネ

かつて副首領閣下(メルクリウス)のは言いました、、、、、"怒りの日"まで、各々魂を蓄えよ、時至れば、それに見合った"祝福"をあたえようと、、、、


シュピーネ

このシャンバラ(現実世界と仮想世界)で起こるのは、そのストックを増やすための"殺人競争遊戯"です


シュピーネ

大量の魂が散華した場は戦場跡として方陣と化し、それが八つ揃えばあの五人が戻ってくる。そして奪った魂に相当する、新たな力を授けてくれるのですぅ、、、、、


シュピーネ

だが、私は嫌だっ!もう沢山だっ!あんな人とも呼べぬ怪物たちに再び隷属するなどと、考えただけで狂いそうになるぅっ!



聖槍十三騎士団は自身に魂を蓄えつつ、他の場所を戦場跡にし、その場所で大勢の魂を生贄に捧げ、スワスチカと言う方陣を出現させる

それが八つ揃う事で本当の意味での聖槍十三騎士団黒円卓が復活できると言う事なのだろう

つまり、聖槍十三騎士団の双首領、大隊長をこの現世に君臨させるために俺たち(幻想の英雄とキリト達)は利用する

だが、そう考えると疑問に思う事がある

なぜ、俺を含むみんながツァラトゥストラのカケラを保持しているのかだ

それを聞く前にシュピーネが話し始めた



シュピーネ

恐ろしい、、、、、そしておぞましいのですよ、シヅキさん!


シュピーネ

クリストフも、私の真意は知らないはずだ


シュピーネ

今ならまだ、この儀式を妨害して中止に導く事もできるでしょう〜


シュピーネ

ですから、さあ、早くあなたの真の力を見せてください!


シュピーネ

これ以上スワスチカを増やしてはいけない!!!


シュピーネ

そして共に黒円卓を制圧しましょう!!!


シュピーネ

そうすれば、あなただけではなく、あなたが親しくしようとしている同士皆が自由に生を謳歌できる!!!



正直、まだ不明瞭な事は沢山ある

一気に情報を流し込まれても、それを整理してみなければ細かいところまで分からない

目の前で恐怖に震えているシュピーネ

ただの人間なら何人でも殺す破綻者のくせに、こいつの言ってる事は呆れるほどちっぽけで俗っぽい



シヅキ

そうか、、、、、そう言う事か、、、、


シュピーネ

わかっていただけましたかぁ、、、、、


シヅキ

ああ、、、、つまり、お前は連中の中でも凡人だっていう事だな


シュピーネ

ふぇ?



自己より圧倒的に上の存在を恐れ、息し、弱い者をいたぶる事しかできない腰抜け

それがこいつだ

ヴィルヘルムやルサルカ、そしてサチを擁護する気など毛頭ないが、まだ連中の方が敵というカテゴリーにおいて上等だろう

こいつはただの、、、、、



シヅキ

雑魚野郎、不細工なツラで気持ちの悪い事言ってんじゃねえ!!!



続く


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