表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/168

復讐の代償④(郷田智)

 女子マネージャーどもが監督の熱田(あった)を呼んできたおかげで騒ぎは何とか収まった。


 もちろん部員は全員こっぴどく叱られて、帰宅時間にはまだ少し早いが部活動は終了させられ、今は使った道具の片付けをしているところ。


「藤井! まだグローブがいくつかグラウンドに転がっていたぞ」


「あ、いま拾ってきます」


 俺の金玉も無事もとにもどり、ひとまずはやれやれと言ったところだ。


 バットを布で拭き終わっていつもの置き場所にしまった後、ロッカーで着替えをしていたら、部室に藤井が戻ってきた。


「キャプテン!」


「なんだ? もうグローブは全部拾い終わったのか?」


「いいえ、それはまだです」


「何をしてる! 早く拾ってこい」


「あの、キャプテンと話がしたいという女の人が外で待っているので呼びに来たんです」


「女の人?」


(誰だ? 放課後に女に突然呼び出される事なんてめったにある事じゃないぞ。ていうか初めての事だ。これはもしかして、愛の告白!? どうする!!)


 少しだけ、いや、かなり緊張してきたが、俺はすぐに外に出て辺りを見渡した。


 少し離れたところに一人でぽつんと九条紬(ムギ)が立っているのが見えた。


(なんだ~、ムギちゃんかよ~)


 なぜかホッとした。


「おーい! ムギちゃ……ムギィィー!!」


 俺はすぐに彼女のところへ駆け寄っていった。


 ムギは俺に気が付くと何か言をいかけようとしてすぐに視線を地面に落とした。


「どうした? 何か用か?」


「なんで下着姿なの!」


「ああこれ? ちょうど部活が終わって着替えている途中だったんだよ」


「せめてズボンくらいは穿いてきてよ」


「急ぎの用かと思ってさ」


「目のやり場に困る……」


「なんだよ、俺の裸なら何度も見ているだろ? なにをいまさら」


「それは十年以上も前の話でしょ! 今と昔じゃ全然違うじゃない……」


「そうか?」


「そうよ」 


「……な、なんかごめん」


 (ムギ)があまりにも気まずそうにしているのでつい謝ってしまった。そして両手で股間を隠した。


「別にいいけど……。サトシ……。なんか……毛深くなったね……」


 (ムギ)は俺の胸毛と腹毛をちらちらと見てなんだか恥ずかしそうにしていた。


「ああ、そういえばムギは見るのははじめてか。どうだ? かっこいいだろ? 似合ってるか?」


 俺は頭の後ろで両手を組むボディビルダーのポージングをマネして、両方の腋毛も見せてやった。


「やっ……!」


 ムギは驚いたようにして一瞬目をそらしたが、再び俺の腋に目をやると照れたようにして「……かっこいい」と一言もらした。


「最近はケツ毛もすごいんだぜ。ほら」


 後ろを向いてお尻も見せてやったらムギは「あらっ!」とびっくりして恥ずかしそうに両手で口元を隠した。


「もしかしてムギはこういうの好きか?」


「うん……」


「ははっ。顔真っ赤にしすぎだろ。おまえはゆでだこかっ!」


「だって。パンティから色々はみ出てるんだもの」


「タマかっ!??」


 俺はびっくりしてすぐに確認した。


「違う! 毛よっ」


「なんだ、毛かよ~。片玉が出っぱなしだったのかと思って一瞬あせった~。がはははは!」


「うふふふふっ。もう、バカっ」


「がはははは!」


「うふふふふ」


「がはははは!」


「それにしてもかわいいパンティーね」


「だろ!」


「うん。フリルもついてるんだ?」


「ああ」


「ちょっと近くで見せて」


「いいぜ」


 ムギは腰をかがめるようにしてパンティーに顔を近づけて興味津々に観察しだした。

 興奮しているのか顔がさっきよりも赤く、俺の太ももにあたるムギの鼻息がじゃっかん熱く感じた。


「え~かわいい~」


「かわいいよな」


「レースの花柄もデザインが細かくてとても上品……。あ、ちいさいリボンもついてるっ」


「へへッ」


「これブラと上下でセット?」


「そうだ」


「サトシが自分で選んだの?」


「いや、兄貴から誕生日プレゼントでもらったんだよ」


「いいセンスね。私も同じのを買おうかな」


「いちおうこれ、男物らしい」


「え~、女性用のはないの?」


「しらん」


「男の人ってブラはつける必要ある?」


「俺も最初はいらねえかなと思ってたんだよ。それで貰ったままずっと放置していたんだけど、そのまま使わずに捨てるのももったいねえじゃん?」


「うん」


「それでなんとなく試しに着けてみたらそれが意外と心地よくてよ」


「へぇ」


「なんか包まれてるって感じで安心感もあるし、最近はまってる」


「いいわね……」


「バッティングをするときもさ、これを着けているとなんかいい感じなんだよ。自然と姿勢が矯正されているのかな」


「へぇ」


 ブラに顔を近づけ興味津々にながめているムギをみていたらもっと自慢してやりたくなった。


「このブラ内側のデザインもこっていてめっちゃかわいいんだぜ」


 ブラの内側を見せてやろうと背中のホックを外しブラを取った。


「きゃ!! なにしてっ―――」


「どうした!!?」


「……いや、何でもない」


「は?」


「ちょっとびっくりしただけ……」

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ