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地獄の業火で焼かれ続けた少年。最強の炎使いとなって復活する。  作者: さとう
第十三章・至高の三神と地獄炎の七大魔王

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出発

「オレとラティエル、アブディエルとコクマエル。あと……そっちのハクレンって子は、別ルートから聖天使教会へ向かう。先行して様子を探るから、先走るなよ」


 と、ダニエルが真面目な顔で言う。そういうの似合わないから変な感じ。

 つまり、二つのルートで聖天使教会へ向かう。

 ダニエルたちは、天使の翼を広げ飛んでいった。

 俺、プリム、アイシェラ、カグヤ、ナキ、ミカエル。こっちは正面から聖天使教会へ乗り込むルートだな。

 すると、アイシェラが顔を青くする。

 

「今更だが、真正面から乗り込むのか……」

「あ、乗り込むのは俺な。お前らは雑魚掃除頼む。神様ぶん殴って、先生たちとケリ付ける」

「ちょ、アンタばかり楽しそうじゃん!!」

「いいから頼むって。それと、十二使徒はまだ残ってる。お前も楽しめると思うぞ」

「む……まぁ、いいか」


 なんとかカグヤを納得させ、俺たちはホワイトパール王国を出発した。

 目的地は、聖天使教会。

 そこに、残った全ての天使と神様、そして先生たちがいる。

 

「にゃん。うちら、大丈夫かにゃ……」

「大丈夫です! 怪我をしたらわたしが治しますから!」

「ごろごろごろ……って、撫でんにゃ!」


 プリム、隙あらばクロネを撫でるようになった。

 クロネも喉を鳴らすし、まんざらでもなさそうに見える。


「とりあえず、出発するぞ」


 馬車に乗り込み、出発した。

 いつも通りだ。

 町に入って、観光したり厄介ごとに巻き込まれたり、そして最後は笑顔で町を出て行く。

 それの繰り返し。

 今回も同じだ。きっと最後は笑っていられる。


 ◇◇◇◇◇◇


 馬車で進み、暗くなる前に野営。

 竈を組み、テントを建てて、町で買った食材でクロネが料理。

 みんなでワイワイしながら食べ、片付けをして、女性陣がシラヌイを連れて水浴び、ナキは煙草を吸いながら俺とカードで遊ぶ。

 水浴びから戻った女性陣を混ぜてカードで遊び、眠くなったらテントで寝る。

 夜警は、俺とカグヤ。

 カグヤとカードをやり、飽きたのでお茶を飲みながら焚火に当たっていた。


「なんか、いつも通りね」

「そりゃそうだ。やることはいつもと変わらん」

「そっか。アンタにとっちゃ、いつも通りなのね」

「ああ。俺の冒険のイベントみたいなもんだ。神様殴るのも、先生たちを解放するのも……まだまだ続く冒険の、ほんの一歩にすぎない」

「そう……ってか、もう七つの大陸回っちゃったじゃん」

「アホ。ただ回っただけだろ? それに、まだ挑戦してないダンジョンとかあるし、美味いモンだってまだまだいっぱいある。あと十周くらいしないとな」

「ブラックオニキスとかグリーンエメラルドにも行く気……?」

「当たり前だ。特にブラックオニキス、ぜんぜん遊べなかったしな」

「あそこは遊ぶ場所じゃないでしょ……アタシ、死にかけたんだけど」


 カグヤは俺の隣に座り、肩を寄せてくる……なんか近いな。


「ね、アタシも一緒でしょ?」

「当たり前だろ。それに、どうせ付いてくるだろ?」

「うん。ずっと一緒」


 カグヤはにっこり笑い、俺の肩に頭を乗せる。


「フレア」

「ん?」

「好きよ」

「おお、俺も好きだぞ」

「……ばーか」

「は?」

「……ま、全部終わったらでいいわ。冒険する時間も、遊ぶ時間も……アタシのこと知る時間も、いっぱいあるしね」

「……?」


 カグヤは俺の背中をパシッと叩き、少しだけ離れた。

 俺はお茶のお代わりを注ぐ。


「な、カグヤ。お前とミカエルに頼みたいことあるんだ」

「なに?」

「俺が先生たちに負けたら……負けるつもりはないけど、手傷は負わせる。もし先生たちが生きていたら、先生たちを解放してやってくれ」

「…………」

「先生は強い。冷静になって考えてみたけど……あの神様たちに従っているのは、きっと理由があるはずだ。でも、先生たちはもう死んだ人間だ。いつまでもこの世界にいちゃいけない。だから……俺は、地獄門を守ってきた呪術師最後の生き残りとして、ケリをつける。命に代えてもな」

「フレア、その命に代えてもってやめて。縁起でもない」

「……カグヤ?」

「最初から負けるつもりでいるんじゃないわよ。たぶんだけど、ミカエルも同じこと言うわよ」

「……そうだよな。うん、悪かった、今のなし」

「はいはい。まぁ、聞くつもりなんてなかったけど」

「……ありがとな」


 俺はお茶を一気に飲み干し、立ちあがる。

 ストレッチし、軽く足を上げた。


「少し、組手しようぜ」

「いいわよ。アタシも座ってばかりでお尻痛くなってたところ。身体動かしましょ」


 カグヤ、ホントに変わったよな。俺、カグヤのことマジで好きだわ。

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お読みいただき有難うございます!
脇役剣聖のそこそこ平穏な日常。たまに冒険、そして英雄譚。
連載中です!
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