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地獄の業火で焼かれ続けた少年。最強の炎使いとなって復活する。  作者: さとう
第十一章・暁の呪術師

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これからどうするか

「───……ってわけで、龍人族の王様をぶん殴って終わった」

「マジか……じゃあ」

「ああ。もうエルフの領地には手を出さないってよ。あの態度、たぶんマジだ」

「なんてこった……ついに、エルフたちは解放されたのか」

「……んで、その後だけど」


 野営で飯を食べた後、俺は全員に話をした。

 龍人族の国を滅茶苦茶にしたこと、王様のヴァルトアンデルスを屈服させたこと。そして……その後のことも。

 三柱の神、暁の呪術師たち、そして地獄炎とゼロ。

 零式創世炎の炎を見せ、全てを話した。

 しばし、沈黙。そしてアイシェラが言う。


「……貴様、神を殴ったというのか?」

「ああ。かなりキレてた。それで……改めて、みんなに聞きたい」


 こればかりは、きちんと言わないと。

 俺は姿勢を正し、全員の眼を順番に見て言った。


「たぶん。キレた神は天使を俺に送り込んでくる。それこそ、天使、堕天使、黒天使……そこに先生たち、暁の呪術師も来る。今回ばかりはかなりヤバい。はっきり決めて欲しい。このまま俺と一緒に旅を続けるか、それとも、ここで別れるか」


 正直、かなり危険だと思う。

 それこそ、十二使徒レベルの天使が総出でくる可能性だってある。

 すると、カグヤが挙手。


「はいはーい! アタシは一緒に行くわよ。天使と戦えるチャンスだし。それに、アンタと決着付けてないしね!」

「お前はそう言うと思った……クロネは?」

「……ま、一緒に行ってやるにゃん。お前にはその……借りがあるにゃん」

「借り?」

「と、とにかく! 借りを返すまでは付き合うにゃん! ふしゃーっ!」


 よくわからんが、クロネも同行するそうだ。

 そして、ナキ。


「ナキは?」

「行くぜ。ネコミミちゃんじゃねぇが、オレもお前にデカい借りがある。龍人族相手に何年も付き合ってきたんだ。今さら天使くらいでビビらねーよ」


 ナキ、やっぱいい奴だ。

 そして……プリム。アイシェラ。


「……もしかして、ガブリエル様とも戦うんですか?」

「向こうがやる気ならな。悪いけど俺、死ぬわけにはいかないし」

「…………」

「プリム、ここからホワイトパール王国が近い。確か、港まで行けばブルーサファイア王国にいけるよな。ダニエルに手紙も渡したし、もう帰っても」

「行きます。私……あなたに付いて行きます!」

「……いいのか?」

「はい。強い敵がたくさん来れば、私の力もきっと役に立ちます」

「アイシェラは?」

「お嬢様のいるところに私はいる」


 つまり、一緒に行くってことだな。

 さて、これで全員一緒に冒険をつづけることが決まった。

 すると、カグヤが言う。


「で、次はどうすんの?」

「そうだな。ホワイトパール王国近いし、行ってみたい。プリム、いいか?」

「はい。私はもう王族じゃありませんし……それに、国がどうなったのか、実は少しだけ気になってて」

「お嬢様……」

「じゃ、ホワイトパール王国行くか。あ……そう言えば」

「フレア? どうしたんですか?」

「あ、いや……」


 そう言えば、ゼロが言ってたな。

 『向かうはホワイトパール王国、国王の死は近く、王座を巡る争いも最終局面へ!!』とか……なんか、めんどくさいことになりそうな気がする。

 まぁいいや。それを含めた冒険だしな。


「さーて!! 話が終わったな。目的地はホワイトパール王国だ。そろそろ休もうぜ」

「あ、アタシ水浴びしてくる」

「私もいきます。シラヌイも」

『わん!』

「お嬢様、私が隅々まで洗って「いらない」はうっ!?」

「うちは寝るにゃん……くぁぁ」

「俺も寝る。ナキ、見張りよろしくー」

「ったく、交代になったら起こすからな」


 次の目的地はホワイトパール王国。

 そこで、全く気にしていなかった王位継承戦に巻き込まれることになるなんて……この時の俺たちは全く思っていなかった。

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お読みいただき有難うございます!
脇役剣聖のそこそこ平穏な日常。たまに冒険、そして英雄譚。
連載中です!
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