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(7)優勝者が決まりました

お久しぶりです


あおいが王子と従者を連れて家に帰ると、家では開会式が行われていました。


「さあ、第1回〈白雪の呪いを解くのは誰?運命をこの手で引き寄せろ総選挙〉司会は私、次女のあいかと……」


「三女のしおんです。」


「それではここで開会の言葉を、審査委員長である長女のわかばお姉ちゃんにお願いしましょう!」


「正直不安しかない」


「はい、ありがとうございました!!」


?を浮かべる3人をよそに、会はどんどん進行していきます。


「次に、大会の概要を説明します。

今回原因である『〜あの人からの愛は本物かしら?愛を確かめろ♡ドキドキ鍋キット〜』で作られた料理を食べた白雪を起こすために、まずは自分がいかに白雪の相手に相応しいかを演説してもらいます!」


「そして、優勝者は目覚める条件である【愛する者と口付けを交わす】権利をプレゼント。

それでは、大会参加者の意気込みを聞いてみましょう。」


あいかとしおんの後ろから、2つの小さな影が出てきました。


「エントリーNo.1……我が家の末っ子みかん選手です!!意気込みをどうぞ!」


「しらゆきを、わたしがおこすの」


「可愛らしい宣言ですね。ありがとうございます。」


「次は、エントリーNo.2……異種間を気にしない女装ネズミ、サブ太郎選手!!」


「今回はマジで勝負するから女装は止める」


「ア、ハイ」


「本気すぎてしおんが引いてる……

さあ、気を取り直して!まずはみかん選手のプレゼンが始まります!」


先程まで着ていた服から、ピンク色のリボンがついた服へと着替えられていました。彼女のお気に入りの服で臨むようです。


「わたし、しらゆきが だいすきなの。まえからずっと、かわいいおんなのこが すきだったけど……でも、しらゆきはね、かわいさ だけでなく、やさしいところもすきなの。だから さぶたろーには、まけないの!」


「一途な想いが伝わってきますね〜!これは高評価か!?」


「末っ子がここまで執着するのは2次元以外で初めてなので、姉として嬉しいような妬けるような、複雑な気分です。」


「審査委員長、どうですか?」


「思いは伝わってくるけど……みかんはまだ小さいから、白雪を養うのは難しいわよね……逆に今後の伸び代に期待できる、って考え方もあるけど……」


「ア、ハイ」


「思ってた500倍くらい真剣に取り組んでてしおんが引いてる……!?」


「わかばねえね、きびしい……」


「気を取り直して、次はサブ太郎選手のプレゼンです!」


正装のネズミが1歩前に出ます。


「俺は、この中の誰よりも白雪と一緒にいる。だから、白雪への思いは誰にも負けない!白雪のことを1番知ってるのだって俺だ!!種族なんて、愛の前では関係ない。魔法使いに頼めば人型にだってなれる!俺が白雪をもらう!!」


「長年一緒アピールムカつきますね〜」


「種族は大いに関係あると思いますが……」


「司会俺に対して厳しくない!?」


「そんなことないですよ〜審査委員長どうですか?」


「ノーコメントで」


「おい、待てやゴラァ!?」


「あーーこれはひどい!審査委員長に向かって暴言を吐きました!!」


「これはマイナス評価に繋がりそうですね」


「辛辣!!!」


審査委員長であるわかばはコホン、と咳払いをした後再びマイクを構えました。


「ではコメントさせてもらうけど……まず、ネズミと人間では寿命が違いすぎるわ。貴方が選ばれたとしても、白雪が若いうちに貴方は死んでしまうわ。白雪を若いうちから未亡人にさせたくはないでしょう?次に、魔法使いとやらに人間にしてもらうと言っていたけれど、人に頼らなくては成り立たない愛はどうかと思うわ。人の言葉が話せるようになった努力は認めるけど……でも、彼女にはまだ相応しくないわ。

あと、やはり白雪は姫なのよね。しかも、一人娘。だから、王宮でのマナーを身につけている人物でないと……。みかんはこれからの伸び代だと言えたとしても、貴方はまず人間のマナーを身につけないといけないのよ?他の人間に合わせれる、常識のある人がいいと思うの。それから……」


「あ、もういいです。ノーコメントでいいです。すみません……」


「わかばねーね、たくさんあどばいすしてる……」


なにやら盛り上がってる中、司会の2人がマイクを持って3人の方に向かってきました。


「さあ、5女のあおいさん。ここまで見てみてどうですか?」


「このさきがどうなっていくのか、たのしみです」


「コメントありがとうございます!それでは、隣のあなたは?」


「え!?えっと……常識的に考えたらこんな方法で相手を決めるのは間違ってると思うし、こんな会に参加してる時点で常識ないと思うんだけど?幼女とネズミの2択っていうのも変な気がするし」


「おお!なかなかにまともな意見な気がしますが、それを言ってしまうと元も子も無い!!」


「溢れ出る常識人オーラ……そもそもこの男性は、一体誰なんでしょうか? 服装が正装な所から考えると、もしかして白雪の王子へ立候補の方ですか?」


「いや、俺は隣の国の王子で……」


司会者2人と王子が話しているのを見て、わかばは勢いよく立ち上がりました。


「確かな身分!隣の国はこの国と協力的で仲がいい!!そして常識人!!なにより人間!!」


「わ、わかばねーね?」



「優勝はこの王子に決定です。白雪を幸せにしてあげてください。これにて今回の大会を終了いたします。」



「「「「「えーーー!!!???」」」」」


あと2.3話で終わる予定です(多分)

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