2章:可能性を殺しに来た者 後編
和也は何かを感じて歩みを止めた。そしてそれにつられて小隊全員が足を止めて和也に注目した。無言の時間が数秒すぎた頃にゲレロが「准尉、どうしたんです?何かあったんですか?」と口を開いた。
「いや、何か銃声が聞こえたんだがーーー」
彼は目を凝らして聞こえたであろう方向を凝視するもそこには何も変わらない熱帯雨林が多い茂っているだけの空間が広がっていた。生き物たちの囀りも先ほどと変わらず響いているため誰が見ても異常があるようには感じなかった。無論和也自身も思考の上では「異常だ」とは感じていない。まるで危険を知らせるかのように直感が囁いてくるのだ
「准尉一体ーーーー」
「9時方向人影あり!」
ゲレロが口を開いたが、その前にクリスが大声でそれを遮った。皆が9時方向に銃を構えて陣形を展開していく。目標との接触距離まで約100m、和也もすぐ様地面に伏せて2脚を地面に立ててライフルスコープを覗く。目標は男性だった。マルチネス大尉が「状況報告!」と叫んだ。
「目標、傷を負っている模様、非武装ならびに防弾ベスト着!」
陣形の先頭にいたラドスがスコープ越しに覗きながら報告する。そして「よしクリス、ラースとともに接触。ラドス、和也目標から目を離すな。私とゲレロ、スタブローは周囲警戒!」
マルチネス大尉の指示のもと、クリスとラースが前屈みに素早く武器を構えながら移動する。その後ろをラドスが見守り、和也が傷ついた男性を警戒する。少しでも攻撃する態勢に入れば引き金を引く。目標に人員を集中させてばかりでは奇襲にあう可能性があるため残りの人員で周囲の警戒に当たるのだ
「目標接触、非武装!」
クリスが非武装を宣言したため目標を殺すことはなくなった。だが、周囲の警戒は怠らずに他の隊員が2人の元に向かう。傷を負った者の具合は素人目からでもかなりひどい状態であった。全身を切られた跡があり、左腕は欠損しており深い切り傷が幾つも見れる。その状態に衛生下士官のラースも治療のしようがなかった
「あ・・・・あ・・・・」
何かを訴えかけているがスペイン語で話しているため和也はほとんどが言っている意味が分からなかった。だが、レプソルはその意味を理解していた。そして、男性は間もなく息絶えた
「スタブロー上等兵、彼はなんと言ったんです?」
死んだ男性の目をクリスが手で閉じながらレプソルに尋ねた。レプソルは彼の話したスペイン語を分かりやすく翻訳した
「"切り裂き・・・"と言っておりました」
その内容に全員が一瞬言葉を失った。これは皆が想像していた内容ではなかったからだ。死に際の遺言か襲ってきた犯人の特徴か、助けてほしいという内容と予想している中で「切り裂きジャック」は意外すぎる内容だった。だが、その傷を見ればその言葉の意味もうなずける
「イギリスの殺人鬼か?今更模範囚でもいるのか?」
和也はかつて1888年にイギリスで起きた未解決猟奇殺人事件の犯人の模倣犯がの犯行かと皮肉った。当然そんな可能性は限りなく0だ。なぜならかつての事件の被害者は女性で売春婦が対象だったからだ。模倣なら先ほどのような男性を襲うことは切り裂きジャックの模倣ではない。そもそも「切り裂き」という遺言のみでそれを連想するのは勝手なことかもしれない。
「来てください大尉、薬莢が散乱してます」
周囲の警戒に当たっていたラドスが周囲に散乱している薬莢を発見したため報告した。和也も現場に行き周囲を確認すると確かに薬莢が散乱していた。ここで何かしらの銃撃戦が行われたのは事実だが彼らが移動した距離と時間を考えれば銃撃戦が起きた時間は墜落前になる。そして和也は薬莢の散乱状態を見て他の隊員が抱かなかった疑問を抱いたのだ。
「変だな」
ー普通に撃ったんじゃない。まるで当たってくれと言わんばかりの・・・
「どういう意味です准尉?」
現場の状況を脳内で推察中に状況を理解できなかった新兵のクリスが尋ねた。和也を含めてだがある程度察知しているようだった
「薬莢の散乱からここで銃撃戦が起きたことは分かるなクリス。だがそれだけではないんだ。見ろ普通に撃っただけじゃない。周囲に銃弾をばら撒いてる。まるで"見えない敵"に当たってくれと言わんばかりに四方八方に撃った後だ」
「だが、周囲に血痕の痕跡は見当たらない。標的には"当たってない"ということだな准尉」
「そうの通りです大尉」
ー締めの所をマルチネス大尉に奪われてしまったがようはそういうことだ。
マルチネス大尉は周囲の血痕がないことを確認していた。和也自身も勝てない大尉の技術の一つだ。これが経験の差かもしれない。他の隊員も周囲を探しているようだがこれといったものは見つからなかったようだ。彼らも怪我人がいる以上はこれ以上深追いをする時間などない。一刻も早い救出ポイントへ移動する必要があった。
「よし、時間がない。総員周囲を警戒しながら進むぞ。神経をスナイパー並みに尖らせろ、3m間隔音を立てるな」
薬莢が散乱し、銃撃戦が起きていることはどこかで自分たちが戦闘に巻き込まれる可能性があるということだ。皆緊張のあまり大粒の汗をかいている中でいかに冷静を保つかが問われる状況だ。音を立てずに移動するのは簡単なことではない。僅かな気の緩みが枯れ草や木々で生い茂る熱帯雨林で大きな音を立てて、敵に居場所を知らせる結果になってしまう
「嫌な予感だ・・・」
冷静な自分にらしくない一言か顔を叩き気合を入れ直した和也はマルチネス大尉の指示の元再び負傷者を連れて移動を再開した
ーーーーー救出ポイントから1km地点ーーーーー
蒸し暑い熱帯雨林の中を移動するのは大変なことだ。いくら訓練やら実戦で経験していようとも汗一つかかずにこなすの難しい。特に負傷者を運んでいる衛生下士官のラースと新兵クリスは疲れ切っている。こまめに休憩と負傷者の状態の確認を挟みながら進むことを繰り返して手元の時計では出発から2時間と50分が経過していた。
「大尉、現在の座標から救出ポイントはすぐそこです」
地図とGPS情報を照らし合わせながら現在位置を確認していたラドスと大尉が話している中和也を含めた残りは水分補給を行っていた。幸い今の休憩地点は木々に囲まれていたため日は差していない
「よし、みんなもうすぐ我が同志たちの"タクシー"が向かいに来ている所に着くはずだ。ここまでよく頑張ってくれた。もうあと少しだけーーーー」
「そこで止まれ!」
「((!!!!!))」
マルチネス大尉の声を遮ったのはゲレロだった。彼の銃の構える方向には血まみれの刃を手にした黒いフードを被った者がゆっくりとこちらへ近づいていた。すぐに大尉が「救出ポイントへ急げ!早く!」とラースとクリスに指示し、彼らは先に負傷者を連れて救出ポイントへと向かった、和也はとっさにMk.23を引き抜いていた。彼のライフルでは距離が近すぎて迎撃が間に合わないことを経験から察知していたからだ
「その武器を地面に置け、置くんだ!」
「・・・・・・」
ゲレロの警告にその黒いフード姿の者は全く意に返さず近づいてくる。一番の距離が近いゲレロを援護する形でラースとクリスを除いた隊員は的確に素早く配置展開を行った
「我がウルカステルの命によりーーーー」
声からして女性のようだ。ーウルカステル?聞いたこともない名前だ。
「最終警告だ!その武器をーーーー」
「ーーーー命を貰う!」
ゲレロの警告を最後まで聞くことなく彼女は剣を構えてゲレロへと襲いかかった。その瞬間にゲレロもM4カービンを発砲するもその女の動きは人間とは思えないほど早かった
「なんだこいつ!まるでーーーー」
「ゲレロォォォォォォォ!」
彼が発砲してから僅か数秒で彼女は剣をゲレロの胴体に突き刺した。そう、アサルトベストをいともたやすく貫いてだ。和也達はあっという間すぎて状況を理解できなかった。だが、本能的かは分からないが名前を叫ぶことしかその時はできなかった。ゲレロの目は既に光を見ていなかったーーーー
「撃てぇぇぇぇぇ!」
大尉の発砲により全員が女に銃撃を開始する。周囲に火薬の臭いと薬莢が散乱し、煙が周囲を舞う
「やったか・・・・?」
アサルトライフルにマシンガナーの火力ならひとたまりもない。そう彼らは思っていた。煙により状況を把握するのが困難な状況だが、ラドスがゆっくりとゲレロの元へと近づいていた
「ゲレロ!ーーーーダメか・・・・」
脈を測ったラドスが既にゲレロが死んでいるのを確認した。だが、彼はすぐに意識を戦闘モードに切り替えた。ーおかしい、死体がない!
ラドスは周囲をライフルを構えながら見渡したが女の死体どころか姿が見えない。あの瞬間に周囲に隠れても人間なら限界があるはずだ
「大尉!ゲレロ以外の死体がーーーー」
「ラドス!どうした!」
近くだった和也がMK.23を構えながらラドスに近づいた。ラドスは武器を持ったまま佇んでいた。これでは敵に「殺ってください」て言っているようなものだった
「おい、一体どうしたーーーー」
和也がポンっとラドスの肩を叩いた時に彼の首元から大量に血が吹き出して倒れた
「くそ!!!!」
和也はラドスのM4カービンを手に取った。周囲の煙を晴れてマルチネス大尉の姿を和也が捉えることができたが、ラドスまでもが殺されてしまった
「准尉!報告しろ!」
大尉もらしくない大声を張り上げた。和也自身も悲しみをこらえて報告した
「ゲレロ・スタッグ上等兵、ラドス・アーレイ伍長の両名の・・・・死亡を確認・・・・」
「くそ、よくも私の部下を・・・・!」
「3時の方向標的!目標は3時の方向だ!」
マルチネス大尉も悲しんでいる暇はない。この間にもレプソルが女を捉えてM249を発砲している。大尉も体制を変えて攻撃を再開した
「貴様は違うようだ・・・だが、わずかな可能性も脅威!」
女の言っている意味は全く理解できないが、この地形を知り尽くしているように上手く障害物を利用しながら銃弾を避けている。ーくそ、化け物め!
和也は皮肉る暇はなかった。レプソルの弾が尽きたからだ。「カバー!」の声に和也はM4を発砲しながら援護射撃を行い給弾ベルト装填の時間を稼ぐ。装填時間の長いところが軽機関銃の欠点でもあった
「大尉!ラースと共に救出ポイントへ!俺が時間を稼ぎます!」
「何を言っているんだ准尉!」
M4 カービンの弾が尽きた和也は至近距離まで迫った女にナイフで接近戦をしかけた。本来スナイパーの彼が接近戦など言語道断かもしれないが、彼自身も訓練でCQC、CQBの訓練は積んである。なにより、負傷者を含めて遠くへ避難させるにはこれで時間を稼ぐしかなかった。そして、ナイフは当然のごとく女の剣とつばぜり合いになる
「貴様・・・・そうか貴様が救いの可能性の"天からの使者"か・・・!」
「お前何を言って・・・・」ー天からの使者だと?何を寝ぼけたことを・・・!
「だが、そんな可能性はここで終える!」
「ガッ・・・!」
ナイフは弾かれた和也は大きくバランスを崩された。そしてそのまま強烈な蹴りを腹に受けてそのまま巨木に押し付けられた
「こんな脆弱な者が"天からの使者"か・・・嗤えるな!」
先ほどの蹴りと、巨木に叩きつけられた衝撃で視界が安定しない和也は何とか意識を戻そうと必死に格闘していた
「まあ、いい糧になってもらうか。天からの使者を喰らえば我が地位も高まろうぞ」
「なにを・・・!」
その言葉を言い放つ前に女は大きく口を開けて和也の首筋に噛み付いた。和也は激痛に声をあげることしかできなかった。ーこいつ吸血鬼かなんかか・・・!
「准尉!このやろう!」
給弾を終えたレプソルが構えて発砲しようとした瞬間に大尉は既に動いていた
「・・・・!」
女はマルチネス大尉のタックルで強制的に和也から引き剥がされた
「和也大丈夫か?」
「ええ、なんとか・・・」
血を吸われたが、時間は短かったために無事であった
「スタブロー!貴様はクリスらを追え!命令だ!」
「し・・・しかし大尉!」
「命令だ!早く行け!」
「・・・・・イエッサー!」
レプソルの顔は歯がゆい顔をしていた。が、上官の命令に従った彼はラースとクリスらの後を追った
「准尉、戦えるな?」
「ええ、海兵隊はこの程度じゃくたばりませんよ・・・」
タックルで飛ばされた女がゆっくりと立ち上がる姿を見ながら和也の状態を伺った。幸い視界は安定しており、Mk.23を握って発砲する力はあった。一方の女は全くダメージがない様子でケラケラ笑っていた
「あのまま逃げれば糧にならずに済んだ者を・・・」
「貴様何者だ!」
グイッとライフルを向けて威嚇するマルチネス大尉に女が再び答えた
「我はウルカステルの使者。我が神に逆らい、世界を変えようとする愚か者に"死"を加えんとする者。正義の代弁者には"鞭"を。偽善者には"毒"を。神の使いに"死"を。」
「イカれてやがる・・・」
和也たちにとっては言っている意味など当然理解できるものではなかった。この瞬間にマルチネス大尉は不意打ちとも言える引き金を引くことをした。先の戦闘から殺すのはこの瞬間しかないと決心したのだろう
「・・・・・・!!!!!」
胸に数発の銃弾が撃ち込まれた女は血しぶきを吹き出しながら悲鳴をあげることなく倒れた。こうしてみると不意打ちだがあっけない
「いいか准尉。これはスポーツではない。血みどろの殺し合いにルールなど存在しない」
一切和也に振り向くことなくそう告げたマルチンス大尉はそのまま死んだ仲間に対して十字を切って冥福を祈った。和也自身もそれに釣られて同じことをし、黙祷を捧げた。ー仇は討った。どうかやすらかに眠ってくれ
「さあ、救出ポイントへ急ごう。彼らが待っている」
「サー。その前に"恋人"を向かいに行ってきます」
戦闘の際に地面に放り捨てられている彼の愛銃であり"恋人"のM82A3がある場所まで向かった。その道中で先ほど弾切れになったMk.23のマガジンを交換してホルスターへとしまい首元を触る。先ほど噛まれた場所だ。触った感じは傷口は広くなく、幸い血は止まってはいるが何とも言い難い違和感を感じる
「大丈夫か准尉?基地へ行ったら診てもらえ。優先事項だ」
「大丈夫です大尉。熱い"ディープキス"を貰っただけです。問題ありません」
拾い上げた"恋人"を肩に担いだ和也は心配する大尉に対して「笑えないジョーク」を言える余裕を示した。本当の所は結構痛く、何とも言い難い違和感を感じるのだがそれは自分自身の内心にしまって置くことにした
「そうか、それならいいのだが・・・」
「心配いりませんよ、さあ行きましょう」
救出ポイントへ向かおうと和也は武器を構えてマルチネス大尉を伺った時に和也は信じられない光景を目にし、思わず叫んだ
「大尉!後ろ!」
「!」
和也が叫んだ時には既に遅かった。マルチネス大尉の腹部にはあの女の剣が突き刺さり、大尉の苦痛を示す声が辺りに響いた。ー冗談じゃない!バケモノめ!
「大尉!」
「グウゥゥゥ・・・ば・・・バケモノめ・・・!」
大尉が弱々しく呻きをあげる中女は先ほどと比べると表情が変わっていた。まるで死刑執行人の死神の如く赤い目をギラつかせながら剣を深く差し込んで行く
「我が神に逆らい、世界を変えようとする愚か者に"死"を加えん。貴様らにはここで死んで貰わねばならんのだ!」
女自身も決して余裕がある訳ではない。離れた場所にいる和也にも女が死力を振る絞っていることが分かるほどだ。だが、和也はどうすることもできないでいた。武器を構えて撃てばマルチネス大尉にも当たるからだ。残念ながらライフルを構えて正確に女の頭を狙う猶予などなかった。「どうすればいい?」かと必死に頭の中で思考を張り巡らせていると「撃て・・・撃つんだ准尉・・・」の声が聞こえハッと我に返った。大尉が自分ごと撃てと言ってきたのだ。
「大尉!しかし・・・」
当然だが和也は迷った。上官を巻き込んで撃つなど過去の経験からしても絶対にないことだからだ。いかなる危機的状況でも仲間を巻き込んで撃つなど和也は絶対にやらなかった。だから引き金を引くことはできない。
「撃て!構わん!私ごと撃て!」
マルチネス大尉も最後の力を振る絞って女を拘束して身動きが取れないようにした。和也も必死に己と戦いながらM82A3をマルチネス大尉、上官に銃口を向けた
「おのれ!忌々しき愚か者め!」
抵抗しよとさらにナイフを深く入れて切り裂こうとするが、マルチネス大尉が全身の筋肉の力を入れてそれを必死に抑え込んでいた。しかし、それも長くないのは大尉の顔からも伝わってきた。
ー落ち着け!冷静に・・・
自分の上官であり、恩師を撃つ恐怖から手元がブレるのを必死に抑えていた。だが、どうしても最後の引き金を引けずにいた。時間がない。ここで大尉の期待を裏切るのか俺は?
「和也ァァァァァァァ!」
大尉が最後の断末魔とも言える叫び声あげた。その瞬間に和也は自然と引き金を引いていた
「クソォォォォォォ!」
M82A3より発射された12.7x99mm NATO弾は一切の慈悲なく真っ直ぐに正確にマルチネス大尉らに向かっていき命中した。身体を両断するほどの威力を持つため、抑え込んでいた大尉の右肩は吹き飛び、女の身体は両断した。死に間際マルチネス大尉が「よくやった・・・准尉・・・」と笑いながら言っているのが和也には聞こえた
「俺は・・・俺は・・・・」
死んだマルチネス大尉の元へと駆け寄った和也は無念の思いがこみ上げていた。自分自身の上官を敵を倒すためとはいえ撃ったのだ。相当の想いが和也にのしかかっているのは当然だ
「大尉・・・これでよかったんですか?」
目に涙を浮かべながら死んだ上官の顔を見つめる和也。不思議なことに死んだその顔は誇りと達成感に溢れていた。それを見た和也も涙を拭い立ち上がった。そう、いつまでもメソメソと泣いていては死んだマルチネス大尉に顔向けなんて出来ない。彼もそう思っているはずだ。和也は数分の黙祷を捧げて気持ちを切り替えた。救出ポイントへ向かった皆の元に合流しよう。だが、その考えはすぐに打ち破られることになった
「彼は勇敢でした。そしてあなたも・・・」
突然女性の声がしたため、バッと振り返た和也は声の主にM82A3を構えた
「誰だ?」
冷静を装っている和也だが内心は神経が過敏に反応し、今でも引き金を引いてしまいそうなほど焦っている。それも当然だ。先ほどまでこの場には殺した女とマルチネス大尉と合わせて3人しかいないと思っていた。だが、いつからか突然タイミングを見計らったかのようにその者は現れたのだ。そして和也の問いに真っ白な純白のフードを外して顔を見せてこう言ったのだ。
「私はイベルタ王国のセラ。あなた様をお迎えにあがりました」
ーーーーー1章:可能性を殺しに来た者 後編(完)ーーーーー
前回と比べて文章が多くなってしまい、急な展開があったかもしれませんがその点は次回で改善したいと思います。
話の展開がわからない場合、誤字脱字は質問していただければネタバレにならない程度の回答ならびに訂正をしたいと思っておりますのでよろしくお願いします
では、次回に続きます。
皆様のご意見ならびにご感想、要望等お聞かせください
最後まで読んでいただきありがとうございました。