11 それぞれ
奏心は白玉楼に通っていた。
「おはよう。」
「おはようございます。妖夢さん。」
「夢稟は?」
「魔力の枯渇でお休みです。」
「あら?天狗?」
「ついに奏心さんにも天狗と言われますか…。」
文は前の日の鬱を背負っていたため、かなりダメージが連なった。
「!」
全員が空を見た。
「何よ?那奈海。天翔も祈李魔も、夢稟も居ないよ。」
「あっそう?でもそれだけじゃないの。」
視界の橋で操りになってる人が居ないかを確認した。
「戦意はないよ。安心しな。」
「あなたの安心は鬼畜を指します。」
言わんことなしに文が操られかけているがバレて解除される。
「あなたを標に白玉楼の景色を見ようとね。西行寺家の門も見てみたかったしな。」
その時、向こうで煙が上がり始めた。
(あそこは守矢神社!?)
「何あれ?」
「知るわけ無いでしょ?」
那奈海は飛んでいった。
「那奈海……ね。」
「スキマを拝借。」
そして天翔と祈李魔に連絡を送る。
「守矢神社に祈李魔が行った。」
「宴会なんですか?」
天翔は早苗の言う事に耳を傾けた。
「ええ。」
「節目はそこだな…。」
「お揃いお揃い♪」
「そっちに那奈海…」
「遅いよ奏心。」
「今日こそ戴こうかしら?」
「無駄よ。そんなに分身が欲しければあげるけど。」
そう言って手にしている剣で左肩から右腰にかけて斬った。すると煙が出た。
「それと煙は?」
「遊びに来たらいきなり神奈子に撃たれてね。咄嗟に陣反射したら地面に刺さりこんで大変だったよ。お陰で周りの木々が傾いちゃってね。直すの大変だったよ?」
「ルックス良いからねあんたは。用はもうないし退こうかな。それと宴会、行くの?」
「あんた次第だぜ。」
天翔は背を向けて賽銭箱の中に入れた。
「諏訪子様?」
「チッ」
そうして飛んでいった。
「囮なんだけどな。」
見上げた天翔は紫の隙間のとこらから祈李魔を連れてくる。
「何?」
「持ち主は僕だよね?」
「うん!」
「アリス?」
「誰かと思えばイナバちゃん。」
「で、人形使って苛めるの止めない?」
人形の手には刃物。
「お手伝いしにいきませんか?」
「そのつもりよ?」
すぐにアリスは歩き出す。イナバも付いていく。
「でも異変は有りませんでしたよね?」
「何よ?」
「なかなか怖いこと考えてますね。」
さとりに言われかけるが勇儀は睨み付けて黙らせる。怪力を振るえば玉転がしにでも出来る。
「あ、謝りますから力を入れるのだけは止めてください!!」
勇儀は容赦しなかった。
「痛ぁぁぁーーい!!!」
「天翔?気になるの?」
「祈李魔の件でも、関係の面でもね。」
「モテっ子だしね。」
「個人的には…………………だね。」
「ふふふふ。」
笑ったのは夢稟だ。
「余程なアホは居ないから皆も分かってると思うよ?祈李魔はね。」
ここでも呼び名ブレイクしてますねw
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