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この空の下で  作者: 石川美由紀
20/92

予選会12

仕事を休んで、父親も直ぐに帰ってきて来た。


「ただいま、急いで帰ってきたぞ。詩織の検査結果を、詳しく俺にも教えてくれないかい。」


まだ弱々しく眼に涙を貯めて、父親を見つめながら話し出す母・・・



「総合病院のドクターが言うには、詩織の足首に悪性の腫瘍があるって・・・」


母は、泣きながら、言葉が詰まる…



俺も一緒に病院へ行けば良かった、と思っている父、あまりの落ち込みので悲しげな母さんを見て要られない。


「どうするんだ!?俺から詩織に話して、病院へ連れて行こうか!?」


「貴方にお願いいたします、詩織に上手く説明してあげてね。」


「解ったから、もう泣か無くて良いから…。」



だって、あの娘は、もうすぐ夢にまで見た、オリンピックの代表選考大会が始まるんですよ。


せめて…それまでは、病気の事をなんて、言ってあげたら良いのか解らない…?

貴方お願いします、詩織をせめて代表選考大会に出してあげられないかしら…


父に弱々し話しかける母。

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