一話 死の招待状
※完全趣味で初投稿なので文が支離滅裂な場合があります。ご注意下さい。
1話 『死の招待状』
『行ってきます!母さん!』
明るい挨拶と同時にドアを開ける。僕はアルマンド・パーカー。僕の家は農家で朝は野菜を街に売りに行っている。これが日課だ。
『行ってらっしゃい。アルマンド!気をつけるのよ!』
今日も天気が良い、野菜が売れそうだ。
今日も僕は呑気にそんなことを考えながら、街に出かけて。
.............................
しばらく経つと街に着き、いつも通りに野菜を売り始める。
『いらっしゃーい!今日も新鮮な野菜を持ってきたよー!』
『やぁ!アルマンド!今日もありがとな!りんご
を3つとぶどうを2つ買って行こうかね!』
気さくに話しかけてくれるのはビーノおじさん。
いつも野菜や果物を買っていってくれる。
『ビーノおじさん!いつもありがとう!』
『それはこっちのセリフさ、それより、兄ちゃんの様子はどうだ?』
その話をされた瞬間、僕は表情を曇らせた。
僕には5つ年上の兄がいる。兄は5年前から家に引きこもってしまったのだ。その理由は
『今年もついに12月になってしまったんだね..
また人がいなくなる..』
『また"招待状"がくるんだね..死にたくないよ..』
そう、その"招待状"が理由である。
兄は5年前にその"招待状"をもらったのだ。
何故その招待状が原因か?その招待状が渡された者は...
戻ってこないからだ...
兄は唯一帰ってくることができた1人だった。
しかし明らかに様子がおかしかった。他の人達はどうしたか聞いてみても答えず、何を聞いても答えず、ただただ、顔が蒼白し、震えるだけだった。それを見た村の人達は恐ろしくなり、招待状が来ても無視をするものも現れた。しかし、無視をした者も悲惨なことになってしまった。
どうなったか?次の日鍋に煮えた状態で見つかったのさ、それも無視した人は共通でね。
そして、招待状はこう呼ばれるようになった。
ーーー死の招待状ーーー
兄は何も答えてくれず、招待状の謎が深まるばかりだった。
『兄ちゃんは相変わらず、何も喋ってくれないし、ずっと何かに怯えたままさ』
『そうか、何があったんだろうなぁ..全く...俺たちが何したっていうんだろうなぁ...まぁ、招待状が来ないことを祈るしかないな』
『そうだね...』
今月は12月、招待状が配られてしまう月だ。
この平和な日常も今終わってしまいそうで怖い。
そんなことを思いながら、僕は仕事を終え、家に帰っていった。
.........................
『ただいま〜!母さん!今日の夕飯は何〜??』
僕はドアを開け、いつものように母さんに夕飯のメニューを聞いた。しかし、母さんの様子がおかしかった。
『あ、あ、あ、』
『母さん!顔真っ青じゃないか!具合でも悪いの?!』
僕は母さんに駆け寄り、話しかけた。
『ちが、違うの、でも、嘘...うそ...!!嘘だといってちょうだいよ!!』
『母さん!落ち着いて!どうし...』
どうしたのといいかけた時、母が手に握っているものに気づいた。
それは黒い封筒だった。
『母さん..それ...』
『洗濯物を干していたの...そしたらカラスが飛んできてね?この手紙を渡してきたの...それで..中身を見てしまったの...』
ーーーアルマンドの名前が書かれてあったの
心臓の音がうるさい。吐きそうだった。
そんな、そんな、こんなにも早く日常が崩れてしまうなんて。嘘だ、嘘だ、嘘だと言ってほしい。
でも、その黒い封筒は紛れもない....
ーーー死の招待状だったーーー
これから引き続き不定期に投稿していきたいと思います。
楽しんでいただけたら幸いです。