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官僚猫<どうして国外と連絡が取れないんですか?

初投稿です(大嘘)

閣僚会議室では重い空気が漂っている。

しかし同時にどうしてもコミカルな雰囲気が所々に垣間見えた。

なぜなのかというと、そこに居る人物たちが殆ど現場猫だったからである。


「何度も試しましたが国外との通信が全て途絶しています」


二足歩行のスーツを着た三等身の猫が驚愕の表情を浮かべながら手元の資料を読み上げた。

続いて海軍の軍服を纏った猫が言葉を繋げる。


「海軍は現在測量船を伴い我が国の周辺海域の調査に奔走しております、暫くは調査に時間が掛かるかと」


首相の椅子に座っている現場猫ではない唯一の人物がスーツ姿で空中に浮かんでいるウィンドウを忙しそうに操作していた。


「南洋諸島に足の長い海軍爆撃機回して長距離偵察よろしくぅハイ。本土でも同じように全方位調べて、陸地が見つかったら歩兵と外交官積んだ船を送ろう」


この人物こそが何の因果かVRゲーム中に謎の現象に遭遇した被害者だった。

彼は現状の把握の為に応答の無い緊急停止ボタンを連打しつつ、指揮下の艦隊と航空部隊に指示をウィンドウ上で出している。

ウィンドウの地図上には日本本土と沖縄・台湾・南洋諸島以外が霧に包まれたように見えなくなっており、

現在進行形で艦隊と航空部隊の視界範囲と通った所にだけ霧が晴れて見えるようになっていく。


「これは面倒な事態になりますね。間違いない・・・」


独り言を呟くと、秘書猫が書類を鞄から出しながら追撃をかけて来た。


「それはそうとして、満州と中華民国から格安で輸入していた資源が途絶して軍需工場と造船所が止まっているんですがそれは」


「もう(面倒事に)なってる!」


首相猫<どうして


閣僚会議があってから数日。

首相が官邸でウィンドウを使って艦隊の操作を行いつつ日々の書類を捌いていると、遂に大きな島が見つかった。


それまでの精々補給拠点になりそうな小さい島や島嶼と違い、パッと見でオーストラリアの半分はありそうな大陸であり、現地住民が居そうな感じである。


「よっしゃ!とりあえず上陸地点目星つけよ!」


喜びながらも既にウィンドウは上陸させるべき海軍陸戦隊と歩兵師団の選別に回っているあたり、ゲームのやり込みは充分のようだ。

それから暫くしたら海軍省の赤煉瓦からやってきた連絡で詳細を聞くと、上陸地点の確保の指示を出し、ゲーム画面と実際の書類の二重決済の苦行へと戻る。


しかし喜んだのもつかの間、仮設港湾と仮設飛行場をぶっ立てて大陸の探索を歩兵師団で行うが、現地住民はおらず。

それどころか、凶暴な獣や謎の生命体に襲われる事態が続発。獣狩りに物資を消耗。

報告書によると、野生動物以外に動く石像なり岩石の塊や軟体生物やら悪霊までが襲い来るふざけた土地の様だ。


だが首相はそれらの鎮圧を軍を使ってまで行い、大陸の確保を急がせた。

それは同行させた地質学者からの報告が有ったがためである。


「鉄が・・・鉄とアルミがいるんじゃ・・・」


この大日ペ帝国ではもっぱら鉄とアルミが不足している。

戦闘力を維持する為にも、航空機と陸軍装備に艦船と馬鹿食いする資源を調達しなければならない。

それの大部分を賄えそうな埋蔵量を誇る土地はまさしく喉から手が出るほど欲しい。戦争してでも欲しい。

万が一どこかが領有宣言して来ようものなら戦争待ったなしまである。


なので急いで領有化をケチ付けられないように工業力をぶち込んで採掘まで急かしていた。


ちなみに石油は最低限文化的量は樺太から出る分と人造石油で誤魔化しながら動かしている。

続きません(迫真)

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