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女のコは生きている。

君と付き合うなら

作者: 誣妄 姫子

「伝える」って大変ですねー

「君が大人になったらね」

そう言ってそばにいた


「私への愛し方を知ったらね」

無理やり押し付けていた


自分からなんて

とてもじゃないけど怖くて

貴方にはたくさん迷惑かけておこう


「憂鬱」

が似合う私の顔と

「美」

が似合う貴方の顔と


向き合えないことは知っていた

だからこそ

君が来てくれなきゃなんにも出来ない


唯一気の許せるこの場所で

君が愛せるこの場所で


伝わらないことは知っていたけど

伝わることは知らなかった


他人に向けられるその声が

また私をいじめ始める


行かないで

抱きしめられない私の手

好きだよ

貴方はいつでも私を捕まえるのが上手で


むず痒さがどんどん

染み渡って私を支配する

嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。

そんな言葉が頭を回って


鏡をみて「気持ち悪い」って笑うんだ


今日も自分を見て

頑張ろうってお外へ出るんだ


なんにも感じないお外に触れて

誰にも知られない私を連れて


少し違うだけで

羨ましさや嫉妬が勝ってしまう

鎖に繋がれだ自分を心に閉じ込めて


「おはよう」だけ声をかけて

「愛してるよ」ってさとして

「泣かないで」ってあやして

「もうすぐだよ」ってなだめて


「一緒に行こう」って鎖をとるの


でも、帰ってくると


「ただいま」って自分で鎖に繋がる


それが何より

今は心地がいい


誰も知らないからこそ

潰れない


君がいつか知ったら

何かしら崩れて、壊れて


私に甘いキスを落として下さい

閲覧ありがとうです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 言葉にしがたい女子の葛藤をうまく言語化できていると思います。「鎖」という単語を選んだことが素敵だと思います。
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