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雨の日

外は雨で五月蠅いから

作者: 凡骨竜
掲載日:2017/08/10

台風かぁ。雷よりかはマシかな。

雷嫌いだし。音と光だけど。

雨もスゴイから、今日はソトに出れそうに無いな……飯、どうしよ。


冷蔵庫をあける。

牛乳、たまご。他、調味料。

冷凍室をあける。

鶏肉、豚肉少し、ひき肉。

野菜室をあける。

キャベツ、たまねぎ、じゃがいも。


「おーい、飯、どーする?」

「適当でいいー。」


溜息一つして俺はフライパンを温めて油を入れる。

しばらく待つ間にキャベツを細切りに。

油が跳ねそうになったところにキャベツ投入。

玉ねぎも細切りくらいにして投入。

そこに鶏ガラ粉末と塩コショウして炒める。


玉ねぎが透けてきたら、タマゴの準備。

2?3個用意して、溶き卵に。

その間に火は強火から中火へ。

野菜をよく炒めたら、

フライパンの中央に丸く寄せる。

そこに溶き卵を投入。

中火より少し弱火にして、蓋をする。

そのまま5分ほど待つ。

蓋を開けて、ひっくり返す。


かさ増ししてるだけだから、

別に綺麗に卵焼きにならなくてもいい。

いざとなったら菜箸でかき混ぜて、

タマゴ炒めにしてもうまい。

火は中火に戻して、3分くらい焼く。

あとは皿に盛るだけ。

味が薄いと思ったら、

ケチャップでもマヨネーズでもソースでも。


あとは白飯と共に。


「いただきます。」


もう一品用意するなら……そうだな。

味噌汁とか沢庵とか、冷奴とかでもあれば良いんだけどな。

今日はそんなに手をかける気もないから、これだけ。


「.....うまい。」

「俺が適当に作ると毎回美味いって言うのなんでさ。」

「事実だから。」

「張り切って作ると大概文句言うじゃん。」


「そりゃ、チャレンジ料理作るからでは?」

「そーだけど、なんかむかつく。」


食べ終わって、二人分の食器を片付ける。


「食べるもん食べたし、なにすっかな。」

「ゲームとかする?パソコンで。」

「するする。コンビニは?」

「行きません。」


「台風がもうすぐ来るのに行くわけがない。」

「えー。お菓子ぃー。」


軽くチョップしたら、俺もパソコンに向かう。

少しゲームしてから背伸びする。

俺はそいつの方を向いてみた。

ゲームに熱中してるようだ。


「……なぁ。」

「んー?」


俺は小さくつぶやく。


「好きだぞ。」

「おれもー。」


言うだけ言って画面の方向いてる。

俺は何も言わずにそのまま黙ってる。

暫くしたら、ゲーム止めて隣に来た。


「好きだよ?じゃなきゃ、一緒に居ないでしょ?」


そう言って上目遣いされたので、俺は笑って、そいつの頭を何度も撫でた。


ソトはまだ雨で五月蝿い。さすが台風というか何というか。

たまに雷も光ってて、こわい。少し俯いてたら、顔を覗き込まれる。


「大丈夫?」

「大丈夫だけど、怖いものは怖い。」


そういうと撫でられた。その手の感触で少しだけマシになる。

俺は深呼吸して、頭を預けると、軽く撫でられた後に抱きしめられる。


「大丈夫だからね。」

「……うん。」


優しく抱きしめられ、しばらくそのままじっとしていた。

これじゃあ、いつもと逆じゃないか。

ちょっと悔しい。普段はこんなことないのに。


「家、大丈夫かな……。」

「大丈夫だよ。」


分かっては居るけれど。

分かっているけれど、どうしても不安になる。

停電になったり、窓が割れちゃったりしたら、とか。

風も雨も強いし音を立てているから。


「じゃあ、さっさと寝ちゃう?」

「それもそれで勿体ない気がする……。」


まだ21時を回った頃。大人が寝るには早めの時間。

普段の俺なら、次の日の仕事のためにそろそろ寝る準備をする頃。


「……やっぱり寝ようかな。」

「そう?」

「うん、寝ちゃえば分かんないし。おやすみ。」

「おやすみー。」


寝室でベッドに横になって布団を被る。

今の時期はエアコン使ってるから、暑くはない。

寝てる間に寒くて起きちゃうくらいだ。

布団に入ってると、眠気もやってくる。

しばらくすると、あいつも寝室に来て、ベッドに横になる。

どちらも特に何かをしゃべるわけでもなく。

あいつの方から抱き着いてくる形で添い寝していた。


「おやすみ。」


改めて小さく呟く。

安心と信頼と、ほんのちょっとの感謝を込めて。


「うん、おやすみ。」


その声を聴きながら、眠りに落ちていく。


=完=

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