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兄との休日

今日の日の曜日は久々に兄と過ごすことになった。

過ごすと言うよりは兄の着せ替え人形になる日と言ってもいいかもしれない。

あ、変な意味ではないですよ!!

兄の描いたデザイン画を基に作られたドレスを私が着る日なのです。


ゲームでは仲の良くなかった兄妹が、今のように仲がいいのも兄のデザイン画のおかげなのよね。

兄は子供の頃から絵を描くのが好きだったけど、”公爵家の跡取りが絵を描いてはいけない”と何故か思っていて描いた絵は隠していた。

それをたまたま小さい頃の私がみつけて、描かれていたドレスが気に入って父にこのドレスを作ってほしいとおねだりしてしまったのがきっかけ。

それに気付いた兄が顔色を変えて絵を奪い取ろうとしたんだけど、父もその絵が気に入ったらしく私にそのドレスを作ってくれた。

そのドレスは未だに私の宝物としてクローゼットにしまってある。

兄はその事がきっかけで気兼ねなく絵が描けるようになり、その頃から私のドレスは兄デザインで作られるようになっている。

それがきっかけで毛嫌いしてた兄と仲良くなったのは私が単純だったからなのかしら。


ただ、兄はデザイン画は私の為にしか描かないのよね。

だからお針子さんも兄の無理難題にこたえようとするのかもしれない。

記憶が戻ってから改めて兄にもらった服を見るとよくこんなのが作れたよねって言うドレスが何着かあった。


そして今私が試着中のドレスは薄い水色でシンプルなデザインだけどもトップスがレース編みなのです。

これ絶対大変だよねと私は思うのですが、お針子さんはうっとりで満足気。

完成品を見ればそれまでの苦労は気にならないのでしょうか。

私には無理な芸当だよ・・・。


ようやく兄とお針子さんのチェックが終わったと思ったら兄が部屋を出て行った。

どうしたんだろうと思っていると何と王子を連れてくるではないですか。

お兄様、今日は試着でまだ完成してないドレスを着てるのに王子を連れてくるとは何事ですかと言う気持ちをこめて兄を睨むけど、兄は全く気にしていない。

しかも王子の側には宝石商らしき人もいる。


「あのドレスにあう宝石はあるかい?」


入ってくるなり王子が宝石商に聞くではないですか!!

どういう事ですか!!

私の戸惑いを余所に宝石商は持ってきた宝石を王子に見せ、商談に入っている。

たまに兄が口をはさんだりして3人で楽しそうに会話してますよ。

私が蚊帳の外にいる気がするのは気のせいじゃないですよね・・・。


「お兄様?どういう事ですの?」


会話の邪魔をするのもどうかとは思ったけど、勝手に話が進んで行くのも困るので兄に声をかけると忘れてたって感じで私を見ましたよ!!

ちょっとひどくないですか?


「ああ。今日はアルと気分転換にリアを着飾る事にしたから」


「私に断わりもなくですの?」


「リアなら断らないと信じてる。

 そのドレス以外にも何点か用意してあるんだ」


兄よ、笑顔でそんなこと言わないで欲しい。

何点かってそんなにドレスあっても着る機会がなければもったいないでしょ!!

そう思ってると王子が兄を援護してくる。


「せっかく毎日同じ学園にいるのに滅多に会えないだろう?

 それに色々あったしねたまには目の保養も大事だよ。

 大丈夫。ちゃんと個人的にためたお金でリアにプレゼントするから。

 それに近々、学園で新入生歓迎のパーティーもあるからね。

 その際にぜひ着て欲しい。だから今日は楽しんでよ」


王子よ、パーティがあると言えど何着もいらないと言いたい・・・。

というか目の保養って実はそっちが目的?


「私が楽しめる気がしないのは気のせいでしょうか」


溜息をつきながらの私の言葉を2人は全く気にしない。

まー。

王子の言う色々あったはドーラの事だろうな。

退学の後も色々あるようだ。

エーリクからは調査結果は時が来たらちゃんと話すからそれまでは待ってほしいと言われてしまったのよね。

どうも単純な事件ではないようだ。


そんなこんなで私は2人にあれもこれもと試着をさせられる羽目になった。

お茶の時間にはぐったりしたわたしと生き生きしている王子と兄がいた。


最初は久々の交流で記憶持ちであることがばれないかドキドキもしてましたとも。

楽しかったかと聞かれれば楽しかったと言えますとも!!

でも、何故こんなにぐったりするほどは勘弁してほしい・・・。

普通は女性の買い物に男性が付き合わされてぐったりするのではないかと何かが違う気がすると思いながらも疲れを癒すためにお菓子とお茶を楽しむことにした。


服のデザインとかについて憶測で書いてます。

表現とかおかしかったら遠慮なく突っ込みをお願いします。

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