相互依存
俺は、双子だ。
妹と俺は、生まれた時から友人であり、兄妹であり、ライバルであった。
そして、何もかもを言い合える、本音でぶつけられる仲であった。
「おにいちゃん、どうしたの」
不思議そうな顔をして俺が寝ているところを邪魔してくる妹の顔が見えた。
「……寝てるんだよ」
しかも、動けないと思ったら妹が俺の体を押さえつける形でまたがっていた。
「そりゃ、見たらわかるよ」
「なら、邪魔するなよ」
結局起きてしまった俺は、妹をどかして布団に座る。
妹は、すぐそばの畳のところに立っていた。
「んで、どうした」
「夏休みの宿題。見せて」
「んなもん、勝手にみればいいじゃないか。一緒なんだし」
俺はすぐに言う。
「でも、一応言っておかないとね」
たった、それだけの会話だったが、俺たちは、互いに必要としあっている。
もう、俺たちは離れることはできないようだ。
そんなことを考えながら、俺は二度寝をすることにした。