第八話
学校が忙しかったという言い訳です。
すいません。
ギルドに入った俺は、受付嬢にルーセビウスのギルドマスターから渡された推薦状を渡した。
受付嬢はその内容を確認してから俺をギルドの奥にあるとある部屋へと案内してくれた。
「ただいまギルドマスターをお呼びしてきますので、少々お待ちください」
そう言って受付嬢は部屋を出ていった。
しっかしすごいなー。この部屋、シャンデリアとかあるぞ、ルーセビウスのギルドとは大違いだ。さすがは首都にあるギルドってとこかな。
俺がそんなことを考えていると、部屋のドアが開いた。
「やあ、君がスレイ・アークハルト君かい?初めまして、私はこのヘントリアのギルドマスター、バンドルだ。よろしく頼む」
三十代半ばくらいだろうか、赤髪をオールバックにして少し髭を生やした男が部屋に入ってきて自己紹介をしてくれた。
この歳でギルドマスターとはすごいものだ。ギルドマスターというのは基本的に引退した冒険者の中でも、現役時代にある程度の活躍をしたものしかなることができない。
なぜかというと、ギルドマスターの仕事というのは実のところギルド内の争いの抑止力のようなものだからだ。
依頼品などの配分などで揉めたりする冒険者の争いを止めたりすることができなければギルドマスターは意味がない。
事務などの仕事は受付嬢などが分担してやっているため仕事は少ないが、その分こういったことを解決するのがギルドマスターの役割だ。
相手に、挨拶されたのだから俺も挨拶はしておくか。
「初めまして、知っているとは思いますがEランク冒険者のスレイ・アークハルトです。ルーセビウスのギルドマスターに推薦を受けてきました」
「これは丁寧な挨拶をありがとう。早速だが以来についての話をしよう。そこの椅子にかけてくれ」
バンドルさんは俺に席に着くように言ってから資料を取り出した。
「今回君に受けてもらう依頼はこれだ」
俺に一枚の紙を渡してきた。これが依頼書なのだろう。
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『ミノタウロスの討伐依頼』
依頼人 ヘントリアギルドマスター
ヘントリアの南門に侵入者騒ぎがあったのは知っていると思うが、その付近でどうも魔族の活動が見られているらしい。
今はまだ低級魔物程度しか被害はないそうだが、門を抜けた先の森の最深部にミノタウロスらしき影を見たという目撃情報が入った。
魔法石にその姿を写して依頼完了となる。
ミノタウロスは人を見つけると襲いかかってくる習性があるため、見つからないように十分注意すること。
報酬 20000ウル
クリスタル3個
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「………本気ですか?」
「ああ、依頼人は俺ということになっているが本当のところは王室からの依頼となっている」
なるほど、だからこんなに報酬が豪華なのか。
「でもそれなら何で騎士団を動かさないんですか?騎士団の方がよっぽど強いでしょうに」
「先日の侵入者騒ぎだ。王城は未だ厳重警戒を続けている。騎士団を動かすよりは冒険者に頼んだほうが早く事が済むと思ったんだろう」
そういうことか。
それにしてもミノタウロスとはさすがに今回はヤバイかもな………。
三日に一回なんてもうなかったことに………
できるだけ早めに次話も書きたいと思っています。
感想、指摘待ってます。