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第五話

あやうく失踪しかけるところでした。

翌日、俺がヘントリアに行く準備をしていると後ろから声をかけられた。


「よお、スレイ。聞いたぜ、ヘントリアに行くんだってな」


俺に声をかけてきたのはラダムさんだ。

いつものごつい鎧姿ではなく、Tシャツに短パンという服装だ。


「ラダムさんじゃないですか。今日は依頼を受けていないんですか?」


「実は昨日依頼から帰ってきたとこなんだよ。今回の依頼はなかなかに手ごわかったからな。しばらくは休養を挟むってわけだ」


「そうだったんですか。ちなみにどんな依頼だったんですか?」


「ああ、オーガが森の方で暴れてるからそいつを退治してきた。今までも多くの冒険者が討伐にむかったようだが、誰も手に負えないということで俺が行ってきたわけだ」


オーガとは魔物の一種でゴブリン系の魔物の中でも上位にあたる魔物だ。

ゴブリンやオークを従えていて、人を襲うこともある危険な魔物だ。

通常はBランク下位の魔物であるが、希に変異種などが現れる場合がある。

Aランクのラダムさんが駆り出されるということは今回はそれだったのだろう。


「それはまた大変な依頼でしたね」


「まあな。でも断るわけにもいかないだろう。名指しで依頼を受けるということは信頼されているという証拠だ。その信頼を裏切らないためにも頑張らないとな」


相変わらずすごい人だ。

改めて思う、この人は金や名誉のために冒険者になったのではなく、心の底からこの街が好きなのだろう。

だからこそギルドからも絶大な信頼を得ているのだろう。


「それはそうとして、ラダムさんはここで何をやっているんですか?」


「今回の依頼で武器が壊れたからな、武器の製造を依頼しに行ったところだ。あとは、打ち上げ用の食材の買出しだな。依頼達成の祝賀会をギルドでやるんだ。お前も来るか?」


「いや、遠慮しておきますよ。どうせ朝まで酒に付き合わされるのが目に見えてますからね。それに、明日の準備もしておきたいですからね。今から武器屋にでも行こうと思っていますよ」


「おう、それじゃ気をつけていってこいよ。最近どうやら魔族の活動も増えてきてるらしいからな」


そう言ってラダムさんは俺に背を向けて歩いていった。


「ああそうだ、お前に頼みごとがあったんだ」


ラダムさんは三歩進んでから後ろを振り返って言った。

そして、一枚の封筒を渡された。


「ヘントリアでヘガルツという人にあったら渡してくれ。」


「へガルツってあのSSランク冒険者のヘガルツですか!?何でそんな人に手紙なんて?」


SSランク冒険者はこの世界にわずか十人しかいない。

ヘガルツという人物は『戦士』の二つ名で有名だ。


「なんでそんな人と知り合いなんですか?」


「昔にいろいろとあって知り合いになってな。今でもいろいろと世話になってる。何か困ったことがあればあいつのところへ行けよ。助けてくれるはずだ」


「分かりました。渡しておきますよ」


「それじゃ、頼むぜ」


そして今度こそ俺に背を向けて歩いて行った。


俺も武器屋に向かうとしよう。


全然話が進まない………

本格的に物語が始まるのはもうしばらく先です。


感想、指摘待ってます。

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