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第四話

遅れました

「ヘントリア?一体何でそんなところに行かなきゃなんねーんだよ」


ヘントリアとは、このレシェント王国の首都である。

レシェント王国はこの世界の一国で、主に人間が多く暮らしている。


「そうだ。ヘントリアまで行ってとある依頼を受けてきてもらいたい」


「とある依頼?なんだよそれ」


「すまんな、依頼の詳しい内容はワシもよくわかってはおらん。ただ、ある程度腕の立つやつに依頼を受けさせてくれと頼まれたものでな」


怪しいな、何か裏があるような気がしてならない。

いや、考えすぎか?

今までやっていた依頼の場所が変わるだけだろう。

きっとそうに違いない。


だがこの依頼を受けるかどうかは別の問題だ。

ある程度腕の立つやつを用意させるってことは、命の危険もあるってことだろう。

別に命をかけてまで受けるようなものでもないか?


しかし、婆さんの一言で俺のそんな悩みは吹き飛ばされる。


「ヘントリアでヴァイが目撃されたそうだ」


「本当か!」


おれは婆さんに詰め寄る。


「ああ、何回か王室に目撃情報が入ったらしい。すぐに見失ってしまったが、あの刺青は間違いなくヴァイのものと一致したとのことだ」


……ヴァイ、生きてたのか。

俺はお前のことを忘れたことなどない。

あの雨の夜から一度だってお前のことを忘れたことはない。

俺とお前は……………。


「受けてやるよ、その依頼。ヴァイがいるのならどこにだって行ってやる」


「その言葉は頼もしいが、本来の目的を忘れるなよ。あくまでも依頼が最優先じゃ。ヴァイのことは後回しにしろ」


「分かってる。依頼に私情は持ち込まない」


「明後日には出発してもらうぞ。今回は特別にギルドの馬車をタダで使わしてやる」


「ありがと。じゃ、俺は帰るぜ」


俺は席を立ち扉へ向かう。

取っ手に手をかけて、扉を半開きにしたまま婆さんに言う。


「もしもあの時、俺とあいつが分かり合えたのなら、こんなことにはならなかったのかな」


「…あのことをお前が気に病む必要はない。悪いのは全部ワシら大人なのじゃよ………」


その言葉を聞いて俺は扉を閉めた。


========================================


「…あのことをお前が気に病む必要はない。悪いのは全部ワシら大人なのじゃよ………」


そうじゃ、あの時の責任は気がつかなかったワシらにある。

お前が責任を取ることはないのじゃよ。

ワシらがもっと早くに気がついておれば、こんなことにはならなかったのだろう。


「ギルドマスター、本当にあの依頼を受けさせて大丈夫なのでしょうか?彼はまだEランクです。実力があるとはいえ、あの依頼はさすがに……」


「構わんよ。あいつもいずれ戦わねばならん時がやってくるだろう。来るべきその日のために、少しでも力をつけさせたほうがいいだろう」


あいつは戦う運命にある。

たとえ、あいつ自身が望まぬ戦いだろうと…



思った以上に物語が進まない…


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